松本清張のレビュー一覧

  • 砂の審廷 ――小説東京裁判

    購入済み

    NHKの東京裁判とは全く違う本

    過日NHKが受信料を無駄遣いし、カナダ。オランダと合作で東京裁判なるテレビドラマを作成し史実に基づいたような印象操作を行っていたが、しょせんあのテレビ局は自虐洗脳をいまだにおこなっている。

    それに引き換え松本清張のそれは史料に基づき実に正鵠を射た展開となっている。
    主役は大川周明のようだが彼を基軸にこの裁判の偽善性と理不尽と不真実さなどよくわかるだろう。

    0
    2017年07月16日
  • 熱い絹(上)

    Posted by ブクログ

    タイのシルク王という実在した人が行方不明になった事件をインスパイアして書かれた作品です。この事件は未解決であり、真実は闇の中です。
    そして、上巻しか読んでいない私にはこの物語も未解決で、真実は闇の中です。
    似たような状況の事件が置き、それらの関係性が徐々に明らかになっていきます。物語に吸い込まれていきます。早く下巻買わないと!

    0
    2017年06月06日
  • 張込み―傑作短編集(五)―

    Posted by ブクログ

    松本清張『張込み 傑作短編集(五)』新潮文庫。

    松本清張の初期作品8編を収録した短編集。いずれの短編も、ミステリーというよりも普通の人間が内に秘めている業を炙り出しているかのようだ。既読作が多いが、さすがに30年ほど前に読んだ作品なので、細部については忘れている。

    『張込み』。強盗殺人犯の石井久一が訪ねたのは今は普通の主婦で、かつて恋仲にあった女だった。石井を逮捕するために張込む刑事の柚木は主婦の暮らしを壊さないことを願うが…ヒリヒリするような緊張感が文章から伝わる。

    『顔』。劇団員の井野良吉に銀幕デビューの幸運が舞い込む。しかし、井野には知られてはいけない過去があった…井野良吉と石岡貞

    0
    2017年05月09日
  • 張込み―傑作短編集(五)―

    Posted by ブクログ

    先日逝去された渡部昇一先生はかつて『書痴の楽園』のテレビ番組の中で、松本清張作品は短編小説が面白いと語っておられました。
    丁度、松本清張の『鬼畜』を読んでいた。
    物語が進行するうち、かつてテレビドラマで視聴したことがあると感じながらネットで調べてみると、確かにあった。
    主演はビートたけし・妻役は黒木瞳がヒットしたが、それ以前に映画化されていたようである。それは主演が緒方拳・妻役は岩下志麻が最初らしい。
    何とも悲しくて辛い物語であろうか、犠牲者は妾に産ませた子供3人である。大人のエゴのため、子供たちは順番に処分されていくのです。
    決して子供たちは親を恨んでいない、子供たちは親に処分されるのを知っ

    0
    2017年04月26日
  • 聞かなかった場所

    Posted by ブクログ

    読んだ後の、動悸の激しさがすごい。2-3時間は眠れなかった。心理描写がとても上手。最後50Pは、自分が犯人にでもなったような感覚にさせてくれる。
    松本清張さすが!!

    1
    2017年03月01日
  • 殺人行おくのほそ道(下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    読み終わって「あー」としか
    言いようの無かった作品です。
    とてつもない良作です、ええ。
    ただし胸糞は強烈に悪い作品です。

    もしも「ある忌まわしき出来事」がなければ
    決してこの事件も起きませんでした。
    ところが、それを悪用した愚か者のせいで
    全てがあっという間に狂ってしまったのです。

    その真相を目にしなければならなかった
    麻佐子はさぞかし心がぼっきりと
    いってしまったことでしょう。

    救えない作品です。
    本当どこまでも、救えない…

    0
    2016年08月09日
  • 或る「小倉日記」伝―傑作短編集(一)―

    Posted by ブクログ

    久しぶりに読んだ。『ある「小倉日記」伝』は覚えていたが、他の作品は忘れているのも多かった。ていうか、若い頃にに読んだ時はなんとも思わなかった作品が今読むとほんまにズッシリとくることに存外ドキドキした。短編だが、1つ1つがヘビー級なので満足感大、というよりもコレより長くなると辛すぎる、、というテーマばっかり。各作品に漂う作者自身のマイナーコンプレックスの噴出らしきキャラクターや苦悩が伺える。
    或「小倉日記」伝、菊枕、火の記憶、断碑、笛壷、赤いくじ、父系の指、石の骨、青のある断層、喪失、弱虫、箱根心中。

    0
    2016年05月12日
  • 黒の回廊

    購入済み

    また清張の文章力に脱帽

    前半、なかなか事件が起きない。駄作かと思いきや中盤を越えると、がぜん清張の文章力が冴えてくる。さては一番怪しく無い者が犯人か?と、読者の期待通りのストーリー展開になってきた。ところが最後は想像だにしない結末が!!
    恐るべき清張の文章力です。

    0
    2016年03月26日
  • 状況曲線(下)

    Posted by ブクログ

    上巻で起こった二つの殺人の嫌疑が自分にかかることを恐れ、ノイローゼ気味だった味岡の死体がダムで発見され、慶次が操作を始めていくところから始まる。自殺だと考えられていたが、不審を抱いた刑事の矢田部が味岡の周囲から操作を粘り強く続けていく。
    矢田部の捜査を黒幕達が先回りするかのように難を逃れていく部分がたまらなく面白い。しかしながら、刑事のプライドと経験から黒幕の裏の裏をかいて矢田部たちが追い回していく。
    今でもニュースになる談合事件。作品は古いが内容は古さを感じさせない。刑事と黒幕の緻密な計算による殺人事件は松本清張ならではの面白さだと思う。

    今日の味方は明日の敵。建設業界と政界の闇を見れて面

    0
    2015年10月31日
  • 象徴の設計 新装版

    Posted by ブクログ

    [忠の一字あるのみ]創設間もない軍隊の内部統制に周到なまでの気を配り、自由民権運動に対して極度の警戒を解かなかった山県有朋。彼の携わった『軍人勅諭』などをつぶさに眺めながら、秩序を重んじた山県の後年の歩みを追った作品です。著者は、ミステリーの印象が強いように思われますが、日本史に関する作品も多く手がけている松本清張。


    今の時代に日本近代史を勉強すると、「なんでこんなに自由をガチガチに縛る必要があったんだろう...」と感じることもあるかと思うのですが、自由民権運動や農民一揆などを政府側の山県から眺めることで、抜き差しならない切羽詰まった感覚を追体験できるかと思います。秩序の創設がどのように行

    0
    2015年01月30日
  • 遠い接近

    Posted by ブクログ

    かなり詳細に兵営での生活と徴兵の諸々に関する描写があるので資料として買ったけれど、普段こういったジャンルの小説はほとんど読まないにも関わらず一気に読んでしまうくらいおもしろかった。やっぱり売れてるひとにはそれなりの理由がちゃんとあるのだということを再認識。

    0
    2014年10月25日
  • 或る「小倉日記」伝―傑作短編集(一)―

    Posted by ブクログ

    ほとんど本を読み直すことはしない。
    ふとしたきっかけでふたたび小倉日記伝を読んだ。
    人生の不遇さと耕作のひたむきさになみだががこぼれた。
    以前に読んだ時はなにもかんじなかった。
    本はとても面白い、自分の人生も作品に投影されるようだ。

    0
    2014年10月19日
  • 熱い絹(上)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    長いけどジムトンプソン知ってたら読む価値あり(⌒▽⌒)タイシルクってザラザラしてるなーと思っていたら織り方が違うんですね!民芸品らしさを残しているといえば良いものに思えてきた!柄はオシャレですしね!

    南十字星荘を見かけるくだりは長谷部さん二度びっくりしてて少しアホの子のようですが、そういう冗長さをさしおいても、現地のこまかな描写はさすがと唸るしかないです。
    あの一大事件を、しかもこの時代に、これだけ真面目に取り組み、そしてそれをエンタテインメントに昇華する松本清張は、本人が何と言っても稀代の鬼才です。

    0
    2014年10月15日
  • 武士くずれ 松本清張歴史短篇選

    Posted by ブクログ

    歴史短編集で4作品。
    家康を中心とした話が多いが、相変わらず重みがすごい。「武士くずれ」は山本周五郎の雰囲気に少し似ている気がする。
    全体を通して権力と武士の苦悩について考えさせられる。

    0
    2014年08月12日
  • Dの複合

    Posted by ブクログ

    東経135度
    北緯35度
    この地点を取材旅行で赴く作家・伊瀬と編集者の浜中。
    そこで見つかった白骨死体。次々と起こる殺人事件。
    この経度・緯度には恐るべき秘密が隠されていた。
    スリリングで面白い、昭和の雰囲気を感じられるミステリーだった。

    0
    2014年08月08日
  • 張込み―傑作短編集(五)―

    Posted by ブクログ

    松本清張にどっぷり。体調不良で重苦しい気分がさらに重苦しくなる。それでもやめられない。麻薬のようなものか。
    松本清張の短篇には余計な贅肉のかけらもない。社会派ミステリの真髄。欲望やらなんやらを顕にする人間の所業が実に気持ち悪い。でも、だからこそ止まらない。

    0
    2014年08月04日
  • 球形の荒野 新装版(下)

    Posted by ブクログ

    外務省一等書記官の工作。自分を捨て大義をとる。この硬質なストーリーに女性と自然を掛け合わせ完成させた。清張凄い!14.3.12

    0
    2014年03月12日
  • 奥羽の二人

    Posted by ブクログ

    短編なのでとても読みやすかったです!!
    ただ1つの話を読み終わった後はどこかやるせなさというかズンッと気持ちが重くなりましたι

    0
    2013年12月14日
  • 共犯者

    Posted by ブクログ

    時代背景がよくわかる描写で面白い。松本清張の作品は場面が浮かび上がってくる印象。
    「共犯者」「恐喝者」「潜在光景」「典雅な姉弟」・・・・
    「潜在光景」はドラマ化されたことがあった。

    0
    2013年11月21日
  • 或る「小倉日記」伝―傑作短編集(一)―

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    初めて読んだ松本清張の本。或る「小倉日記」伝が目的だったが、最近読んでいる、ある意味読みやすい日本語とはまた違った、重みのある文章の良さにドキドキしながら読みました。どの物語も嫉妬。読んでいて苦しくなるような文章であったけど、これが人間らしい。人は喜びに対して貪欲だし、その代償なのか、人は自分で自分の身を滅ぼしていく。これは誰のせいでもないのだなぁと思う。それを受け止めながら、正直に生きていく、まともに。自分に正直だからこそ自分勝手な人たちについて行く相方もまた強さを持っている。私なら逃げてしまうと思うけれど、辛抱強く人を支えるのもかっこいい生き方な気がした。
    或る「小倉日記」伝、私は耕作は幸

    0
    2013年09月11日