松本清張のレビュー一覧

  • 砂の器(上)

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    他の松本清張作品と比べると、登場人物が多いのかな?ヌーボーグループが出てきた辺りから、一気に人数が増えるので一瞬狼狽えるが、それが本作の謎を重厚なものにしているから問題なし。1本の時系列に沿って、複数視点で話が進んでいく感じも、服装とか雰囲気で人物を当てはめていけるから凄く好き。上巻だとまだ各謎が点のままだから、下巻が楽しみである。

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    2026年04月18日
  • 火と汐

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    短編4篇収録。表題作はアリバイ崩しもので『点と線』の流れを汲む。どの辺がというと、既に容疑者を勾留しているのに動機が強いとみるや徹底的にアリバイを疑うところである。不可能犯罪に当たるがトリックについては本編を読んで頂きたい。人によって感想は変わるだろう。
    個人的に驚いたのは『証言の森』。この動機は時代背景を抜きにしては描けない。真相が藪の中の様なリアルさも良い。他の2篇も人間の暗黒面が出ていて良かった。

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    2026年04月13日
  • なぜ「星図」が開いていたか―初期ミステリ傑作集―(新潮文庫)

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    日下三蔵による解説の「社会派推理小説と本格推理小説は対立概念ではない」というのは全くその通りで、本書収録の短編はまさにその両立を示す佳作揃いと言えるだろう。同郷同窓の二人の優劣関係を巡る心理だったり、通常犯人とは思えない人物設定により読者の裏をかくプロットなど、きちんと小説として成立させつつ、謎解きの面白さを追究していて楽しめる。

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    2026年04月09日
  • 眼の壁

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    PrimeVideo 出演者:
    小泉孝太郎、泉里香、上地雄輔
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    手形詐欺の驚くべき手口、調査を始めた部下を襲った、不可解な事件。
    昭和32年、『点と線』と並行して連載された、清張初期の秀作。

    白昼の銀行を舞台に、巧妙に仕組まれた三千万円の手形詐欺。責任を一身に負って自殺した会計課長の厚い信任を得ていた萩崎は、学生時代の友人である新聞記者の応援を得て必死に手がかりを探る。二人は事件の背後にうごめく巨大な組織悪に徒手空拳で立ち向うが、せっかくの手がかりは次々に消え去ってしまう……。
    複雑怪奇な現代社会の悪の実体をあばき、鬼気迫る追及が展

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    2026年04月03日
  • 共犯者

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    ネタバレ

    2026/09

    レベルの高い短編集!
    松本清張の良さって特に短編に現れてるなと最近思うようになってきた。オススメの短編集です。

    以下オチ多少触れてます。





    「共犯者」
    銀行強盗をした共犯が裏切るんじゃないかと不安になる男性の話。あまりに疑いすぎて仲介者に嵌められるという何ともなオチ。

    「恐喝者」
    脱獄した男性が工事現場で働くも、過去の自分を知る女性を脅迫。ラストは転落し、自業自得エンド。

    「愛と空白の共謀」
    好き!かっこいい女!
    夫は愛人といるときに死んだことに気が付いたのに、彼女の決意に共感し「わたし別の車で帰るわ」かっこよすぎる。

    「発作」
    色々重なってイライラし通しの男

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    2026年04月04日
  • わるいやつら(下)

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    松本清張の描く悪女の典型と言える作品です。
    悪いとわかっていても、欲や愛に引っ張られる人間の弱さを、見事に描いています。
    昭和感が漂う情景も好きですし、著者の描く人間模様は、本好きを魅了する何かがありますね。

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    2026年04月02日
  • わるいやつら(上)

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    松本清張の描く悪女の典型と言える作品です。
    悪いとわかっていても、欲や愛に引っ張られる人間の弱さを、見事に描いています。
    昭和感が漂う情景も好きですし、著者の描く人間模様は、本好きを魅了する何かがありますね。

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    2026年04月02日
  • 黒革の手帖(上)

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    昭和の香りが色濃く漂う、松本清張の世界。それがたまらなく心地よい。松本清張は初読なんじゃないかな。

    この物語は、したたかに、鮮やかにのし上がっていく女の話。これほどまでに人心を掌握し、損得勘定で迷いなく立ち回れる姿は、もはや潔くて格好いい。

    彼女の持つ手腕の100分の1でも自分に備わっていれば……、なんてね。そんな野心めいた想像を巡らせてしまうほど、悪女の美学にすっかり魅了されてしまいました。

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    2026年03月31日
  • 影の地帯

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    ネタバレ

    所々時代を感じる箇所はあるけど、文章自体は全く古臭くなく50年以上経った今でもとても読みやすい
    スマホやパソコンがない時代だからこそできたダイナミックなトリックや陰謀に驚かされる!

    とはいえ想像を絶する死体の処理方法で、しばらく木屑をまともに見れないかもしれない、、、笑

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    2026年03月26日
  • 神々の乱心 下

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     松本清張最後の長篇小説。クライマックスがもうすぐ、というところで「未完」となったことが惜しまれる。
     
     初出が『週刊文春』連載であるため、時折「おさらい」めいた記述が挿入されるのがややまだるいし、探偵役を担う二人(埼玉県の特高係長と貧乏家族の次男坊)とをなかなか接続しない展開は引き伸ばしとも受け取れる。しかし、大本教の流れを汲む神道系の新興宗教と満洲における阿片流通、軍部と皇族関係者(とくに貞明皇后と香淳皇后の対立)の暗躍を盛り込んでいくいあたりはさすがの構想力と唸らされる。1930年代の軍部と「神がかり」とのかかわり/つながりは、のちに奥泉光が『グランド・ミステリー』や『雪の階』で描いた

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    2026年03月25日
  • 球形の荒野 新装版(下)

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    いわゆる癖字から戦時中に死んだはずの人間が生きてかもみたいな始まりから事件と、隠してそうな人々など、なかなか面白かった。
    ミステリというより戦後の闇を描いた作品かな。

    3171冊
    今年70冊目

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    2026年03月21日
  • 任務 松本清張未刊行短篇集

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    松本清張初めて読みました。今の世の中で勝ち組と思っている人に、立ち止まって読んでほしいと思う本。自分がすごく世の中に乗れていると感じているときこそ読みたい本。堕ちるところまで堕ちたときに、尊厳だけは守れるように。

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    2026年03月21日
  • 点と線

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    ものすごく久しぶりに再読。読むうちに内容を思い出したが、展開がわかってからも楽しめた。東京駅ホームの空白の4分間が実在していたというのは、何度考えても痺れる。紙の時刻表を読み込んでのアリバイ工作とか、青函連絡船の乗船名簿トリックとか、時代を感じるアイテムは登場するものの、犯罪の背景にある事件は現在であっても違和感がない。警察の捜査については、いくら昭和30年代だとしても思うところはあるけれども、ストーリーとして面白いことは間違いないと思う。

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    2026年03月20日
  • 疑惑

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    多くも松本清張の描く女性は、品があり、強く、そして悪であるが、珍しく品があまりない女性が主人公です。
    その代わり強さと悪さは突起しています。
    しかし、自分が生まれる前に書かれた作品が、何十年と読まれ続けていて、その発想力は色褪せることなく面白いのは、正に松本清張節の骨頂だと思いました。

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    2026年03月18日
  • 眼の壁

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    2026/08

    やっぱり松本清張はいい。ということを再確認。

    詐欺により自殺した同僚のため、独自に詐欺グループを突き止めようとする男性とその友人の記者。

    今とは全く違う時代背景が本当に魅力的。
    令和は便利だし、豊かで、物も人もたくさん溢れかえっていて活気はあるけれど
    この時代みたいに、ものすごく長い時間をかけて電車に乗って地方へ行ったり、スマホに触れる代わりにぼーっとしてたら俳句を思いついたりしてみたい。

    プライバシーもないので情報筒抜けで、他人と知り合いの境界線が曖昧なのも面白いなと思う。

    泥臭く誰かのために真相を追求する主人公と記者の姿に痺れた。途中で重要な女性が気になるものの二

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    2026年03月11日
  • 黒革の手帖(上)

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    松本清張という著名な人が書いた小説だが、やはりこれだけ面白かったら著名にもなるわな。

    主人公があの手この手を使って夜の世界でのし上がっていく様は、むしろ痛快。昭和の世界観がたまらなく心地よい。

    しかしまあ、登場人物達の口の軽いこと軽いこと、これが昭和の小説だと、そういうことか?

    令和の今だからツッコミどころ満載だけど、まぁ読み応えがあるったりゃない。

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    2026年03月03日
  • 松本清張ジャンル別作品集 : 1 武将列伝

    購入済み

    いずれの短編もよく知られた武将

    が登場。知っていたエピソードも多いが、作者の研ぎ澄まされた文章は読みやすく、より深く考えさせられる機会にもなった。一番印象深く考えさせられたのは「腹中の敵」。この短編の主人公、丹羽長秀という武将を私はどう捉えてよいのかずっとピントが定まっていなかった。作者は長秀の人生に一つの解釈を明確に語っている。

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    2026年03月03日
  • 神と野獣の日

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    1963年.約60年前の作品とは驚きです。小松左京〈復活の日〉〈日本沈没〉より以前に描かれているとは…
    清張の思考はやはり凄いですね。
    小説の最後の3行、終結に驚きです。
    思わず〈大阪副首都構想構想〉がよぎりました。

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    2026年02月26日
  • 清張が聞く! 一九六八年の松本清張対談

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    ネタバレ

    面白かった。1968年の時点で、池田大作が「中道政治」とか「真の中道」とかという言葉を発していて、いま読むと、へーと驚く。

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    2026年02月17日
  • 捜査圏外の条件―初期ミステリ傑作集(三)―(新潮文庫)

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    初期ミステリーという括りだが同じ新潮文庫で同内容を読んでいる。そちらを先に読んだ人にはリミックス版のような趣がある。
    個人的には『真贋の森』が傑作。死人は出ないがアートミステリーとして非常に良くできている。内容については詳しく触れないが『ギャラリーフェイク』や『ゼロ』といった漫画作品が好きならば分かってもらえると思う。

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    2026年02月11日