松本清張のレビュー一覧

  • けものみち(下)

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    主人公の仕えた寝たきりの高齢男性は、暴力団や政界にも顔をがきく大物。主人公を放火殺人容疑で追っていた刑事も死体として海から上がり、大物の高齢男性も突如、亡くなる。主人公の行く末は・・・。

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    2019年10月28日
  • 高校殺人事件

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    読みやすかったです。
    この著者の唯一の青春推理小説?
    解説にはそう書かれていました
    高校の友達が殺人事件に巻き込まれ
    仲間が調べ歩くって内容

    事件と事件解決はちょっと物足りなさも感じましたが
    高校生へむけて書かれたものらしいです

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    2019年10月08日
  • わるいやつら(下)

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    下巻。
    期待通りに戸谷が追い詰められていく様が愉快だった。
    他人を弄んで手玉に取ってたつもりが、逆に手のひらで踊らされていたっていう、なんて哀れで滑稽なんだろうか。
    読み終わって改めて「わるいやつら」というのは面白いタイトルだなと思った。
    本当のわるいやつらは誰か…?あの二人か?いや、やっぱり一番悪い奴は戸谷だと思う。身から出た錆、自業自得、因果応報。
    上下巻一気に読んでしまった。松本清張は読みやすくて面白い。
    「黒革の手帳」「砂の器」「わるいやつら」と読んだから次は何を読もうかな。

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    2019年09月29日
  • 黒革の手帖(上)

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    上下巻 完読
    さすがです!
    行員として職務にまっとうする日々の中で
    仕事ができても会社に長年尽くしても
    決して女子行員は高みを望めない
    真面目に働いてきたのにもはやお局として煙たがられる存在
    元子はうんざりしていた
    絶望していた
    経験と信頼を「黒革の手帖」に書き留め
    銀行から〝ちょうだい〟した7000万円で銀座にクラブをオープンする
    愛も情も知らず大人になってしまった元子
    欲だけが彼女の活力となり這い上がろうと
    お金に人生を捧げる姿は何故か哀しい
    お勉強になります
    人が思う人としての幸せは人それぞれ
    だとしても幸せになれない人はどこまでいっても結局は幸せにはなれない
    なぜなら幸せはお金や地位や

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    2019年09月08日
  • 夜光の階段(下)

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    富と名声のため女性を利用し犯罪を重ねる青年美容師の話。

    1969年から1970にかけて週刊新潮に連載された作品。
    カリスマ美容師という言葉もない時代であるにも関わらず、男性美容師を主人公にした清張作品、とても好きな作品。

    テレビドラマでは、辰巳琢郎と東山紀之が主人公を演じたものが印象に残っている。
    今回、改めて原作を読んで、こんなラストだったのだと意外でもあった。

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    2019年09月01日
  • わるいやつら(下)

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    主役の戸谷は、正直にいって「馬鹿」だと思う。
    犯罪行為に手を染めているにも関わらず、計画は杜撰でその場限り、楽観的すぎ(というか嫌なことからは目をそらす性格)、人を見る目がない。
    犯罪を行うのならば冷徹さがひつようなのに、そういった覚悟もなく、ただただ楽観的な自分の予測に従って破滅している。
    まさしく「士道不覚悟」
    弁護士の下見沢からするとこのような下らない男は軽蔑に値すると思うし、だから罠をかけたのだと思う。
    下見沢が最初から戸谷を罠にかけようと思っていたかは作中からはわかないが、このような男はいずれか誰かに破滅させられただろう。
    途中でトヨがいう「あなたは私がついていないと破滅しますよ」は

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    2019年08月23日
  • 黒革の手帖(上)

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    ネタバレ

    1.気になっていた松本清張シリーズ、今度は銀座の女の野望を描くストーリーということで、まったく開拓していない分野だったので購入しました。

    2.銀行員として働くことに退屈さを感じていた原口元子は、バァとして働くことを決意し、銀座で働き始めた。そして、数ヶ月経ったのち退職をして、自分の店を持つことを決意した。元子は自分の店を持つために、会社の金を横領することにし、見事に会社の金を奪った。これの裏には、支店長と次長のある弱みに付け込んだことがきっかけだった。これを機に、退屈さを感じていた元子の人生は、一気に様変わりし、銀座のママに君臨するために、あらゆる男の弱みに付け込んだ。果てなき野望を掲げた女

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    2019年07月07日
  • わるいやつら(下)

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    ネタバレ

    途中から人間模様が変化してゆき、主人公の思惑、それぞれの登場人物の思惑が渦巻いて、とても面白かった。
    医者による完全犯罪、一つの綻びから全てが根回しされて、最終的に全てを失うと言う話。
    ただ、一番悪いのは幼馴染の弁護士でないだろうか。

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    2019年06月23日
  • わるいやつら(上)

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    ネタバレ

    途中から人間模様が変化してゆき、主人公の思惑、それぞれの登場人物の思惑が渦巻いて、とても面白かった。
    医者による完全犯罪、一つの綻びから全てが根回しされて、最終的に全てを失うと言う話。
    ただ、一番悪いのは幼馴染の弁護士でないだろうか。

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    2019年06月23日
  • 疑惑

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    再放送も含めて立て続けで「疑惑」のドラマが放送されたのに合わせて原作を読みました。

    ドラマは2時間という枠があるので、何となく分かりにくい印象がありましたが、原作を読んで、なるほど!と思えました。

    やはり、原作を超える映像って、なかなかないものです。

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    2019年03月14日
  • 神々の乱心 下

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    ネタバレ

    奉天で銃器店を営んでいる横倉健児は、同業の先輩である竜頭商会の宇野陽太郎に話を聞いている。宇野は退役海軍少佐で、なんでも大本教に入信し、宣伝使の辞令を貰い、満州で宣布してくるようにと出口王仁三郎より言われてきたという。宇野に、これからも大本教にのこられるのかと問うと、「じつはどうしようかと迷っている。いっそ宗教団体を創ろうかとも思っています。新興宗教は鉄砲屋よりも儲かりますからね。」と。横倉は、吉林省吉林に向かった。かれはそこで現地の宗教事情を探りに行ったようである。舞台は日本からはなれ、満州に広がる。それがどのように繋がってくるか。宮中、華族、満州、大きな舞台の中で、松本清張最後の小説を読む

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    2019年03月13日
  • 死の枝

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    「家紋」がツイッターのTLで、恐い短編小説として多くの人が挙げていたので手に取った。意外にもトラウマになるほどのインパクトはなく、むしろ他の短編の方が面白かった。有名な未解決事件「赤ゲットの男」がモデルの小説としては最高峰だとは思う。

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    2019年03月12日
  • 神々の乱心 上

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    ネタバレ

    埼玉県特高課係長の吉屋は、月辰会研究所に目を留めた。宗教団体だろうか?天理研究会事件を思い出したからだ。案内の警察署長は宗教団体ではなく、占いをしているようだという。東京方面から自動車で来る人もいるとか。しばらく様子を窺っていたら、その研究所に呼ばれたタクシーに女性が乗って出てきた。駅前でその女性に会のことを尋ねようとしたが、拒否され、仕方なく警察署まで同行してもらったが、名前は言うがどうしても身分を明かさない。無理を言うと包みを抱えて離さない。無理にその包みを取り、中を覗いて驚いた。「深町女官殿」と記された封書が出てきた。そして、バックからは「宮内省皇后宮職」職員「北村幸子」という名刺が出て

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    2019年03月11日
  • 死の枝

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    ネタバレ

    以前、『オカルトクロニクル(サイトの方)』で「青ゲット事件」を読んだ時、松本清張がその事件を元に「家紋」という短編を書いてあると知り、読んでみたかった本。
    ただ、「家紋」はややイマイチだったかな?
    雰囲気等はいいんだけどなぁー。
    というのも、雪代の思うその人が犯人だったとすると、市之助も美奈子も、そして隣家のお房もその人をおそらく知っているわけだ。
    だとすると、いくら街灯がない暗い中に頭巾をかぶっていたとしても、ちょっと無理があるような?
    確かに明治のこと(「家紋」ではいつの事か書かれていない)だから、いくら廃仏毀釈の世とはいえ、寺の権威はまだまだ相当あったとは思う。とはいえ、2人殺され(実際

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    2019年02月24日
  • 十万分の一の偶然

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    A新聞の「読者のニュース写真年間最高賞」に選ばれた「激突」。それは、東名高速での多重衝突事故直後を撮った写真だった。
    そのようなシャッターチャンスは十万分の一の確立で、交通事故の凄惨さを知らしめ、事故抑制に繋がると評された。
    凄惨な事故を記録する「報道」を優先するか?
    「人命」救助を優先するか?
    そして、その十万分の一は、果たして本当に偶然なのか?
    婚約者をその事故で亡くした男が、撮影者を追いつめる!!!

    私も趣味で写真を撮るので、シャッターチャンスを待つ気持ちはわかるけれど、やっぱり「人命」でしょ。

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    2019年02月21日
  • 黒革の手帖(上)

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    原口元子、34歳。恋人もおらず、友人もおらず、さして美人でもない。ひたすら銀行で働き、気が付けば女子行員最年長。今後の人生、どうしようか.....という思惑の結果が7568万円もの横領!!その金を元手に、バーの経営。更に行き詰れば恐喝!まごうことなき悪女で犯罪者。けれどもこの男性優位な時代の中、後ろ盾もなく、元子にあるのは知恵と度胸。次から次へと野望を抱く姿は正直カッコいい。1ミクロンの罪悪感もなく、清々しいくらいだ。今のところ上手くいきすぎているけれど、どうなるの??下巻へ~

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    2018年12月17日
  • 塗られた本

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    美貌と色気を兼ね備えた美也子は、自らが立ち上げた出版社を大きくする野望を持つ。それも愛する夫(詩人でヒモ同然)の本を出版してあげたいが故。その為には、女の武器を使い、愛人のパトロンもいる。その後、男を手玉にとったしっぺ返しを喰らうが、それはあまりにも代償として大きかった...。始めは『黒革の手帳』ばりの悪女話かと思ったが、どうもそうではないらしい。美也子の切なさ・脆さはぐっとくる。下手したら昼メロのような雰囲気になるところ、そうはならないのはやはり松本清張だからか。隣人房子のキーパーソンぶりは凄い。

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    2018年11月13日
  • 或る「小倉日記」伝―傑作短編集(一)―

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    小倉日記自体を知らなかったけど森鴎外にも興味が湧いてくるし小倉にも行って見たくなる。
    ほかも菊枕などどれも面白いし読みやすかった。

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    2018年10月25日
  • 黒革の手帖(上)

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    面白かったです。表現や内容はちょっと古めかしいところもあるのですが、とても読みやすくてのめり込みました。
    ドラマは武井咲さんの方だけ観ましたが、ドラマとは違って、元子さんが若くも美しくもありませんでした。
    銀行員がバァのママになって、男からお金を巻き上げてのしあがっていく。元子さんの強かさがすごいです。
    楢林は破滅したけど、橋田はこれからなのかな。安島もなんだかドラマと違うので、続きが楽しみです。
    すみ江の言い淀んだことがかなり気になるのですが、下巻で描かれるのかなぁ。

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    2018年10月14日
  • 黒い画集

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    浮気や不倫が発端で破滅の道へ。。そのなかでも「遭難」や「天城越え」はともかく、「寒流」や「坂道の家」は読んでて痛々しい。

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    2018年10月01日