松本清張のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ『清張の迷宮』で有栖川有栖さんが薦めていたので、早速読んでみた。
これ、今までに読んだ松本清張短編の中で一番おもしろい。
1つのダイヤの指輪が持ち主を替えて不幸を連鎖させていくんだけど、戦前から高度成長期までを舞台として松本清張の魅力満載。
一つ解らなかったのが、“第十話 安全率”で君島を殺したのが津神佐保子だったこと。
てっきり加久が殺すんだと思った。加久がペンで×印を書いておくから、殺したければ殺せばってことだったのかな?
いまいち納得いかない。
“第十二話 消滅”は、最後までバレないでほしかったー!
でもそれがこのダイヤの指輪の恐ろしさな感じもあり、いい終わり方な気もするかな。 -
Posted by ブクログ
ネタバレレビュー
歴史の教科書などで子どもの頃から知っていた事件ではあったが、都心で起きた事件だったのねという程度の認識だった。3年ほど前NHKスペシャルの未解決事件ファイルを視聴したことにより、興味の扉が開き、底なし沼に落ちていった。
さらにその頃実家の墓探しをしており、椎名町の寺に墓見学後、後日帝銀事件はその寺のすぐ裏手で起きた事件だったことを知り益々事件が身近なこととして感じられるようになった。
私にとって松本清張は若い時分にもちろん読んだことはあったが、代表作を数点読むのみで当時はあまりハマらない作家だった。
帝銀事件は松本清張の作品をまず基礎知識として読まないと始まらないというわけで、この作