松本清張のレビュー一覧

  • 黒の様式

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    短編3つ。1本目が死んだ姉と、やや薄気味悪い姉の旦那の話で、純文学なのかと思ったら、途中でいろんなパーツがパキーンとはまるミステリ。はまるまでの気持ち悪さのせいで、途中まではなかなか読み進められず。

    あと2本はどんでん返しで、最初からミステリと解るので読みやすい。阿夫里村の話は、怪文書と供述調書とで本筋が語られる、かなりクラシックな手法だが、今読んでも全く古臭さを感じない。

    もう一つは、最初から落ちがわかっている状態だが、事件性がないところに事件を作っていく。

    1本目の薄気味悪さには嫌悪感を催す人も少なく無いだろうが、松本清張の安定した面白さが詰まった1冊だ。

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    2016年06月08日
  • 数の風景

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    話が動き出すまでは、必要なのか疑問な細い描写がこれでもかってくらい続くので読むのが辛い。でも動き出してからはするする行ける。殺人そのものは本筋にとっては余り重要ではない、スケールの大きな話。推理要素は余り多くない。この人•この件がこう絡むのかと驚かされる。ただ矢部の勘は鋭すぎやしないか。

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    2016年05月31日
  • 夜光の階段(下)

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    ネタバレ

    再読。
    都合よく女を利用し、都合が悪くなると殺す。そりゃ天罰も下りますよ。
    前にドラマも見た気がするけど、もう一回見たいな。

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    2016年05月16日
  • 夜光の階段(上)

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    ネタバレ

    再読。

    おもしろーい。ドロドロ。こういうのは時代関係ないのね。
    のし上がるためには、手段を選ばないってか。
    下巻も楽しみ。

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    2016年05月12日
  • 黒い画集

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    7つの短編・中編が収められている。
    読みたかったのは「遭難」。
    会社の山仲間3名で登山に出かけたところで遭難が発生。疲労凍死で1名が亡くなってしまう。
    その死因に疑問を持った親族による追及が始まる。
    あっと驚く結末に。

    その他は、不倫ものが多いかな。それなりに面白い作品が入っています。

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    2016年04月17日
  • 或る「小倉日記」伝

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    表題作は昭和27年度の芥川賞を受賞
    純文学にカテゴライズされ、芸術的な評価を受けたものだが
    今にしてみれば「天城越え」の原型的作品であり
    社会派ミステリーの嚆矢として、日本のホワイダニット…
    高村薫や天童荒太、宮部みゆきあたりまで影響を及ぼしていることは
    顧みられるべきだろう
    どんなつまらない人間にも人生の物語がある
    その点を掬い上げようとする方向性は、自然主義~プロレタリアに続く
    日本近代文学の正統とも呼べるものだ
    まあ、「市民ケーン」の焼き直しと言われればそれまでだが

    その他には
    経済事情などで進学をあきらめるしかなかった人々の
    それでもなお学問への情熱たちきれず
    必死に努力を重ねはする

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    2016年04月13日
  • 駅路

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    短編集として、次の作品が所収。
    「白い闇」「捜査圏外の条件」「ある小官僚の抹殺」「巻頭句の女」「駅路」「誤差」「万葉翡翠」「薄化粧の男」「偶数」「陸行水行」

    今なお、TVドラマでリバイバルされ続けている松本清張の短編作品。それだけ、どの短編も時代が移ろい変わっても、人間の情欲は不変ということが描かれているためか。
    最後の「陸行水行」は、考古学、邪馬台国論争の新説が興味深く描かれており、他の作品とか違った趣を感じる。こうした題材を取り上げるのも、松本清張ならでは。

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    2016年04月05日
  • 張込み―傑作短編集(五)―

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    松本清張の短編7編が収録。戦中・戦後・高度経済成長前の日本が舞台のためか、物価の違い、世相の暗さは、否めない。とはいえ、いまなおドラマ化される短編も収録されており、時代が変わっても、変わることのない人間の情愛・欲望が描かれている。

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    2016年03月31日
  • 聞かなかった場所

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    再読。巧い・・。再読。傷ついた主人公の自尊心は妄執を生み、疑念にとり憑かれる。その執着には復讐者の憎しみ(狂気)ほどの苛烈な高まりはないが、そんなところはむしろ人物像(苦労人でもある役人)に現実味をあたえている。ゆっくり対象を追いつめる主人公の心理にひきこまれた。後半部の展開も冴え、運命の歯車のゆっくりと回転するさまが巧妙に描かれている。追われる立場に陥った犯罪者の慄き(怯え)を描いては著者の独擅場である。主人公は破局を避けようと画策するもことごとく裏目に出る。最後の犯罪が露呈する(面が割れる)滑稽な場面(顛末)は秀逸。

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    2016年03月16日
  • 共犯者

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    短編となるとどうしても内容が薄く、登場人物に共感出来にくいが、本作はとても凝ったシュチュエーションと、結末がとても気になるストーリー展開でどの作品も楽しめる。
    作者は犯罪サスペンスの大家であり、初っ端の「共犯者」でやはりと思いつつ以後の作品を読むとそうでない作品もあり、そういった意味でも新鮮に読むことができた。
    「剥製」や「点」の様な奇妙な人物が出てくる話も楽しいが、「潜在光景」のような驚愕のラストが待ち受ける展開もいいですね。
    他の作品も読んでみたくなりました。

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    2016年02月29日
  • 或る「小倉日記」伝―傑作短編集(一)―

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    松本清張といえば、ミステリー作家といった印象が強いですが、実はミステリーばかりを書いた作家という訳ではない。そして、直木賞ではなく芥川賞受賞者だったということも、イメージと異なるような気がいたします。
    その芥川賞受賞作『或る「小倉日記』伝」をはじめとした短編が収録されいるのが本書。時代的な背景もあってか、どことなく暗いイメージが付きまとう作品が多いような気がしますが、それでもどの短編もドキッとさせられる結末。

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    2016年02月14日
  • 夜光の階段(下)

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    ドラマを見てからの小説読破。
    主な筋は同じだけど、ドラマと小説はまた違う味わいがある。
    小説のほうが面白いと感じた。

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    2016年01月29日
  • 憎悪の依頼

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    短編集。ずっとカバンの中に入れておいて他に読むものがない時に読んでたのをやっと読み終える。憎悪の依頼、手に入らないなら壊してしまえという気持ちはわかる。文字のない初登攀、大臣の恋、がよかった。

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    2015年11月26日
  • 虚線の下絵

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    松本清張、やっぱり面白い。
    が、解説の岩井志麻子もとてもよかった。そうそう!と思って解説を楽しみました。

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    2015年11月04日
  • 状況曲線(上)

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    状況曲線上巻は事件を通し、話の主となる登場人物が少しずつ絡みながら淡々と話が進んでいく。建設業界と政界、官公庁関連とのつながりの闇の部分が少しずつ出てくる。
    登場人物の心理状況はなかなか面白いが、淡々と話が進んでいくため、興味をそそられる部分にかけるところもあった。しかし、上巻の終わり方が非常に読み手の気持ちをくすぐるようになっているため、下巻での結末に期待が持てる。

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    2015年10月31日
  • 点と線

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    さくさく読めた。面白かった。最近練りに練った、まだるっこしい小説ばかり手に取っていたから、こうして「練ってはいるけど展開が早い」小説のほうが気楽に楽しめると再確認。

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    2015年10月27日
  • 張込み―傑作短編集(五)―

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    【張込み】【顔】【声】【地方紙を買う女】【鬼畜】【一年半待て】【投影】【カルネアデスの舟板】収録。

    映画化された【張込み】【顔】【鬼畜】他、松本清張初期の作品を新潮文庫にて再編成された短編集。
    どの作品もミステリー的な仕掛けや目を見張るトリックはありませんが、登場人物のディテールが徹底している為重厚な人間ドラマを堪能することが出来ます。
    その典型が【張込み】で、僅か20頁しかありませんが何とも言えない味わいが堪りません。
    【顔】はどんでん返し、【声】はアリバイ崩しも楽しめる秀作。その他【鬼畜】や【一年半待て】など粒揃いで読み応え十分です。

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    2015年09月09日
  • 西郷札―傑作短編集(三)―

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    2015.7.7
    松本清張初期の作品とのことだが、全くもって完成された小説である。
    人間の欲望に焦点をあてているが、読み心地はよい。それに加えて明治維新による時代の変化、その変化を利用しようとする欲望。
    核心をついた作品。

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    2015年07月09日
  • 陸行水行 別冊黒い画集2

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    箸休めミステリ短編4本。4本とも、エキセントリックな人物が主軸となっている。2作は普通に一人称目線なのに対し、残り2つは淡々と「有ったこと」を記述しており、捜査調書のようで面白い。

    最初の「形」が淡々とした事象の記述で特に面白く、行政や捜査の裏をかくクレーマーの話で、なかなか珍しいタイプの話ではないかと思う。ただ、オチはそこまでなくても良かったんだけど。

    対して表題作は、はじめミステリになるの?と心配になるような話だが、きちんと一人称視点になっているため、読者は興味の云々に関係なく引き込まれてしまう。その辺の面白さが清張の魅力だ。

    4つとも、ものすごくブレイクするような話でもないし、キャ

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    2015年06月11日
  • Dの複合

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    推理小説の巨匠、松本清張の長編推理小説。本作は、怨念による殺人事件に古代史を織り交ぜた、松本清張作品の代表作の一つですね。

    松本清張作品を読むのは『点と線』に次いで2作目なんですが、ストーリー重視である自分の好みにすごく合っていて、面白いことを再確認しました。
    これが、1968年に刊行された作品だなんて思えない。それくらい古くささや読みにくさを感じさせない作品です。

    松本清張らしく、密室トリックなどの謎解きではなく、「犯人は誰なんだろう、殺人の動機は何なんだろう」ということを、読者にハラハラ気にさせながら読ませる作品であり、もちろん推理小説なんですが、殺人事件の謎を追うサスペンス作品ですね

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    2015年06月06日