あらすじ
米倉涼子主演のドラマ原作。“どのように美しくても、経済力のない女は虫のように無価値だ”医学界の重鎮だった亡父の後を継ぎ、若くして病院長となった戸谷信一は、熱心に患者を診療することもなく、経営に専心するでもない。病院の経営は苦しく、赤字は増えるばかりだが、彼は苦にしない。穴埋めの金は、女から絞り取ればいい……。色と欲のため、厚い病院の壁の中で計画される恐るべき完全犯罪。
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Posted by ブクログ
約15年振り位の再読。(内容ほぼ忘れてた)
もう戸谷がクズすぎて(笑)
どう育ってきたら、ここまでのクズが仕上がるのか。
そして、なぜそんなクズ男がこんなにもモテるのか。
槙村隆子にはぜひ頑張って、戸谷にひと泡吹かせてほしい。(土地を担保にした見せ金を巻き上げちゃうとか)
あと藤島チセにも頑張ってほしい。(茶碗の盗難被害とか出せばおもしろいのに)
Posted by ブクログ
久々の松本清張。
戸谷はもちろん「わるいやつ」なのだが、どこか憎めない。
さらに上をいく「わるいやつ」が出てくるくるのか下巻に期待。
しかし、Nシステムがある現在、戸谷は上巻で逮捕ですね。
Posted by ブクログ
ドラマでやっていたようですが
実際に原作は読んだことがなかったので
古本屋さんで買って読んでみました。
タイトルそのもので、登場人物は全員「悪人」です。
話の流れは非常にわかりやすいのですが
本当の「ワルイヤツ」は…上巻ではまだまだわかりません。
人間の私利私欲からどんどん悪の底なし沼にはまっていく様子が
非常に面白く、読むのを止めるのが惜しいくらいです。
主人公の医者の男と
この男を取り巻く女が4人
そして、弁護士の友人
どの登場人物も怪しいのですが…
ひとりの若くて綺麗な女の腹黒さが気になりました。
下巻が楽しみです。
Posted by ブクログ
同じことを書きますが
やっぱり松本清張さんの小説はすごい。おもしろい。
この本も最初、医者という主人公からは考えられないような
ぐだぐだ、浅はかな奴と言う印象で、
だまされる女性陣も簡単すぎて、なんか面白くないなあ
読むのやめようかなあなんて思いながら読んでました。
途中、どこからでしょう。
ぐんぐん吸い込まれるように読んでいきました。
時代背景など、古いはずなのに、古さも感じさせない
さすがの松本清張作品です。
Posted by ブクログ
私絶対好きそうだから読んでみ!って友人から勧められて読んでみました。
好きですこういうのw
ていうか松本清張ってこんな読みやすかったの?
上は戸谷の悪態ップリが延年続くだけですが、これがこのあとどう変わっていくのか・・・?
Posted by ブクログ
ドラマ化されてる話。
いやぁ〜、なんで松本清張は、こう身勝手な男の心理が書けるかね〜。
んもうホンマに自分勝手な主人公。
自分の利得のために殺人を犯す。
その尻拭いも抜けてるし、サイテー。
読んでいくと、早く勧善懲悪になるのを求めてしまう。
続きが気になってドンドン読みたくなる
Posted by ブクログ
亡父の跡を継ぎ病院院長を勤める医師・戸谷。彼には別居中の妻がいる。病院経営にはてんで興味は無く、事業は衰退する一方、彼は骨董品集に余念がない。そのお金の補填で事業家の夫ある妻たち複数人と同時並行で関係を深めて行く。他方、亡父の愛人だった歳上の看護婦長との関係も若い頃から続いている。上巻では、その関係ある不倫相手の夫、続きその愛人、そしてもう1人の愛人の夫、さらに看護婦長をも次々、殺害していく。主人公・戸谷が目下夢中なのは、独身女性事業家であるデザイナーを口説き落とすこと。しかし、友人である弁護士の不審さ。
Posted by ブクログ
途中から人間模様が変化してゆき、主人公の思惑、それぞれの登場人物の思惑が渦巻いて、とても面白かった。
医者による完全犯罪、一つの綻びから全てが根回しされて、最終的に全てを失うと言う話。
ただ、一番悪いのは幼馴染の弁護士でないだろうか。
Posted by ブクログ
知らず知らずのうちに、松本清張5大長編作品に手を出していたらしい。
『わるいやつら』で最後。
寺島トヨの殺される前の言葉、絶対何かあると思った。
Posted by ブクログ
上下巻あって、各500page。
上巻は、主人公・戸谷信一の自堕落な生活から殺人のきっかけを書いてて
下巻は、自分が犯したことがどう自分に跳ね返ってくるか。
を書いてあります~。
上巻はね、普通の不倫ドラマみたいな感じ。
下巻から追い詰められて推理小説っぽくなる長編小説よ。
結局、女誑しで金を巻き上げるために殺した主人公が
その女たちに嵌められちゃうんだけど、
これはストーリー的にとっても面白かったわ~。
っつうか、この主人公の男、どーしようもない奴だな。
女もさ、んな男に嵌るなよ。って感じなんだけど、
一番、賢かったのは槇村隆子と下見沢作雄だね~。
やってかましたね~!!
って、感じで後味の良い小説でしたぁ。
Posted by ブクログ
浅はかな男と、その男に騙される馬鹿な女たち。結婚をちらつかせれば思い通りになるという、なんとも単純な考え。温泉地を巡るくだりはドキドキして、ドッと疲れるのに読むのをやめられなかった。
Posted by ブクログ
本当に何を考えているやら。
ろくに働きもせず、女から金を巻き上げることばかり考えている男。
ああ、いやだ、いやだ。こんな男にはなりたくない。
人間はどんどん堕落して、殺人にまで手を染めるようになる。
おそらく、この男の上を行く悪い女が現れるのだろうと推理している。
Posted by ブクログ
まいった!なんて面白いんだこの本は。
テレビドラマを見るような時間には帰宅できないし
録画してみるような余裕もないので、電車の中で読める文庫を手に取ったわけですが
電車を乗り過ごすぐらい入り込んでしまった。
主人公の戸谷のような生き方をどう感じるか。
ボクは、とっても共感&かっこいいと思ってしまった。
たぶん屈折した感想だと思うけれども、「カネを持っていない女は価値がない」と言い切れる男の生き様は、共感せざるを得ないーーーという男の人は、少ないのか!な?
上巻では、完全犯罪(?)が3つ完成。これから下巻を読むがどうなるかな。
このまま逃げ延びてのうのうと過ごすという展開だったら、おもろいな。
(そうならないだろうけど)
Posted by ブクログ
自分の欲望のために、悪いことをどんどん進めていく戸谷。
最初は気の弱い男に見えたが、だんだんと大胆になっていく。
しかし戸谷はどうしてこんなにモテるのだろう。
悪党戸谷、下巻でどうなるか。
Posted by ブクログ
まったく、とんでもないあほボンの登場です。
大病院を父親から受け継いでおきながら、まったく医者としての仕事をせず、
骨董品蒐集にうつつをぬかして経営困難に陥らせる。
薬代の支払いさえままならないのに、まったく意に介さず
不倫中の金持ちおばさん達からお金をせびっては食いつないでいる大バカ野郎だ。
「なんだこいつーーー」
怒りが頂点に達したときあたりから、
ぼつぼつと周りの女達や友達からいやがらせを受けはじめる。
自分がはめられてるなんて気がついてないんだから、ほんとにおめでたい。
彼に対する「あきれ度数」が大きければ大きいほど
後半、仕打ちを受ける彼の姿がおもしろくなってくる。
もちろん周りの友達や女達は「わるいやつら」でしょうが、
平気で殺人を犯しておいて
「自分が悪いことをしたとは思っていなかった。
ただ、たいへんな損をしたという思いだけだった。」
最後の最後まで、そんな感想しか出てこない男には
同情の余地はまったくない。
ただ今テレビ朝日系列でドラマ放映中ですね。
米倉涼子の「松本清張・悪女シリーズ」も
「黒皮の手帳」「けものみち」に続き第三弾になりました。
はっきり言って、テレビの方は見てないです。
ちょっとストーリー変えてるみたいですね。
昭和41年発行の小説なので、長距離電話をすると繋がるのに時間がかかったり
青森ー上野間は電車に14時間も乗ってなきゃいけなかったりと
松本清張の小説は古き良き時代のスローペースを感じたりして
懐かしい気分にひたれます。
女の名前はトヨとかチセだもんね。(カタカナだし。)
さすがに米倉涼子がトヨはありえないから「豊美」になっていた。
Posted by ブクログ
経営意欲も財力もなく女たらしの主人公。
最低な男と思いながらもストーリーは読み進めてしまう。松本清張さんマジックなのか。
結末を楽しみに下巻を読みます。
Posted by ブクログ
ある病院の院長のお話。この院長はとても悪い奴で、病院の経営がうまくいかないにもかかわらず、骨董品などにお金を使い浪費する日々。経営の損失を補填するために女から金を騙して取り、そして病院にお金を使うのではなく、自分の遊びのためにお金を使う。そして、この院長の愛人たちも悪い奴らであるように思える。
Posted by ブクログ
秋の夜長に松本清張。
とにかく戸谷がドクズのクソ野郎なので、こいつがどのようなしっぺ返しを食らうのか、ワクワクが止まらない!
それにしても、ど直球なタイトル「わるいやつら」
今後どんなわるいやつらが出てくるんだろうか。下見沢作雄も何だか怪しい感じだし、槙村隆子も腹に一物抱えてそう。
下巻に続く。
Posted by ブクログ
“どのように美しくても、経済力のない女は虫のように無価値だ医学界の重鎮だった亡父の後を継ぎ、病院長となった32歳の戸谷信一は、熱心に患者を診療することもなく、経営に専心するでもない。病院の経営は苦しく、赤字は増えるばかりだが、彼は苦にしない。穴埋めの金は、女から絞り取ればいい……。色と欲のため、厚い病院の壁の中で計画される恐るべき完全犯罪。 "
Posted by ブクログ
2015.11.28
医者の報酬制度、保険制度変更という社会的背景も含まれている。医者の社会的地位を悪用した、まさにわるいやつらである。下巻では警察と主人公との対決になるのか。楽しみ。
Posted by ブクログ
医師・戸谷信一は、院長である社会的な地位を利用して女を騙して金を巻き上げることで生計を立てている。金銭的な魅力がある女に近づいては金を巻き上げ、挙句の果てには夫殺しに加担するようなまねまでする。確かに戸谷は悪い奴ではあるが、表題の複数形が示すように登場人物は一様に悪い。
特に戸谷が熱をあげ結婚を迫ることになる槇村隆子は悪い奴だ。槇村は戸谷に気のあるふりをしながら、戸谷の親友である弁護士・下見沢との結託で病院の土地・建物、貯金を巻き上げ、戸谷の悪事をさらけ出すことで社会から抹殺してしまう。
坂道を転げ落ちるような戸谷の破滅を描くラストに至るまでの過程は、「黒革の手帖」を彷彿させる。やっぱり悪いことはできないものである。
Posted by ブクログ
すごくスリリング、でも黒革の手帳と続けて読んでしまったせいか、最終的な結末が似ていてまたかと思ってしまった。でも時代を経ても色褪せない松本清張はやはり天才だ。
Posted by ブクログ
わるいやつらという割に、主人公の院長が付き合っている女性がことごとくうらやましく感じられないのは残念です。
わるいやつらというぐらいなので、下巻では主人公以外にも悪い奴が出てくるのでしょう。
この前黒革の手帳を読んだだけになんとなく展開が読めなくもないです。