【感想・ネタバレ】わるいやつら(上)のレビュー

あらすじ

米倉涼子主演のドラマ原作。“どのように美しくても、経済力のない女は虫のように無価値だ”医学界の重鎮だった亡父の後を継ぎ、若くして病院長となった戸谷信一は、熱心に患者を診療することもなく、経営に専心するでもない。病院の経営は苦しく、赤字は増えるばかりだが、彼は苦にしない。穴埋めの金は、女から絞り取ればいい……。色と欲のため、厚い病院の壁の中で計画される恐るべき完全犯罪。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

途中から人間模様が変化してゆき、主人公の思惑、それぞれの登場人物の思惑が渦巻いて、とても面白かった。
医者による完全犯罪、一つの綻びから全てが根回しされて、最終的に全てを失うと言う話。
ただ、一番悪いのは幼馴染の弁護士でないだろうか。

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2019年06月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

医師・戸谷信一は、院長である社会的な地位を利用して女を騙して金を巻き上げることで生計を立てている。金銭的な魅力がある女に近づいては金を巻き上げ、挙句の果てには夫殺しに加担するようなまねまでする。確かに戸谷は悪い奴ではあるが、表題の複数形が示すように登場人物は一様に悪い。
特に戸谷が熱をあげ結婚を迫ることになる槇村隆子は悪い奴だ。槇村は戸谷に気のあるふりをしながら、戸谷の親友である弁護士・下見沢との結託で病院の土地・建物、貯金を巻き上げ、戸谷の悪事をさらけ出すことで社会から抹殺してしまう。
坂道を転げ落ちるような戸谷の破滅を描くラストに至るまでの過程は、「黒革の手帖」を彷彿させる。やっぱり悪いことはできないものである。

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2011年09月11日

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