松本清張のレビュー一覧

  • 考える葉 新装版

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    ある男の奇怪な行動から始まり留置所での出会いという読者が先を読みたくなる様な構成になっているのはさすが。無気力な硯職人の青年が事件に巻き込まれる事でやる気を出すのは面白い。
    被害者の妹が失踪するサスペンスもドキドキする。

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    2025年12月02日
  • 砂の器(下)

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    ネタバレ

    映画と小説では設定が異なるようで、私は映画を見ていないものの、映画版には関川が登場しないらしい。
    上巻では関川が怪しいと思い込んでいたが、読み進めると実はそうではなかったという意外性があり、この裏切られ方は小説ならではの面白さだと感じた。

    ハンセン病への差別は現代では想像しにくいほど強烈で、当時は家族に患者がいればその家族まで差別され、生きづらい時代だったのだろうと痛感する。
    映画では親子愛のような描写もあると聞くが、私が小説を読んで受けた印象は、和賀は父を愛していたというより、むしろその過去から早く離れたくて仕方がなく、消し去りたいものだったのではないかということ。

    殺人方法に関してはさ

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    2025年12月02日
  • 点と線

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    ネタバレ

    さすが、往年の名作といったところか。

    現代では、電車に限らず、さまざまな交通手段や連絡手段が発展しているため、本作品をそのまま当てはめて考えることは難しいが、
    犯人とおぼしき人物が張り巡らしたアリバイ工作を一つずつ解き明かそうとするストーリー展開は
    読み手を飽きさせない見事なものだったと思う。

    トリックの良し悪しより娯楽性重視のストーリーが松本清張の偉大さだ

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    2025年11月28日
  • 点と線

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    2025/11/27〜28

    面白かった。時刻表トリックの作品。捜査を担当する刑事の三原の視点で楽しめるので、作品の世界に入り込みやすい。今では使わない日本語もありながらも、硬さはそんなに感じられずに読みやすかった。時刻表トリックや他の清張作品ももっと読んでみたい。

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    2025年11月28日
  • 駅路

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    ネタバレ

    2025/55

    大好きな松本清張の短編集。
    今回もお気に入りのお話がたくさんあった。

    「白い闇」
    前に読んだけど、改めて読んでも好き。これが一話に収録されてて嬉しい。十和田湖いつか行ってみたい。

    「捜査圏外の条件」
    妹を見殺しにされた主人公の執念。読み応えのあるお話ですごく良かった。

    「ある小官僚の抹殺」
    他とは違うテイストのお話で、私はあまりハマらなかった。

    「巻頭句の女」
    俳句詠みの女性の最期が切ない。

    「駅路」
    人は満たされていても、終わりを求める生き物なのかな。無常感漂うお話で好みでした。

    「誤差」
    死亡推定時刻。終わり方が好み。

    「万葉翡翠」
    学者が最後は欲に負けてし

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    2025年11月26日
  • 天才画の女

    購入済み

    天才画の女

    新人ながら降田(おだ)良子は、光彩堂の社長中久保らにより、天才画の女と評されるに至る。一方、叢芸洞(そうげいどう)は、社長の大江信太郎が病床に伏せており、支配人の小池が取り仕切っている。光彩堂とはライバル関係にある。

    小池は、良子の作風の源泉(師匠)がいるはずと、郷里福島の真野町を訪ねる、銘菓の老舗であった。ここで、1人の老画家、小山政雄が浮かび上がる。小池は降田と老画家の関わりを探るが、真相は容易に掴めない。

    はたして「天才画の女」とは、いったい何者なのか。小池が迫っていく。思わぬ人物が小池の抹殺に動く。この人物とは誰なのか!

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    2025年11月25日
  • 小説帝銀事件 新装版

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    ネタバレ

    実際にあった事件を、当時の証拠などから推理する、小説としての帝銀事件。
    事件自体あまり詳しくないが、提示された証拠や自白などを読み解いていく様は、さすが推理小説の大御所。

    一つ疑問だったのは、名刺の件。裏に住所を鉛筆で書いて後で消した、という平沢の供述にスポットが当てられている。平沢の供述通り現場に残された名刺にはその跡があったが、本当の犯人ならそんなことを主張するだろうか。自分の首を絞めるようなことは発言しないのではないかと思ったので、そこがモヤモヤしている。

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    2025年12月13日
  • 小説帝銀事件 新装版

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    2025.11.06
    本作を読むと、帝銀事件は冤罪なのだろうと思わざるをえない。まず、この事件は新しい刑事訴訟法に基づく裁判ではないということ。
    すると、自白をした者が負け!という意味では冤罪ではあっても誤判ではないという評価もできる。やはり、日本では警察に捕まるということそのものがかなり危険ということです。

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    2025年11月06日
  • 砂の器(上)

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    話の展開がおもしろいのはもちろん、ふとした言葉づかいが美しい。今とは違った昭和の生活を垣間見れるのもおもしろい。東京から出雲まで電車で22時間…!

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    2025年10月29日
  • 或る「小倉日記」伝

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    芥川賞受賞の代表作を含む短編集。彼特有の人間の嫌なところをうまく描くというスタイル、それが静かに燃えている感じ。知的で研究熱心な主人公、でも障害のある見た目では社会が簡単に受け入れない。誰もが共感できる人間関係のもつれと絶望感。さすが。

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    2025年10月24日
  • 熱い絹(下)

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    上巻で投げかけられた謎の氷解に向け、新たな事実が次々と明らかになっていく。マレーシアと日本の軽井沢で起きた事件の関連性で、国際司法警察の取り決めによる情報交換で、日本からマレーシアに訪れた警部の推理で、事件の背景や核心に迫っていく。マレーシア政府に帰順しない山岳の未開部族と、戦争中の出来事、警部の故郷である静岡の思い出などが次第にある焦点に結びついていく。予想に沿う展開が現れても、過去と現在を結びつける書き方が、深みを与えていく。余韻を残すが如き、結末は見事である。

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    2025年10月21日
  • 二重葉脈 新装版

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    詳しい粗筋は略す。
    倒産した企業の社長及び重役が逃亡というか羽伸ばし的に姿をくらまし何の痛痒も感じていないところは読者の方で殺意が湧きそうである。かなりの長編だが殺人事件そのものはだいぶ後の方。元の構想は企業サスペンスとして締めるつもりだったのかは不明だが読者からすると少々違和感のある登場人物がいるから一応ブレは無いと思う。

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    2025年10月15日
  • 砂の器(上)

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    冒頭で事件が起こるが、上巻では全体像はまだ見えない。
    でも読みやすく、飽きずにすらすら読める。
    偶然要素が強すぎる箇所、刑事の勘が鋭すぎて当てずっぽうを確定事項として話を進めているような箇所が少し気になった。

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    2025年10月02日
  • 虚線の下絵

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    (与えられた生)主人公に訪れる結末がすごい。しかも最後の一文で審判は下された。恐るべし。これぞ松本清張のなせる技か。

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    2025年09月27日
  • 張込み―傑作短編集(五)―

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    推理小説8編の短編集でした。

    まさかあの「鬼畜」の原作を読めるとは思ってもみなかった。
    まだ高校生くらいだったか、映画をたまたまテレビでみて、読んで字のごとし、と絶望した記憶が蘇った。

    「投影」が面白かったかな。清張を読んで、初めて少し泣きそうになった。

    その他の作品も、男と女、断崖絶壁などなど、安定のお決まりのパターンながら、それぞれ読み応えあり。さすがでした。

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    2025年09月03日
  • 或る「小倉日記」伝―傑作短編集(一)―

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    ネタバレ

    学芸等へ没入する人シリーズの迫力。
    それと連なるところがあるように思えてしまう自伝的作品。
    あと、不倫したら必ず事故とかに遭う王道パターン

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    2025年08月23日
  • 張込み―傑作短編集(五)―

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    クローズドサークルや館シリーズなどのミステリが好きで読んでいるので、この短編で刑事が活躍するミステリは久しぶりでした。
    顔、声では、インフルエンザだとかコロナのときとかに寝汗でビショリとして重くなったパジャマが体に粘着したかのように張り付く不快感を思い起こさせました。犯人の感じた不安や神経質ながらも欲にしたがった行動が過去に自分が犯した後ろ暗さに重なりました。
    ページを翻す行為が犯人を捕まえること、自分が捕まることと思うと、冷たい脇汗が体の側面を伝っていきました。
    投影の作品の雰囲気や登場人物、正義が好きでした。胸が熱くなりました。終わり方も好きです。
    不安を誤魔化しそれに嘘をつき生きていくた

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    2025年08月17日
  • 黒地の絵―傑作短編集(二)―

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    映画やドラマは見た事あったけど小説をちゃんと読んだ事ないなと思い、短編集で味わってみたところ、一作読んで、恐れ入ります!二作目読んで、
    恐れ入ります!それが最後まで続き、改めてすごい人だというのを思い知らされた1冊でした。
    兎に角全作色が違う人間の機微が表現されていて
    そのバリエーションの豊かさに言葉を失いました。
    1冊にこんなに盛り込んでもまだまだ他に作品があるなんて‥

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    2025年08月15日
  • 砂の器(下)

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    オーディブルにて。
    警察側にとって運の要素が強すぎるご都合主義ではあるものの、当時のアナログな捜査手法を考えると警察の目なんて簡単に掻い潜れてしまうのではないかと感じた。

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    2025年08月14日
  • 砂の器(下)

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    下巻は今西刑事が各地に訪れて淡々と事件を追う物語でした。果たして、電波は兵器になるのでしょうか?犯人と事件のあらましが明かされるのは終盤も終盤。読んでいて残り頁が僅かになってきてどきどきしました。昔の映画(未視聴)のCMで人間ドラマ云々と謳っていた記憶があったのでその辺りを期待していたので肩透かしを食らった感がありました。ただ、若者同士の嫉妬や羨望が入り混じった関係は読みごたえがありました。読書中は事件の方向はこっちの方かと思ってました。映画を観ようと思います。

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    2025年08月12日