あらすじ
明和製薬の村上社長に取り入りたい『草美堂』の高尾は、社長の側近である謡の師匠・倉田と、著書の代筆者・日下部に会うことで、社長の興味が肉筆浮世絵にあることを知る。だがそれは、とても高尾が入手できるものではなかった。だとしたら残された手段はひとつ。高尾は若い画家を利用することにしたが……。いくつもの謎が絡み、人間心理が縺れていくミステリー巨編!
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Posted by ブクログ
主人公のライバル古美術商の駒井も、同じ贋作作家による肉筆錦絵を作成して、大実業家との取引に入り込もうと画策する。その裏には、鑑定士として権威のある佐川技官も絡んでいる。同性愛性癖や愛人、親子、夫婦関係など、よどんだ特殊な人間関係、騙したつもりが騙されて・・・と独特な人間関係と人間心理が絡み合っている。
なお、殺人事件は起きない。
雑草群落(下)
古美術品を扱う草美堂の高尾庄平と倅の謙吉は、明和製薬の村上社長へ取り入るべく、村上が興味を示すという肉筆浮世絵の贋作を仕込み、国立総合美術館の佐川課長に鑑定書を依頼する。庄平は佐川が金で動くことを知っている。
ライバル業者の駒井は、以前から佐川に取り入っていた。駒井も同じような肉筆浮世絵の贋作を村上社長へ手渡していた。やはり佐川が鑑定書を書いていた。
庄平より30も若い愛人の和子は、村上社長が外に作った子であった。
庄平は佐川から鑑定書の返却を求められる、村上社長からは手渡していた肉筆浮世絵を返却されてしまう。ライバル駒井にしてやられたのだ。ところが駒井の肉筆浮世絵の贋作が新聞沙汰になってしまう。庄平は倅の健吉の行動に不審を抱く、愛する和子にも去られてどん底に陥る。
早川副社長は古くから和子の世話係的な存在であった。庄平はこの早川からの電話を受ける。庄平は早川から事の真相を知らされ救われる。