あらすじ
テレビの視聴率によって、局は一喜一憂し、番組制作者は才能を問われ、人事まで左右される。だが、存在さえもはっきりしない調査メーターの集計は信用に価するものなのか? 一通の投書に端を発し、その実体を掴むため、視聴率調査会社の執拗な監視を開始した二人の男と一人の女。やがて、明らかにされる意外な事実とは……。テレビ界を操る視聴率の怪に、独特の洞察力で挑む長編。
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Posted by ブクログ
1977年の作品。
視聴率とは。どのように調査・集計されているのか。信用できるものなのか。
視聴率調査会社と周辺で起きる事件。
モニター家庭からロールパンチペーパーを回収するなど、アナログ時代の話だが、面白かった。
Posted by ブクログ
松本清張氏のあまり知られていないと思われる作品。
前半は、テレビの視聴率の謎に迫る。そこまでやるか、というほど執拗に調査をする登場人物たち。私はテレビ自体に興味が無く、少々退屈だった。
後半はテレビ視聴率の調査員が事件に巻き込まれ、ストーリーが俄然勢いを増す。素人がそこまで調べる時間とお金があるかなぁと疑問を抱きつつも、推理が二転三転し、清張らしい論理的で隙がない展開が楽しめる。
Posted by ブクログ
テレビ界の絶対指標ではあるが、実際にはその存在が不明瞭な「視聴率」の実態に主人公達が迫ろうとするサスペンス。視聴率買収問題などで、今でも巷をにぎわせているが、その実態は未だに多くの謎に包まれているという点で、現在になっても、非常に面白い読み物である。主人公達が、視聴率の真相に迫っていく過程から作品に虜にされ、次第に事件に巻き込まれ、ストーリーから抜けられなくなる本である。視聴率に興味のある人だけでなく、サスペンス好きも大いに楽しめる一冊であろう、
Posted by ブクログ
面白かったけど、最後がイマイチだったな。あの女の人がなんで数ヶ月前にも目撃されてたんだろ。
テレビ視聴率の謎から殺人事件に発展していくのは面白かった。あと、昭和ってこういう気持ち悪いナンパがあったんだ…。
Posted by ブクログ
久しぶりに松本清張が読みたくなって、読み始めたはいいけど、なんだか忙しくって中々すすまなかった。
視聴率の裏を探っていくうちに殺人事件が起こる。という話。
そうそう。
私も視聴率のことでは、この本に書かれてることと全く同じ疑問を持ったことがある。だから、結構、興味津々で読んだけど、結局はその真相というものは闇の中で終わってる。
のが、歯切れの悪い感じだったけど、でも、この本で「裏工作はあった」と書いてしまうと、実際に波紋を呼んでしまうから書けないのは分かってるけど。。。
でも、こうやって読むと、実際には何もなくても、そう勘繰る人が多くなるんじゃないか。と思う。私もそんな一人だろう。
「視聴率」という題材から、こんなミステリーが生まれてくるのは、やっぱり松本清張の凄さだな~って思う。
でも、不に落ちない点はあるんだけどね。
たとえば、妙子があの現場に佇んでたというのは、本当に本人だったのか?なんであそこにいたのか?とか。。。。
なので、星三つ。