松本清張のレビュー一覧

  • 黒革の手帖(上)

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    ネタバレ

    久しぶりの松本清張。私の中で文筆格式が高いので、最大限の緊張感を持ちながら読む。今回は元子の凄まじいしたたかさに「この人は凄い人だ」に尽きる。凄いというのは、男を金とみる、怖い、強い、ぶっ飛んでいる、孤独すぎ、頭良すぎ、などなど、形容する言葉が色々出てくる。銀行での恐喝、病院での恐喝。今後の元子の着地点が全く読めない状況。現在、少しだけ下巻に入っていますが、まだまだ分かりません。最後、どうなってしまうのか、仮説①やっぱり逮捕される?②天罰が下る?③元子の一人勝ち?はないよね。仮説検証結果は下巻で!

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    2020年08月12日
  • 潜在光景

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    「潜在光景」「八十通の遺書」「発作」「鉢植を買う女」「鬼畜」「雀一羽」の6つ短編が収録。「雀一羽」が時代小説。「鉢植を買う女」「鬼畜」はTVドラマ化されたものを観た記憶がある。

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    2020年07月20日
  • 男たちの晩節

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    「いきものの殻」「筆写」「遺墨」「延命の負債」「空白の意匠」「背広服の変死者」「駅路」の7編の短編が収録。いくつかの短編は、他の短編集にも収録されていたはず。

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    2020年07月19日
  • 半生の記

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    松本清張自身が、作家になるまでの自身の半生をつづった自伝的作品。恵まれない家庭環境、生い立ち、親と家族の家計を子ども時代から支え続けた筆者の境遇などが描かれている。

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    2020年07月18日
  • 紅い白描

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    美大のデザイン科を卒業した葉子は、大学の恩師の後押しもあり、高明な葛山デザイン研究所に入所する。しかし、葛山から命じられた名古屋出張がきっかけとなり、商業デザインのスポンサーとデザイナーとの関係、また奇妙な葛山所長の行動などから、徐々に不信感や葛山の闇の部分の探索に進んでいく。

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    2020年07月14日
  • 聞かなかった場所

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    農林省のノンキャリア役人の夫は、出張中に心臓発作で妻が急逝したことを電話連絡で知る。しかし、妻の死に不審を抱く。興信所による再々の調査によって、妻の不貞が明らかになってくる。相手の男をふとした激昂から危めてしまう。

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    2020年07月12日
  • 失踪の果て

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    「失踪の果て」「額と歯」「やさしい地方」「繁昌するメス」「春田氏の講演」「速記録」の短編6作品が収録。

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    2020年07月09日
  • 死の発送 新装版

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    公金横領で捕まり服役し、出所した若い官僚。ある日、亡母の墓参で殺害される。使途が全て分かっていない公金、その行方を前々から注目していた新聞記者。しかし、その新聞記者も絞殺死体となってトランクから発見される。代議士、その代議士が馬主となっている厩舎。

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    2020年07月06日
  • 犯罪の回送

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    松本清張が出版にあたり加筆し、著者最後の推理小説作品となったのが本書とのこと。北海道の小さな市の市長が、市議団との霞が関官庁への陳情出張の際、武蔵野の林野で絞殺死体となって発見される。タイトルの「回想」の意味とは?

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    2020年07月02日
  • 軍師の境遇 新装版

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    彼の歴史ものは掘り出し物

    松本清張といえば現代のミステリー作家等イメージが矯激なほどであるが、実は歴史ものもその才気煥発さから秀作が数多く生まれている。この作品もそうだ。是非お勧めする。

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    2020年05月28日
  • 小説東京帝国大学(下)

    購入済み

    東大でも描けないのでは??

    さすがは松本清張。よくぞここまで日本の闇の歴史を斯様に赤裸々に暴いたものだ。嘉悦と喜悦に横溢されそうだ。

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    2020年05月09日
  • 風の視線(下)~松本清張プレミアム・ミステリー~

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    竜崎亜矢子の夫・重隆は、かつて車内のタイピストだった千佳子とも関係を持っていた。が、小説後半で、一気に重隆は密輸事件容疑で逮捕される。亜矢子、新婚生活から逃避し、家を出た千佳子、そしてなカメラマンの奈津井の行く末は。

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    2020年05月08日
  • 風の視線(上)~松本清張プレミアム・ミステリー~

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    1961年から雑誌『女性自身』に連載。旧華族に嫁ぐも「名家の囚人」の竜崎亜矢子。その夫は、愛人関係が盛んな総合商社シンガポール支社長。一方、亜矢子に恋焦がれながらも、それを忘れるべく亜矢子紹介の千佳子とお見合い結婚するカメラマンの奈津井。新婚旅行の東北、そして青森県の十三潟で遭遇した自殺死体を撮った写真で高く評価される。しかし、奈津井も新妻の千佳子の距離は一向に縮まらないどころか、千佳子の過去が徐々に明らかになっていく。

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    2020年05月07日
  • 落差 上 新装版

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    昭和38年単行本化、昭和41年文庫化。日本史を専門にする島地は、大学の助教授。戦後、自身の主張を大きく転換し、いまや認知度も名声も高まるばかり。教科書の編纂や監修者としても、頭角を表している。一方、彼の裏顔は素人女への遍歴。不遇のうちによを去った学者仲間の未亡人、そして高校時代からの友人が単身赴任になったことを機に、その妻も標的にする。

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    2020年04月25日
  • 小説日本芸譚

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    思い描いていたような松本清張作品とは違た。

    歴史上の人物を身近に感じさせてくれ、
    自分の中の世界を広げてくれた作品。

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    2020年04月12日
  • 松本清張ジャンル別作品集 : 1 武将列伝

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    松本清張って、ミステリー作家ではなかったんです。
    芥川賞を取った時に、書かれている作品も採録されています。
    ほぼ、時代に沿って掲載されている短編小説から、
    戦国時代の武将がどのように時代を生き抜こうとしたか、雰囲気を感じることのできる作品集になっています。

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    2020年03月16日
  • 雑草群落(下)~松本清張プレミアム・ミステリー~

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    主人公のライバル古美術商の駒井も、同じ贋作作家による肉筆錦絵を作成して、大実業家との取引に入り込もうと画策する。その裏には、鑑定士として権威のある佐川技官も絡んでいる。同性愛性癖や愛人、親子、夫婦関係など、よどんだ特殊な人間関係、騙したつもりが騙されて・・・と独特な人間関係と人間心理が絡み合っている。
    なお、殺人事件は起きない。

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    2020年03月09日
  • 雑草群落(上)~松本清張プレミアム・ミステリー~

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    主人公の高尾庄平は62歳。息子と共に古美術商を営んでいる。妻と息子夫婦と同居、店では従業員も数人雇い入れている。一方、庄平は30歳も歳の離れた愛人・野村和子も囲っている。ある日、古美術収集家かつ所得番付で常連の製薬会社社長・村上為蔵に接近しようと試みる商売敵の古美術商・駒井の動きに気づく。そんな時に、愛人・野村和子の実の親が、村上為蔵であることが発覚する。

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    2020年03月08日
  • 隠花平原(下)

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    失踪した女性の行方は掴めないまま、新興宗教団体から大作画制作の依頼が本決まりになる。しかし、次々に起こる他殺事件。そして、捜査仲間に加わる新聞社の支局記者。一方、義兄の殺害事件担当の刑事とは接触はあるが、昵懇な間柄にはならない主人公の画家。最後に思わぬ告白=遺書で、事の真相が明らかにされる。

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    2020年03月03日
  • 隠花平原(上)

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    東京郊外の住宅地で銀行員の中年男性が殺害されて発見。義弟である画家が、不審な点を調べ始める。人違いなのではないか、近所のアパートに住む若い女性の急遽な引越し、自分の油絵を画廊を通じて買い集める銀行頭取の出現、そして新興宗教団体の出現。

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    2020年03月02日