松本清張のレビュー一覧

  • 砂の器(下)

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    ネタバレ

    下巻に入ってもなかなか事件は解決しない。今西はさらに三重県伊勢市・石川県・大阪へ事件解決の手がかりを掴むために駆け回る。 しかし事件の全貌が明らかになると想像もつかない出来事が待っていた。特に事件解決の鍵を握ったのは「電波」や「音」。スマホや携帯電話すらない時代に音や電波といった科学的なものを使って殺害を行なっていた。 犯人は和賀英良。しかも、当初は本浦秀夫であり、被害者である三木謙一と関わり合いがあったのだ。 今西も立派な警察官である。

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    2025年03月24日
  • 砂の器(上)

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    松本清張を代表する長編推理小説。 国電蒲田駅付近の車両車庫で事件が起こる。当時の京浜東北線は7両編成で運行されていた時代(現在は10両編成)。そして「カメダ」を追って今西は松江へ向かう。その列車は「急行『出雲』」であり、現在のサンライズ出雲に該当しよう。鉄道ファンにとっても松本清張の物語は十分鉄道の旅を楽しめる。 そして、何よりも上巻下巻の区分が絶妙なのだ。これから事件解決に進もうとするあたりで区切られている。下巻が楽しみでしょうがない。

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    2025年03月24日
  • 黒い樹海 新装版

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    最後のたたみかけるような終わり方が少し残念でしたか、良いテンポで次の事件が起き、ページを繰る手が止まらなかった。妹の行動力がすごい。

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    2025年03月22日
  • 砂の器(下)

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    ネタバレ

    全国各地を鉄路で移動して捜査を進め(当時は新幹線など無い)、少しずつ謎が解けていくのは面白かった。戦災やハンセン病患者への差別が事件の鍵になっていることは、当時の時代背景を感じられる。

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    2025年03月18日
  • 北の詩人 新装版

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    実存した朝鮮のとある詩人の存在を基に描かれるフィクション。
    日本統治から解放された朝鮮半島で、独立を望む朝鮮の人々(その中でもさまざまな立場があり)とアメリカ、ソ連の大国の思惑とが交錯する。
    林和という人が本当はどういう人間だったか分からないが、この小説において描かれる彼の想いや翻弄される様はリアルで、この当時こういう人がいたのかもしれないと思える。
    やっと占領から解放されて自分たちの国を取り戻せると思ったのに、そこから5年で朝鮮戦争が起こり未だに平和的解決に至っていない。いつだって大国の思惑に翻弄されるのは、立場の弱い国とそこで暮らす人々なのだ。悔しい。

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    2025年03月15日
  • 時間の習俗

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    ネタバレ

     相模湖の殺人の容疑者が犯行時刻に遠く九州の和布刈神社で神事を見物していた?
     名作「点と線」の三原と鳥飼の刑事コンビが再び鉄壁のアリバイ・トリックに挑む。

     二転三転する解明への道、ひとつ壁を破れば次の壁が現れてしまう。トリックが崩れた瞬間には思わず安堵の溜息が出た。
     フィルムの現像方法や旅客機の搭乗の仕方など、その時代ならではのものを知ることが出来て、昭和好きには堪らない。
     それは結局のところ推測の域を出てなくないかと思う部分はありつつも、スリリングな謎解きにハラハラして、大変面白かった。

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    2025年03月01日
  • 眼の壁

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    ネタバレ

    全容の見えない事件と数多くの謎が次々と現れていくのが面白い。テンポも良く読みやすい。

    ただ、全体を通じた大トリックがあるというよりは、いくつかのトリックを最後にまとめて解き明かす形式のため、そこのスペクタクルは人によっては物足りなく思うかもしれない。
    また、竜雄の上崎絵津子に対する脈絡のない好意や、一部のトリックの動機に対する疑問は少し残った。

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    2025年02月20日
  • 男たちの晩節

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    松本清張記念館で購入した一冊。
    7つの短編に出てくる
    7人の男性の生き様は
    全員、物悲しく、
    背中に背負っているものが重たすぎる。
    懸命に家族を支え
    生きてきたのに、最後に迎える
    結末はいずれもはかなく、やるせない。
    「男はつらいよ」と
    笑いとばせたらよかったんだろうけど…
    人間の心をぐりっと
    えぐりとるような描写力。
    最後の解説にも書かれていたように
    清張ワールドの虜になってしまった。

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    2025年02月19日
  • 状況曲線(下)

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    建設談合に絡んだ欲望ミステリー。
    上巻で主役と思っていた味岡さんがまさかの死体。死後も気が弱いとか散々言われていて不憫になる。
    下巻は毛色が変わって『点と線』の様な刑事が執念の捜査の末に事件を解決するミステリー。トリック、動機ともに加害者サイドの悪辣が際立つ。人を殺す事に良心の呵責もないのが行動で分かるのはさすが松本清張先生。芸者軍団と刑事達のやりとりはホッコリするけど基本はえげつない話。

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    2025年02月12日
  • 状況曲線(上)

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    建設業界の談合を取り仕切る実力者の元に集まる重役たちの1人である味岡専務は殺人のあったビルで目撃されて以来、追い詰められていくサスペンス。外貌は太ったオッサンですが味わう恐怖というかサスペンスはヒッチコック作品にでも出てきそうなキャラに比すべきものがあります。いつの間にか自分の知らぬ間に実力者に直接取りいる奴がいたりするまではビジネス世界ではありがちでしょうが年増芸者がベッドで待ってると思っての死体は気の毒すぎてハラハラしてきました。

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    2025年01月31日
  • 草の陰刻 新装版(上)

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    2025年の4冊目は、日本が誇る大推理小説作家、松本清張の「草の陰刻」です。1964年から1965年に読売新聞に掲載されていた新聞小説です。
    60年前に書かれたとは思えません。おこがましい限りですが、十分、今でも通用していると思います。流石、清張です。

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    2025年01月25日
  • 疑惑

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    「疑惑」は人間とは主観で物事を考えてしまう生き物なんだなと思わせられる作品であった。読んでいくうちに読者のわたしたちも鬼塚球磨子に対して憎悪の感情を募らせていくようになっている。読者は球磨子が然るべき罰を受けることを願ってしまうけれど、それと実際に罪を犯したか否かという事実はまったくの別物であって慎重に検討しなければならない。人を裁くことの難しさ、そして「面白さ」もわかるような気がした。松本清張作品で、人を殺してしまうのはいわゆるサイコパスではなく、ごくありふれた人である。その人たちがいかにして人を殺してしまうかを丁寧に描いてくれているので、そこが好きだなと思わせられる。

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    2024年12月31日
  • 砂の器(下)

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    一度読んであったものを、映画を見たあとに再読。
    犯人を追い詰めていく様はスリリングだが、映画版ほどの情緒はなかった。
    映画版とセットで楽しむと良いと思う。

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    2024年12月03日
  • 黒地の絵―傑作短編集(二)―

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    そういえば松本清張を読んだことがあるかどうか記憶にない。もしかしたら初めてなのかな。やはり凛とした拡張高いものを、気品というのかな、そういうものを感じた。ただ表題作の「黒地の絵」だけは、内容がショッキングだけに後半の展開が中途半端なものに感じた。「真贋の森」は、壮大な企みであったにも関わらず贋作者が、つい知り合いに一言漏らしれしまったことで計画が潰れてしまうという話だが、今の兵庫県知事選挙におけるPR会社の社長がネットでつい自慢してしまったことで、てんやわんやになっている事件を彷彿させた。

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    2024年11月28日
  • 砂の器(下)

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    阻害された孤独な人物を主人公として、その深淵を覗いた、深く深刻な問題を含んだ小説

    母との別れ、父との別れ、病気による差別、浮浪児としての孤独と恐怖、戦争、そして孤独、主人公の人生がどれだけ辛くて苦しいものだったのか、私の未熟な想像力では計り知れない。
    戦後、浮浪児が恥ずべきもの、差別されるものだったと妻にも言えず隠し通していた元浮浪児の方の手記を読んだことがある。
    すごい時代、信じられない。秀雄には何重にも苦しいことの連続、自分のせいではない、まさに人生に翻弄される哀れさが、想像しただけで痛々しく刺さる。

    秀雄の人生を軽くのぞく程度で、この小説は終わっている。秀雄についての文章はわずか数ペ

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    2024年11月27日
  • 黒革の手帖(上)

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    有名な作品なのに未読だったので読んでみた。
    どうやら最初は銀行員だった女性が巧みな横領や恐喝によって銀座でのし上がる物語のようです。
    昭和の中後期の話だけあって法律も常識も街の様子も全てが今とはかなり違いますが、自分が小学生だった頃の作品なので何となく懐かしい匂いがします。
    大御所の有名な作品だけあって内容はかなり濃いものなので、下巻も楽しみです。

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    2024年11月22日
  • 砂の器(上)

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    普通推理小説を読んでいると「理屈ではあり得ても人間の感情ってそんな簡単じゃないだろう」と思ってしまうことが多い。ただ、松本清張作品はあまりそういうことを感じることが少ないように思われる。奇抜なトリックやどんでん返しなどが少ないせいだろうか。どこにでも起こりえそうなそんな話なのに、なぜだか惹きつけられる。
    砂の器というタイトルの理由が上巻だけではまだ深くわからない。ただ砂のイメージから、さらさらと流れていってしまう具体的な形を伴わないもの、という予測を立てている。下巻を楽しみに読みたい。、

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    2024年11月18日
  • 花実(かじつ)のない森~松本清張プレミアム・ミステリー~

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    秩父をドライブ中、たまたま山中で男女のカップルを乗せて美しい女性と容姿が掛け離れた男性を羨ましく思いストーカーまがいの追跡が始まる。
    主人公梅木隆介の物好きな追跡、推理でこの物語が成り立っているので人間の好奇心に心から恐怖を覚えます。
    結末としてはどうと言う事はないのだが、謎が解けてみると何だかなぁという感じ。
    古い小説ですが古さを感じない、非常に読みやすいです。

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    2024年11月18日
  • 高校殺人事件

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    松本清張唯一の青春推理小説、とのこと。ただ読んだ感じ、高校生が主役になっているだけで、世間一般的に言われている青春小説だと思って読むとちょっと違うなと感じてしまう。
    舞台が武蔵野になっているのだけど、武蔵野を表面的に描くのではなく、多分自分の足で実際にその土地を歩いたんだろうなと思わせるところが所々あった。松本清張作品のこのリアリティがやっぱり好きだなと思う。

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    2024年11月10日
  • 死の発送 新装版

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    トリックをあれこれ考えるのは楽しい。
    けれど、今回は少しごちゃごちゃ入り組んでいて続けて読まないと分かりにくくなった。

    私は松本清張の書く女性が好きだから、今回は少し満足度が低かったかな。(女性登場人物は、玉弥と店員さんくらい)

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    2024年09月18日