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Posted by ブクログ
「実際の事件をモチーフにした小説」というカテゴリで、私が初めて読んだのはこれ。中学生の頃に父の本棚にあったのを読みましたが、何年版かは不明なので、こちらで登録します。
事件の大きさ、陰惨さ、冤罪疑惑と、謎に包まれた不気味な犯人像。背後に淀む過去の大罪の気配。締まった文体で、細部まで隙なく書かれているのがめちゃめちゃカッコいい。なのに事件そのものは未解決という手の届かなさ。細部はもう覚えていないけど、とにかく面白かったです。
以降、自分の頭の中の本棚に「実際の事件を扱った本」「殺人事件を扱ったミステリ本」の棚ができてしまいました。実録系はあまり読まなくなりましたが、ミステリは今も好きです。
今知ったのだけど、この本、1959年の刊行なんですね。実録犯罪ものとして世界的に有名なのはカポーティの「冷血」かと思うのですが、あちらは1965年。こっちが先じゃん!なんか勝った気になりました。笑
Posted by ブクログ
気になってた事件
いかにも冤罪って話なのかとおもってたんですけど お金の流れとか 怪しい部分もあったりして ん…
でも なんだか 平沢さんを犯人に仕立てておくほうが事が無難に進む みたいな空気を感じてしまった
私がそう感じるのだから 松本先生はもっと強く思ったのでしょうね 小説帝銀事件とはなっていますが ノンフィクションですよね そして問題提議もしてますよね
最後の方に 警察の勘違いで無理やり自白?させられて逮捕されたけど 別件で逮捕された犯人が自白して 誤認逮捕だった…って話が載っていて 笑ってしまいました
自白がすべての旧刑訴法って 怖いですね
中野にスパイ学校があったとか
日本で封鎖預金が実施されていたとか知らない事が興味深かったです
Posted by ブクログ
レビュー
歴史の教科書などで子どもの頃から知っていた事件ではあったが、都心で起きた事件だったのねという程度の認識だった。3年ほど前NHKスペシャルの未解決事件ファイルを視聴したことにより、興味の扉が開き、底なし沼に落ちていった。
さらにその頃実家の墓探しをしており、椎名町の寺に墓見学後、後日帝銀事件はその寺のすぐ裏手で起きた事件だったことを知り益々事件が身近なこととして感じられるようになった。
私にとって松本清張は若い時分にもちろん読んだことはあったが、代表作を数点読むのみで当時はあまりハマらない作家だった。
帝銀事件は松本清張の作品をまず基礎知識として読まないと始まらないというわけで、この作品から読み始めた。
丹念に調べ上げて一応フィクションという設定で作られている。
これを読む限り、警察の捜査は旧日本軍の731部隊関連まで追求していたにもかかわらず、名刺捜索班からあぶりだされた画家を犯人に仕立てあげられてゆく。
その画家は、性格的にも金銭的にも清廉潔白ではなかったことが災いしてしまったという筋書き。
個人的には名刺捜索班からあぶりだされた容疑者の中に歯科医がいてこの人のほうがまだ怪しそうだったが、事件後死亡していたのでそれ以上の探索はできなかったようだ。凶悪事件には生きている犯人の逮捕が必要なのだ。
物的証拠もないのに自白があったり、アリバイがない(実際はあるのだが家にいた、家族と一緒にいたはアリバイにならない)ことで犯人に仕立てられてしまう旧法の恐ろしさも思い知らされた。
当時から何でも犯人はGHQがらみだという結論に不満を訴える読者はいたようだが、GHQ占領後まだ日も浅い時期にこの内容を小説という形でも発表できた松本清張という作家はあらためてすごい。
満足度★★★★
小説帝銀事件 新装版
角川文庫
著:松本 清張1909-1992
ISBN:9784041227695
。出版社:KADOKAWA
。判型:文庫
。ページ数:288ページ
。定価:600円(本体)
。発行年月日:2009年12月
。内容紹介
占領下の昭和23年1月26日、豊島区の帝国銀行で発生した毒殺強盗事件。捜査本部は旧軍関係者を疑うが、画家・平沢貞通に自白だけで死刑判決が下る。昭和史の闇に挑んだ清張史観の出発点となった記念碑的名作。発売日:2009年12月25日
以上出版書誌データベースより引用
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