松本清張のレビュー一覧

  • 張込み―傑作短編集(五)―

    Posted by ブクログ

    推理小説8編の短編集でした。

    まさかあの「鬼畜」の原作を読めるとは思ってもみなかった。
    まだ高校生くらいだったか、映画をたまたまテレビでみて、読んで字のごとし、と絶望した記憶が蘇った。

    「投影」が面白かったかな。清張を読んで、初めて少し泣きそうになった。

    その他の作品も、男と女、断崖絶壁などなど、安定のお決まりのパターンながら、それぞれ読み応えあり。さすがでした。

    0
    2025年09月03日
  • ゼロの焦点

    Posted by ブクログ

    サスペンス歴は、比較的浅い時に読んだ。昔の作品を読むとツッコミどころ沢山あったけど、読み応えがあったな。主人公が女性で、立ち振る舞い方が頭が良く思えたりした。

    0
    2025年08月29日
  • 黒革の手帖(下)

    Posted by ブクログ

    そんな展開になるとは…想像をはるかに超えてきた。恐怖すら感じた。下巻は特にどうなるのかハラハラして一気に読んでしまった。面白すぎる。

    0
    2025年08月25日
  • 或る「小倉日記」伝―傑作短編集(一)―

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    学芸等へ没入する人シリーズの迫力。
    それと連なるところがあるように思えてしまう自伝的作品。
    あと、不倫したら必ず事故とかに遭う王道パターン

    0
    2025年08月23日
  • 黒革の手帖(下)

    Posted by ブクログ

    2025.08.19
    さまざまな伏線が最後に回収されていく様は素晴らしい。ストーリーも楽しい。
    しかし、女性の内面というのはこういうものなのだろうかという疑念は拭えない。同じ題材で同じストーリーで登場する人物の内面を近年の女性作家に描き直してもらうとどういう読後感になるのかを夢想した。

    0
    2025年08月19日
  • 張込み―傑作短編集(五)―

    Posted by ブクログ

    クローズドサークルや館シリーズなどのミステリが好きで読んでいるので、この短編で刑事が活躍するミステリは久しぶりでした。
    顔、声では、インフルエンザだとかコロナのときとかに寝汗でビショリとして重くなったパジャマが体に粘着したかのように張り付く不快感を思い起こさせました。犯人の感じた不安や神経質ながらも欲にしたがった行動が過去に自分が犯した後ろ暗さに重なりました。
    ページを翻す行為が犯人を捕まえること、自分が捕まることと思うと、冷たい脇汗が体の側面を伝っていきました。
    投影の作品の雰囲気や登場人物、正義が好きでした。胸が熱くなりました。終わり方も好きです。
    不安を誤魔化しそれに嘘をつき生きていくた

    0
    2025年08月17日
  • 黒地の絵―傑作短編集(二)―

    Posted by ブクログ

    映画やドラマは見た事あったけど小説をちゃんと読んだ事ないなと思い、短編集で味わってみたところ、一作読んで、恐れ入ります!二作目読んで、
    恐れ入ります!それが最後まで続き、改めてすごい人だというのを思い知らされた1冊でした。
    兎に角全作色が違う人間の機微が表現されていて
    そのバリエーションの豊かさに言葉を失いました。
    1冊にこんなに盛り込んでもまだまだ他に作品があるなんて‥

    0
    2025年08月15日
  • 砂の器(下)

    Posted by ブクログ

    オーディブルにて。
    警察側にとって運の要素が強すぎるご都合主義ではあるものの、当時のアナログな捜査手法を考えると警察の目なんて簡単に掻い潜れてしまうのではないかと感じた。

    0
    2025年08月14日
  • 砂の器(下)

    Posted by ブクログ

    下巻は今西刑事が各地に訪れて淡々と事件を追う物語でした。果たして、電波は兵器になるのでしょうか?犯人と事件のあらましが明かされるのは終盤も終盤。読んでいて残り頁が僅かになってきてどきどきしました。昔の映画(未視聴)のCMで人間ドラマ云々と謳っていた記憶があったのでその辺りを期待していたので肩透かしを食らった感がありました。ただ、若者同士の嫉妬や羨望が入り混じった関係は読みごたえがありました。読書中は事件の方向はこっちの方かと思ってました。映画を観ようと思います。

    0
    2025年08月12日
  • 点と線

    Posted by ブクログ

    派手ではないが、確かに推理小説の画期の一つとなったことを納得させるだけの格式の高さがある。
    特に印象に残るのは作中人物による習作の「数字のある風景」という随筆。
      
     "私がこうして床の上に自分の細い指を見ている一瞬の間に、全国のさまざまな土地で、汽車がいっせいに停っている。そこにはたいそうな人が、それぞれの人生を追って降りたり乗ったりしている。私は目を閉じて、その情景を想像する。(略)汽車の交差は時間的に必然だが、乗っている人びとの空間の行動の交差は偶然である。私は、今の瞬間に、展がっているさまざまな土地の、行きずりの人生をはてしなく空想することができる。"

    時刻表を

    0
    2025年08月10日
  • 黒い樹海 新装版

    Posted by ブクログ

    新聞社の才媛たる姉信子は妹祥子に告げた行先と違う場所でバス事故死。知り合いの同乗者が見捨てたと推理した祥子は縁故採用で新聞社に入社し各界の著名人達の中に犯人がいると睨み調査するが関係者が不審死を遂げていくサスペンス。
    読後感としては祥子及び周囲は信子の優秀さを褒めていたが、寧ろ妹の方が男のあしらい方(主要人物の大半が彼女に肉欲的関心がある様な動きをしている)や事件を調査する行動力が優れている。
    警察でないためにアリバイ調査や罠の掛け方が上手くいかずギリギリのところで死人が発生するというのはサスペンスとして上手くできている。あまりにも手際が良いので自分は犯人が解明編まで分からなかった。最後に決着

    0
    2025年08月07日
  • 疑惑

    Posted by ブクログ

    YouTubeでおすすめに挙がってきた映画「疑惑」(桃井かおりさん出演)を観て、原作を読んだことがないことに気がつき、読みました。

    桃井かおりさん版の鬼クマ、私が中学生くらいの時に観た記憶あり、その時も思いましたが、今観てもその演技にひきこまれます。あんな女優、今いますかね??

    映画とは違う、まさかの結末にちょっと驚きました。

    0
    2025年08月06日
  • 小説帝銀事件 新装版

    Posted by ブクログ

    松本清張文学忌、清張忌
    1958年文藝春秋連載
    1959年第16回文藝春秋読者賞受賞
    社会派ノンフィクション

    1948年、帝国銀行で起きた毒殺事件。12人が命を落とし、現金が奪われた帝銀事件
    まだ日本は、GHQの占領下にあった
    当初は参考人のひとりだった画家・平沢貞通が、ある時点から犯人と断定され、死刑判決を受けるまでの経緯には、今も多くの謎が残っている


    まず、事件の経過を資料に基づいて小説として再現、次に捜査や証拠への疑問を提示し、そして清張なりの推理と再考を試みている

    読み終えて強く印象に残ったのは、容疑者・平沢の言動の不安定さだった
    虚言癖や経歴詐称が、むしろ「犯人らしさ」を強め

    0
    2025年08月04日
  • 火と汐

    Posted by ブクログ

    4つの短編。
    松本清張らしい、男と女のもつれ、金銭のもつれ、男のプライド、そういう大好きな要素がちゃんと入った佳作集。
    なるほど、松本清張は常にその時の新しいことを用いると。外れがない。

    全文はブログで
    www.akapannotes.com

    0
    2025年08月06日
  • 砂の器(下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    すでに犯人がわかっていてそれを証拠固めしていくというあらすじである。らい病が解説だけに掲載されていると最初に読んだときには思っていたが、ライという言葉が最後の方に出てきていた。映画ではそのらい病で親子がさすらう姿が強調されていた。

    0
    2025年08月03日
  • 砂の器(上)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    松江文学紀行で紹介された。とても有名な推理小説である。映画にもなっている。上巻では殺人事件で周囲の人が2人シンでしまったが、真犯人はまだ出てこない。

    0
    2025年07月31日
  • 砂の器(上)

    Posted by ブクログ

    蒲田駅操車場で発見された身元不明の扼殺死体の捜査をする今西刑事。手がかりを得られないまま捜査本部は解散となるが…。
    登場人物の一人が昭和八年生まれと言っているので、昭和三十年代の話だと思います。女性はこんな話し方をしていたのかしら、ズック(おそらく帆布)のスーツケースとは…など想像しながら読みました。若者が古いものを毛嫌いするのはいつの時代も変わらないようですね。
    たくさんの謎をかかえて下巻へ。

    0
    2025年07月30日
  • 小説帝銀事件 新装版

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    気になっていた事件。
    ついに読むことができた。

    タイトルに小説とついているが、
    帝銀事件をそのまま描いている。
    編集者があるきっかけでこの事件を調べ
    まとめた形になっている。

    帝銀事件は昭和23年1月26日に起こった
    毒殺・強盗事件だが、
    その手口があまりに手慣れていて
    犯人は軍関係者だと目された。
    しかし、操作は行き詰まり
    名刺という証拠品から絵描きが浮上する。
    物的証拠は間接的なものばかりなのに
    強要された自白により
    犯人とされ死刑判決を受けてしまう。
    旧刑訴法では、自白を証拠とできたためだ。

    この犯人はおそらく冤罪と思われる。
    死刑執行はされず獄中で高齢でなくなっている。

    この本

    0
    2025年07月20日
  • 砂の器(下)

    Posted by ブクログ

    時代を感じる小説でした。名作と言われているので読んでみました。なかなか読み応えのある、やはり名作でした。島根がたくさん出てくるかと期待していましたがあまりでてこなくて残念でした。

    0
    2025年07月19日
  • 点と線

    Posted by ブクログ

    4.0/5.0

    電車や飛行機など乗り物を使ったトリックや、時間を使ったトリックなどが多く、結構頭を使って読んだ。
    安田の緻密で精密なアリバイをなんとか刑事たちが一つ一つ暴いていく展開がスリリングだった。
    汚職事件の更に細かい詳細や、汚さ、姑息さみたいなものがもっと描かれているとより物語に入り込めたと感じた。

    0
    2025年07月08日