松本清張のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
PrimeVideo 出演者:
小泉孝太郎、泉里香、上地雄輔
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手形詐欺の驚くべき手口、調査を始めた部下を襲った、不可解な事件。
昭和32年、『点と線』と並行して連載された、清張初期の秀作。
白昼の銀行を舞台に、巧妙に仕組まれた三千万円の手形詐欺。責任を一身に負って自殺した会計課長の厚い信任を得ていた萩崎は、学生時代の友人である新聞記者の応援を得て必死に手がかりを探る。二人は事件の背後にうごめく巨大な組織悪に徒手空拳で立ち向うが、せっかくの手がかりは次々に消え去ってしまう……。
複雑怪奇な現代社会の悪の実体をあばき、鬼気迫る追及が展 -
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ネタバレ2026/09
レベルの高い短編集!
松本清張の良さって特に短編に現れてるなと最近思うようになってきた。オススメの短編集です。
以下オチ多少触れてます。
「共犯者」
銀行強盗をした共犯が裏切るんじゃないかと不安になる男性の話。あまりに疑いすぎて仲介者に嵌められるという何ともなオチ。
「恐喝者」
脱獄した男性が工事現場で働くも、過去の自分を知る女性を脅迫。ラストは転落し、自業自得エンド。
「愛と空白の共謀」
好き!かっこいい女!
夫は愛人といるときに死んだことに気が付いたのに、彼女の決意に共感し「わたし別の車で帰るわ」かっこよすぎる。
「発作」
色々重なってイライラし通しの男 -
Posted by ブクログ
松本清張最後の長篇小説。クライマックスがもうすぐ、というところで「未完」となったことが惜しまれる。
初出が『週刊文春』連載であるため、時折「おさらい」めいた記述が挿入されるのがややまだるいし、探偵役を担う二人(埼玉県の特高係長と貧乏家族の次男坊)とをなかなか接続しない展開は引き伸ばしとも受け取れる。しかし、大本教の流れを汲む神道系の新興宗教と満洲における阿片流通、軍部と皇族関係者(とくに貞明皇后と香淳皇后の対立)の暗躍を盛り込んでいくいあたりはさすがの構想力と唸らされる。1930年代の軍部と「神がかり」とのかかわり/つながりは、のちに奥泉光が『グランド・ミステリー』や『雪の階』で描いた -
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2026/08
やっぱり松本清張はいい。ということを再確認。
詐欺により自殺した同僚のため、独自に詐欺グループを突き止めようとする男性とその友人の記者。
今とは全く違う時代背景が本当に魅力的。
令和は便利だし、豊かで、物も人もたくさん溢れかえっていて活気はあるけれど
この時代みたいに、ものすごく長い時間をかけて電車に乗って地方へ行ったり、スマホに触れる代わりにぼーっとしてたら俳句を思いついたりしてみたい。
プライバシーもないので情報筒抜けで、他人と知り合いの境界線が曖昧なのも面白いなと思う。
泥臭く誰かのために真相を追求する主人公と記者の姿に痺れた。途中で重要な女性が気になるものの二 -
購入済み
いずれの短編もよく知られた武将
が登場。知っていたエピソードも多いが、作者の研ぎ澄まされた文章は読みやすく、より深く考えさせられる機会にもなった。一番印象深く考えさせられたのは「腹中の敵」。この短編の主人公、丹羽長秀という武将を私はどう捉えてよいのかずっとピントが定まっていなかった。作者は長秀の人生に一つの解釈を明確に語っている。