松本清張のレビュー一覧

  • 草の陰刻 新装版(上)

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    夜勤中にサボって酒を2人で飲みに行くという特大フラグを立てて放火殺人が発生。管理責任として冷飯を喰らう運命となった検事の執拗な捜査を描いた話。もどかしいけど読むのが止まらない勢いはある。

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    2025年12月27日
  • 共犯者

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    松本清張『共犯者』新潮文庫。

    古本屋で貰った金券で購入。昭和55年、1980年の刊行と45年前の作品。当時は消費税も無く、文庫で320円というのは中程度の価格ではないか。自分が高校生だったこの時代には180円や280円、320円という価格で文庫が購入出来たのだ。

    10編の短編を収録。

    『共犯者』。過去に犯した強盗事件で手にした金で事業に成功しながら次第に疑念に囚われ、自滅していく男の話である。国内外問わずよくあるパターンの話であるが、松本清張の手にかかればスリリングな短編に生まれ変わる。松本清張をはじめ、昔の小説家はこうした教訓めいた短編を多く残している。

    『恐喝者』。大雨で洪水に見舞

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    2025年12月27日
  • Dの複合

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    Dというのが緯度と経度のDであるというところが、1箇所で理解できる。ゼロの焦点と比較すると歴史的な興味よりも民俗的な知見を紹介している。さらに浦島と羽衣伝説ということで、様々なところを紹介している。最後はどんでん返しであるが、話が急になっている。

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    2025年12月20日
  • Dの複合

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    ネタバレ

    面白かったが、最後にバタバタと辻褄を合わせたような感じになってしまってもったいなく思った。意外な人が犯人、という場合にありがちな、あの時の面白さが半減、というところもあった。相手の裁量次第ということも、犯人の思い通りにことが進みすぎるところとか。松本清張の豊富な知識に裏打ちされて奥深い作品になったのだとは思うが、推理小説としては、今の時代に読むと少しやり過ぎ感があるように思う?

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    2025年12月13日
  • 風の視線(上)~松本清張プレミアム・ミステリー~

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    風の視線

    若き奈津井久夫は頭角を表しはじめた有能な写真家である。「杉の会」が開催した五人展に展示した写真は、奈津井が特に高い評判だった。千佳子と見合い結婚するが、愛情とは縁遠い2人であった。物語は、奈津井が密かに思いを寄せる女性を明らかにしていく。一方、千佳子も過去の男性がおり、自ら再び接近していく。

    竜崎重隆はM物産のシンガポール支社長であった。妻、亜矢子は同行せず、重隆とは別居状態であったが、それは彼女の望みでもあった。

    久世俊介はR新聞社事業次長の肩書き渋い中年であった。津久井の属する「杉の会」は久世の支援を受けていた。

    津久井久夫、千佳子、竜崎重隆、亜矢子、久世俊介が、複雑に絡み合う人間模

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    2025年12月08日
  • 死の枝

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     何がきっかけとなるかはわからないが、ふとしたことから人生が破滅に向かっていく模様を描いた11編収録の短編集。
     犯罪というのは遠いようでいて、案外身近に接点を持っていると感じる。年月が経って忘れた頃に過去の出来事が掘り起こされる。そして、それが徐々に自分を追い詰めていく。または、ふとした瞬間に過去の出来事が思い起こされ、断片的な記憶が鮮明なものとして認識される。

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    2025年11月30日
  • なぜ「星図」が開いていたか―初期ミステリ傑作集―(新潮文庫)

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    「張込み」が読みたかった。かなり昔に読んで面白かった印象があった。「共犯者」も同様。再読してどちらもやはり面白い。鮮やかに描かれる絶望。松本清張は短編も面白い。長編にしてもおかしくないくらい緻密で凝ったミステリーになっている。

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    2025年11月14日
  • Dの複合

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    Dの複合

    『北緯三五度、東経一三五度を英語でフルに書くと、"Latitude 35 degrees North, Longitude 135 degrees East"だ。4つのDが重なり合っているから「Dの複合」だ。』

    と、小説のタイトル解説が途中に出てくる。これだけでは、意味不明である。小説の中盤までは各地の浦島伝説や羽衣伝説のウンチクが語られ、古事に無関心な方は、⭐︎1個の評価かもしれません。しかし主人公である伊勢が「Dの複合」の匂いを嗅ぎつけたあたりから、かぜん清張小説の世界へ引き込まれていく。

    作家の伊勢忠隆は、出版社の編集者、浜中三夫の案内で各地を巡り、雑誌「草枕」に

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    2025年11月12日
  • 日本の黒い霧(上)

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    NHKのアーカイブの未解決事件、NHKスペシャル 未解決事件 で「下山事件を見て読みたくなった

    1話目が上記の下山事件
    敗戦のアメリカ統治下、陰謀が起こす事件の真相、隠蔽された
    真相に迫る
    その他、解明できない色々な事件

    当時を知らないので、皆さんご存知のと言う設定では完全には理解しきれない部分が多い

    今でもアメリカが上にいて日本の力ではアメリカ兵の犯罪を捌くこともできない。原点的なものを感じた

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    2025年11月06日
  • ゼロの焦点

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    松本清張の著名作の一つということで手に取った。ストーリー展開や事件の起きる舞台そのものも悲しい雰囲気を誘う。私には少し重たかったかも。

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    2025年11月02日
  • 眼の壁

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    ネタバレ

    手形詐欺事件を苦に自殺した上司の仇を撃つべく、萩崎は記者の友人と組んで調査に乗り出す。相手は右翼の大物。事件の鍵を握る女の影。萩崎は密かに恋心を抱く。
    『ゼロの焦点』とは違って、ラストはあっけない点や黒幕の背景がボカされた点が悔やまれるところではあるが、テンポも良いし、サスペンスとしてもすこぶる面白い。

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    2025年10月31日
  • 或る「小倉日記」伝

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    表題作『或る「小倉日記」伝』、いつか読んでみたいと思っていた。障害があり、周りから疎んじられ、でも、一生を捧げられることを見つけて、満足な気持ちで最期を迎える。でもその後の数行に、せつなくなる。
    他の話の主人公は、みな、似たような感じで、自分の信念というか熱中するものがあり、それに夢中になるあまり、周りが見えなくなり、やはり疎んじられ。(人間誰しもが持っているいやな部分でもあるような気がする。そして、体制に逆らえず、逆らう気もなく流される周りの人たち、たとえその主張が間違っていたとしても)
    結局、はたから見たら哀れに感じるが、彼ら自身は幸せだったのかもしれない。

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    2025年10月26日
  • 張込み―傑作短編集(五)―

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    今イギリスなどで松本清張が人気だという記事を読んで久しぶりに読んでみたくなりました。
    有名な顔、鬼畜、一年半待てなど楽しめました。

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    2025年10月22日
  • 翳った旋舞

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    翳った旋舞

    1人の女性、まだ人生経験の浅い三沢順子に短い間に起きた数奇な人間模様を描く。勤めているR新聞社の川北編集局長は、権力を有していたが、財界の「怪物」として知られる大物海野辰平の前では全くの小人であるのを順子は目にする。そして順子は、海野の正体も見えてしまう。

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    2025年10月19日
  • 神と野獣の日

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    作者にとっての唯一のSF
    混迷の日本
    何か現実味帯びて来る
    東京に核弾頭が誤射されるとの情報を得て
    大阪に内閣設置するなんて
    民衆の混乱
    面白かった
    もしも自分なら最後誰といたいだろう?

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    2025年10月16日
  • 共犯者

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     表題作含む10編収録の短編集。人の心理状態や深層心理に視点を向けた作品が多いように感じる。
     著者は、本格社会派推理小説の印象が強いが、短編ではこうした心理をつくものが目立つ。時代考証は古いが、読みやすいし読んでいて面白いと感じる作品が多い。

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    2025年10月13日
  • 時間の習俗

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    ネタバレ

    警察による聞き込み捜査があと一歩のところで振り出しに戻るこのもどかしさ。それでも鉄壁のアリバイを持つ犯人を着実に追い詰めていくスリル。アリバイ崩しもの特有のこの読み味に最近じわじわハマりつつある。社会派ではないけど、当時としては実現可能性の高そうなアリバイトリックにしてくるあたりはさすがです。写真の現像とかとは馴染みのない私には思いも寄らないトリックでしたねぇ…この時代の小説に御用達の電報とかもジ○リのト○ロとかでしか見たことないしなぁ…あと関係ないけど通話料金ぼったくりすぎないか?
    何気にアリバイトリックよりも、現代でも通用する○○に関するミスリードの方が前衛的だなあと感心しました。

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    2025年10月07日
  • 砂の器(下)

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    ネタバレ

    先が気になるし、文章が読みやすいのでどんどん進む。
    読んでいる間はそれなりに面白かったと思う。

    しかし島根の桐原老人に手紙を書くあたりから、今西が気付いたこと、考えていることを文章にしなくなり、種明かしを最後まで引き延ばそうとしていることが明らかになってきたので飽きてきてしまった。
    戸籍が重要な鍵になっているが、誰が何年にどこで生まれたと書かれていたかなんて覚えてないですしね。
    殺しのトリックはちょっと無理がありすぎた。映像化された際には変更されたというのにも納得できる。

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    2025年10月04日
  • 砂の器(下)

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    蒲田駅で身元不明の殺害事件が発生、わずかな手がかりをもとに捜査が開始される。その糸口を辿っていくが被疑者の特定には至らず捜査は打ち切られる。しかし、熟練刑事の今西は諦める事なく文字通り足を使って独自に事件を追い続ける。
    派手で切れ味鋭い推理なんかはみられないが、忍耐と執念で真実を手繰り寄せるところや、犯行の背景として戦後日本に根強く残っていた差別や偏見など社会問題に深く踏み込んでいるところは、さすが社会派ミステリー。
    でも…犯行に使われたある道具、、当時の科学技術力を考えても本当にできるの?不確実性が高いんじゃない?と思ってしまった。ちょっと不自然で違和感を感じる、、別にこんな奇抜なトリックを

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    2025年09月18日
  • 砂の器(上)

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    ミステリー小説にはまっていくと、当然その歴史にも興味が湧くようになる。古典的本格ミステリーの時代から社会派ミステリーの台頭、そして本格派が新本格ミステリーと名を変え再び脚光を浴びるようになる。現在はどちらかの派閥に拘ることなく両者のいいところを融合したような作品が溢れるようになってきた。
    新本格ミステリーと称される作品を中心に読んでいた自分が、あまり手をつけていなかった社会派ミステリーがいかなるものかということに関心を寄せるようになるのは自然の流れであった。
    そこで何度も映像化されている社会派ミステリーの金字塔『砂の器』を読んでみることにした。

    うーん…1970年代に発行された作品だから仕

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    2025年09月18日