松本清張のレビュー一覧

  • 駅路

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    ネタバレ

    既読の物も、まるで知らない物も。松本清張の作品は、犯人に対して大なり小なりの作家の共感があるというか、寄り添っているのが感じられる。だから、時代の波に洗われていろいろなアイテムが古くなってしまった今でもたまに読みたくなって、読んでしまうのかも。

    「偶数」はそうきたか、だし、「薄化粧の男」はシスターフッドの先駆けとも言えまいか?
    「陸行水行」は「或る『小倉日記』伝」と同じ、認められずともひたすら歴史の真実を追い求める者の哀愁があり、ラストシーンには、田舎の小さな人間が大きな歴史を追い求めるロマンさえ漂う。

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    2021年08月09日
  • 神々の乱心 下

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    全体的ひ読みにくいし、やけに偶然が重なるようにも思う。でも、これから大団円へってところで終わるのは惜しいなあ。つながりがどんどん分かっていくところだよね。
    当時の満州や、華族の存在感みたいなものを垣間見られるのは面白かった。

    鹿茸って、こんなに効用のあるものだったんだ。何かでもらって、適当に料理して食べてしまった。

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    2021年08月07日
  • 疑惑

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    桃井かおり主演の映画で鑑賞。
    桃井かおりの演技に惹かれてしまった。見るもの全てを敵にしてたかと思うと、同情を買うような演技。

    昔の映画だから食わず嫌いのところもあったが、観てよかった。次は原作!

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    2021年08月02日
  • Dの複合

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    松本清張の風土民俗への強い関心は言うまでもないが、他の作品に輪をかけて紀行文的であるところが特徴的であり、非常に愉しかった。私のようにひねもす日本地図を眺めていられる人種には堪らないだろう。

    一方で、その両軸となるミステリ的側面はやや体裁的に感じた。いわゆるミステリを期待する人や、松本清張をあまり読んだことがない人には勧めない。 

    ところで物語のキーワードとなる船舶の名前だが、その画数が35になっている。特に言及が無かったので偶然なのかもしれないが、氏の遊び心を想像せずにはいられない。

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    2021年06月15日
  • けものみち(下)

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    ネタバレ

    注! 思いっきり内容に触れています



    ラスト、鬼頭が死んでからが面白いのは面白いんだけど…。
    ただ、いささか週刊漫画誌の連載漫画が急に終わる、あの感じみたいで、ちょっとなぁーw

    ……なんて思っていたら、最後は、かなりえげつない終わり方。
    民子がああいう殺され方をすることで、ストーリーがぐっと締まったように思う。
    変な話、民子がああいう風に殺されることで、次は「わるいやつら」を読もうかなーと思ったくらい(^^ゞ
    (ていうか、それを読むまでは上巻と同じく★3つだったんだけど、4つに増えたw)
    ただ、実際のガソリンを使った事件を踏まえて考えると、空間全体が爆発するように燃えるらしいから、小滝も

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    2021年06月08日
  • 張込み―傑作短編集(五)―

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    ネタバレ

    ★★★2021年5月★★★


    読み終わってからだいぶ経ってしまった。
    読書メモと断片的な記憶を頼りに書く。
    ・張り込み
    ・顔
    ・鬼畜
    ・声
    ・投影
    ・一年半待て
    ・カルネアデスの舟板  ・・・等

    「投影」
    もっとも面白かったのは「投影」
    東京での仕事に失敗し地方の新聞社に都落ちした記者が、その地域での仕事に取り組むうち、新聞記者としての仕事に対する誇りを取り戻していく、というのが大まかな流れ。不正を暴き正義を明かにする、という信念をもった社長が何とも言えぬ味を出している。


    事件のトリックそのものは、実におかしい。
    殺人の被害者は電灯のあるほうに自転車を漕いでいったらそこは海だったという

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    2021年05月31日
  • 歪んだ複写―税務署殺人事件―

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    ★★★2021年5月★★★


    税務署の腐敗と、出世争いの闇に深く切り込んだ作品。
    いつものことながら、松本清張の作品からは昭和が感じられる。
    まだ自家用車が普及していなかった事や、個人情報が気軽に交換されていた事、武蔵境はまだ田舎扱いだった事など。
    東京の土地勘をもっていれば、より楽しめる作品だと思う。
    「深大寺」が登場したのにも、「おっ」と反応した。


    作品の内容として、税務署の職員が所轄の企業から接待で豪遊をし
    それでその企業の脱税を見逃したり手心を加えたりする「腐敗」がテーマ。
    新聞記者の田原典太が追及する。
    これはフィクションだから、実際にこのような腐敗が横行していたとは思わないが

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    2021年05月17日
  • 黒い空

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    結婚式場を舞台とした復讐劇。神の使いでもあり、凶兆の象徴であるカラスと慶事である結婚式、そしてその裏の復讐。白と黒の情景を目に浮かべながら一気に読んだ。

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    2021年05月16日
  • 霧の旗

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    九州で起きた殺人事件の弁護をめぐる復讐劇。逆恨みではあるが、正当な弁護を受けるために不公平であっていいのかということ問題を突きつけている。

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    2021年05月12日
  • 西郷札―傑作短編集(三)―

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    久しぶりの松本清張。20年以上ぶりだが、読んでいない作品が多く、楽しめた。後年の清張風の作品が多く、短編で本当に楽しめた。ちょっと今とは違う雰囲気のサスペンスを読みたい、気分転換の読書をしたいという時にオススメ。特に表題作は史実なのか創作なのか分からず非常に良い。

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    2021年05月09日
  • 夜光の階段(上)

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    野望を持ち狡猾な男が起こす、欲で自ら巻き込まれていく女たちとの殺人事件。克明な男女の描写が最初は冗長に感じるが、その情報が後から話の面白みを増している。

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    2021年03月19日
  • 夜光の階段(下)

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    野望を持ち狡猾な男が起こす、欲で自ら巻き込まれていく女たちとの殺人事件。克明な男女の描写が最初は冗長に感じるが、その情報が後から話の面白みを増している。

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    2021年03月19日
  • 西郷札―傑作短編集(三)―

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    著者が芥川賞を受賞する前年に発表された「西郷札」を含む歴史短編が収められてる。時は江戸、明治にかかる大変革時など歴史小説ではあるが、現代の人間模様を見ているようである。

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    2021年03月05日
  • 証明

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    4つの短編集。
    松本清張の舞台は昭和30年から40年くらいのものが多いと思うのだけれど、文体も表現も独特で現代ではあまり使わない描写が多数出てくる。
    それが、非常におどろおどろしさや胡散臭を出している。
    基本的に4つとも殺人絡みで、その時代の雰囲気をうまくかもし出している。
    見慣れない漢字、慣れない時代に読むスピードは遅くなるのだが、砕いて読み進めていくと非常に面白い。

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    2021年02月09日
  • 神々の乱心 下

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    本書下巻に入って、少しずつストーリーは進み、月辰会の正体が分かってくる。
    終わりが近づくにつれて、月辰会会長からの独白が始まるも、未完。しかし、生前の清張と出版担当者と会話などが、巻末に記録されおり、未完ながら読者それぞれが、その後のストーリーに思いを馳せられるような工夫がなされている。

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    2021年02月02日
  • 憎悪の依頼

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    短編集。殺人事件以外にも個人の心情綴ったり私小説的なものもあり。時代は変わっても人の思いは普遍的なもの。

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    2021年01月19日
  • 強き蟻

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    S工学という会社の重役の後妻となった伊佐子。30歳も歳が離れた結婚は、遺産目当てであった。多情ゆえ多くの男と関係をもつ伊佐子は、愛人の恋人の死亡により殺人の嫌疑をかけれ、愛人の口封じのために弁護士を雇う。夫は、会社の経営上の理由から重役を退かされ、2度目の心筋梗塞を発症し弁護士の兄が経営する病院に入院する。夫は自費出版の自叙伝執筆のため、速記者を雇う。伊佐子は、弁護士とも深い関係に発展する。夫と前妻との間の娘姉妹を警戒し、心筋梗塞を再度起こさせるべく自宅療養に切り替え、まんまと夫は死亡。しかし、そこから一気にどんでん返しが起こるという結末。文末に掲載の解説も、一味違った趣向で面白い。

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    2021年01月19日
  • 蒼ざめた礼服

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    出だしが面白すぎて、一気に読んでしまった。昭和のどこかのんびりした会社生活と、木更津の海苔業の雰囲気とかも良かった。
    アメリカでは時代遅れになった武器を日本が購入する図、今も変わってないんだろうなあ。


    再読。2025.02.09
    ほぼ忘れてたけど、やっぱり最初の古本を手にするあたりの描写がいい。
    日本はずっと変われないのかなあ。

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    2021年01月03日
  • 状況曲線(上)

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    文体読みづらかったけれど途中から物語の力でどんどん読み進められるようになった。今の人が書く文体と昔の人が書く文体は違う。パソコンと手書きの違いだろうか?でも、松本清張の物語は面白い。

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    2021年01月01日
  • 十万分の一の偶然

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    高速道路で深夜に起きた玉突き事故。死者も数名でる大惨事。それをカメラにとらえたアマチュアカメラマン。その社員が、有名な新聞社主催の年間最優秀賞の作品となった。本書表題のように、まさに偶然なら奇跡的な遭遇。しかし、それは果たして本当に偶然撮られた写真なのかどうか?被害者のフィアンセが、真相を突き止め、その仇討ちに動く。

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    2020年12月18日