松本清張のレビュー一覧

  • 眼の壁

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    6月のWOWOWドラマ前なのでネタバレなしで。
    初めて松本清張作品を拝読した。
    前半のねっとりゆっくり丁寧な描写で物語の世界に惹き込まれた。
    要素が集まり物語が展開し始めると非常にスピーディーで夢中になり一気に読めた。

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    2022年04月22日
  • 熱い絹(上)

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    後半にかけて、色々点と点がつながり、マレーシアのキャメロンハイランドを舞台に壮大なスケールで話が進む。ベトナム戦争当時の設定だが、今でも十分理解できる。当地に訪れた人はより入り込める。面白い。

    また、マレーシア社会の複雑な民族構成=マレー系、チャイニーズ系、インド系、原住民のオランアスリ等との関係も考慮して背景説明されており、その点も勉強になる。下巻が楽しみ。

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    2022年04月03日
  • 黒革の手帖(下)

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    恐喝で大金をせしめ更なるランクアップを図るべく暗躍する女の末路を描いたサスペンス。
    怒涛ともいうべき後半が恐ろしい。自業自得とはいえ容赦が全く無い作風というかリアリズムに震えてしまう。特に最後のページはゾッとさせられた。人によって受け取り方は違うだろうけど自分的にはホラーとして逸品。

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    2022年03月27日
  • 聞かなかった場所

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    ネタバレ

    <蟷螂の斧 自制心と暗い衝動>

     しがない公務員、浅井に嫁いだ身の丈に合わない美麗な妻、英子。そんな妻がある日、持病の悪化により急逝してしまう。その妻が亡くなった場所は、浅井には思い当たる節の無い、縁もゆかりも無い場所だった。

     そこに絡むタイトル。。

     真実を知る為に、そして自分の仮説を否定する為に、推察と調査を重ねるほどに、信じたくない真実が近づいてくる。
     丁度、境内にある小池で、水面に向かってゆらりと浮かび上がってくる鯉を見つけた時みたいな。
     もう、鯉であることは間違いない。でも、鯉が口を水面から突き出す瞬間まで見つめてしまう、みたいな。
     どう転んだって、鯉である。そんな確実

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    2022年03月25日
  • 黒革の手帖(上)

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    女子行員が横領した金で銀座の高級クラブを経営、更なる金を引き出す為権謀を巡らすサスペンス。
    タイトルの手帖に恐喝のネタが載っている訳だが、恐喝にならぬ様な情報収集、証人の確保、場面設定などは犯罪者でなくとも勉強になる事がある。

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    2022年03月22日
  • 駅路

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    白い闇:北海道に仕事に行ったきり帰ってこない。東北本線を利用。TVでは新幹線利用。
    捜査圏外の条件:会社の同僚が?
    ある小官僚の抹殺:砂糖に関する癒着、急行なにわ
    巻頭句の女:俳人の女性の死亡にまつわる保険金殺人
    駅路:定年退職の男が80万円持参で蒸発。広島可部線
    誤差:東海道線から私鉄で2時間の温泉宿。大井川鐡道?
    万葉翡翠(ひすい):最初の部分はイマイチ理解出来ず。後半は面白い。準急アルプスの全盛時代。大糸線が開通して間が無い頃かも。しかし細い点と線をうまく結びつけるものだ。
    薄化粧の男:テレビで見た事があった。50歳になると美男ほど見にくくなるものか。
    偶数:映画の大映しのように出てきた

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    2023年05月07日
  • 渦

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    1977年の作品。
    視聴率とは。どのように調査・集計されているのか。信用できるものなのか。
    視聴率調査会社と周辺で起きる事件。
    モニター家庭からロールパンチペーパーを回収するなど、アナログ時代の話だが、面白かった。

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    2022年02月22日
  • 黒革の手帖(上)

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    1人の銀行員が危険な賭けの末華やかな銀座の夜に打って出る。そこから物語が始まる。表の華やかさ、裏の魑魅魍魎、因果応報、社会の闇。上下巻で見事に表されている。

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    2022年02月16日
  • 半生の記

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    作家というのは出生から恵まれた環境の人が多いと思ったがその真逆であった。箒を売りに行ったりしたところで後の記事のネタが生まれたのだろう。それにしても壮絶な人生だ。

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    2022年02月14日
  • 松本清張ジャンル別作品集 : 3 美術ミステリ

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    真贋の森は、アカデミアの世界の闇を覗いたようでやりきれなさが募る作品。それまで丁寧な描写で綴られてきたところからバタバタっと終わってしまったのでもっとしっかり読みたかった。
    美の虚像が一番馴染みやすい作品だと感じた。謎が解き明かされる爽快感がある。

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    2022年02月07日
  • 時間の習俗

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    久しぶりに松本清張の作品を読んだ。文体は簡潔で最初に和布刈神事が出てきたのには、さすが小倉で生活している人だなと思った。
    地名も馴染みの場所が多くて、思い出しながら読んだ。殺人のトリックを見破る刑事の思考と、ベテラン刑事の粘り強さに、昭和を感じる。47年の作品だものね。それにしてもこの時代にゲイバーが出てくるとは。

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    2022年02月03日
  • 張込み―傑作短編集(五)―

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    清張初期の短篇集。社会派推理小説の影はなく、いわゆる中間小説だが、思いの外面白い。
    白眉は丹羽長秀の心中を描いた「腹中の敵」。凡人と才人という対比において、凡人の立場から見る視点は面白い。また、秀吉という人たらしにも興味を覚えてきた。
    人物伝風の「菊枕」、「断碑」、「石の骨」、私小説の「父系の指」、社会派推理小説の嚆矢「張り込み」、歴史小説(腹中の敵以外の2作はあまりに通俗すぎ、かつ不用意なオチで失敗だと思う)など幅広い作品を収めているが、やはり彼の主題は「人」であったといえる。
    スーパースターや天才鬼才ではなく、日常の生活人たるわれわれが対象だ。それをもっとも如実に表現できるのが、彼にとって

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    2022年01月30日
  • 時間の習俗

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    松本清張「点と線」で一緒に事件を解決した、九州の老刑事と警視庁の若い警部補が再度顔を合わせ事件を解決に導く。2人が励まし鼓舞し合い犯人を追い詰めていく姿がページをめくる指を進ませる作品。

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    2022年01月25日
  • 網

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    解説より松本氏の戦争経験が本作に盛り込まれていることを知った。主人公が作家であり、戦中朝鮮に徴兵されていることなど、松本氏の史実が投影された作品。

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    2022年01月07日
  • Dの複合

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    <君は今どこにいる?>

     売れない小説家に舞い込んだ一件の依頼。浜中にリードを引かれるが如く、伊瀬は連れ回される。
     緻密すぎるストーリー。色鮮やな織物も、一つ一つの糸になるまで解いていくとそれがなんだったのかよく分からんのです。

     偶然。思いもかけない出来事に遭遇することを言う。偶然、映画館で恋人とデート中の先生を目撃したりとか、偶然、無くなっていた片方のピアスを見つけたりとか、偶然、目の前で交通事故が起きたりする。どうして起きたのか、原因なんて見当たらないように見える。またえてして、そうゆうことは重なる。たまたま誤送信してしまったメールに限って、他人に知られては困るような内容だったりす

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    2021年12月15日
  • Dの複合

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    伝承を追う紀行文から始まる殺人事件。北緯35°東経135°……35という数字に気がついた者、謎の男と女、ミステリーの要素に浦島伝説、羽衣伝説と民族伝承が絡まった読み応えのある作品。

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    2021年11月26日
  • 梅雨と西洋風呂~松本清張プレミアム・ミステリー~

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    酒造メーカーと新聞社も兼業している地方小都市の市議会議員が主人公。しかし、新聞社の実態は市政を中心とした自身の選挙運動と脅しとゆすりにより集金組織。県内他市にて県政のボスから情報入手の目的が、温泉宿に泊まり娼婦に溺れたことから転落を始める。その仕掛けを図っていたのは、身近な存在。

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    2021年11月13日
  • 黄色い風土

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    昭和34年から「北海道新聞」「中日新聞」「西日本新聞」に連載された作品。舞台は、熱海、小樽、名古屋、岐阜で起こる溺死に見せかけた連続殺人事件。第2次大戦での偽札作戦、それが戦後、偽ドル作りへと引き継がれ、殺人事件に発展するというストーリー。雑誌記者が主人公となって事件の真相を追う。時代的に、熱海が新婚旅行先となっており、これが事件の発端となる。700頁を超える長編。

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    2021年10月13日
  • 疑惑

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    初めて読む松本清張。短編が2つ入っており、松本清張初心者にはうってつけの読みやすい物語。
    表題作『疑惑』の最後の終わり方にゾワッとしました。

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    2021年09月26日
  • 十万分の一の偶然

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    師事している中国人のポーカーのマスターから、緻密なロジックが学べるから読んでみなさいと薦められた松本清張の作品を読んだ。新聞で大賞を獲得した報道写真は、10万に1つの偶然の上の奇蹟だったのか。奇蹟が周到な計画と執念によってもたらされたものだったのなら?

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    2021年09月20日