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会社のOB会で拾う不満のタネ。退屈な隠居部屋でうごめく春機。必死で守り抜いた暮らしを全取っ替えしたい衝動――ある日を境に永年の職場を失った男たちが引き起こす生々しい事件と犯罪。諦めと寂しさ、執着と滑稽。彼らの孤独な姿を、懐かしい昭和日本の風景と共に見事に描き切った清張文学の真骨頂である。秀逸な短編を次々著した昭和30年代の作品を中心に、人生の晩節をテーマに選び抜いた、粒ぞろいの短編集。
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Posted by ブクログ
「いきものの殻」「筆写」「遺墨」「延命の負債」「空白の意匠」「背広服の変死者」「駅路」の7編の短編が収録。いくつかの短編は、他の短編集にも収録されていたはず。
松本清張記念館で購入した一冊。 7つの短編に出てくる 7人の男性の生き様は 全員、物悲しく、 背中に背負っているものが重たすぎる。 懸命に家族を支え 生きてきたのに、最後に迎える 結末はいずれもはかなく、やるせない。 「男はつらいよ」と 笑いとばせたらよかったんだろうけど… 人間の心をぐりっと えぐ...続きを読むりとるような描写力。 最後の解説にも書かれていたように 清張ワールドの虜になってしまった。
男達の哀愁に満ちた7編の短編集。 定年退職後の心理小説、老人の性について描いた小説、運命の皮肉を描いた小説、サラリーマンの悲話、自殺志願者の心理を描いた小説など男達の様々な境遇を松本清張自ら経験した事柄を臨場感たっぷりに描いている。 身につまされる小説でした。 1960年前後に書かれた作品群なので多...続きを読む少時代性を感じる内容ですが古さは感じません。 松本清張さんは多岐に渡る作品を大量に書かれ読者を飽きさせませんね。
「男たちの」タイトルにあるが、サラリーマンの晩節を集めた短編集。著者の経験も含まれているためか、描写が細かく感情移入してしまう。自分ももう少しサラリーマンを続けていくことになるが、身につまされる短編がつまっている。
初めて読む松本清張。 短編集は物語の浅さなどがありあまり好きではないがこの一冊は別。 特に駅路は秀逸。 最後の一捻りでまた引き込まれる。 想像していたより面白かったので、次回は是非長編を読みたいものだ。
私は現在63歳。身につまされる内容です。特に「駅路」は思い当たる心情がここかしこ。ただし私の場合、女性問題はとうの昔に清算済み。自作の名刺には職業として「家事手伝い」を記している。「毎日、日曜で良いですね」と皮肉られながらもタクマシク生きている。天国の松本清張には教えてやりたい。これから始まる第二の...続きを読む人生も棄てたものでもないですと
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