【感想・ネタバレ】翳った旋舞のレビュー

あらすじ

東京の女子大学を卒業してR新聞社資料調査部に働く順子は、ある日外国要人の写真を係に取り違えて渡し、その日の夕刊の写真誤用は社内に大きな波紋を呼んだ。部長末広と次長の左遷。――責任を感じた順子は編集局長川北に辞表を提出するが、川北は意外にも彼女を銀座のクラブに誘う。二人の接触は、川北に恨みを抱く末広により、スキャンダルとして暴露された。社内に激化する醜い派閥争い。職場への夢を失った順子は、一夜川北から財界の怪物海野を紹介されるが…。人生の確かな手ごたえを求めてさまよう、一女性の心と行動を鮮やかに捉えた巨匠の長編現代ロマン。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

購入済み

翳った旋舞

1人の女性、まだ人生経験の浅い三沢順子に短い間に起きた数奇な人間模様を描く。勤めているR新聞社の川北編集局長は、権力を有していたが、財界の「怪物」として知られる大物海野辰平の前では全くの小人であるのを順子は目にする。そして順子は、海野の正体も見えてしまう。

0
2025年10月19日

Posted by ブクログ

三沢順子は 新聞社の資料調査部に 配属された。
地味な仕事であるが、重要な仕事だ。
(今では、インターネットがありこの作業は少なくなっているはずだ。)人物の写真を間違えることで、会社に激震が走る。
部長は世渡り上手で 腰掛け。
次長は麻雀、競馬、競輪にでかけてしまう。
新聞社は余裕があったのか緩んでいた。
川北編集局長が 弛みを一掃するような懲罰人事をおこなう。
順子はいたたまれなくて 辞表を出そうとすることから、
人生の変化が始まる。

真佐子は順子の高校時代の友達で、銀座の一流クラブのホステス。
人のあしらい方がうまく、一流と言われる人たちとの付き合いがある。
江木郁子は会社の電話交換手。
この女が ネタバレ行為をする。
昔はのんびりしていたのだ。

川北 テレビの丸橋、海野辰平。
順子の前には 次々と 雲の上の人にあっていく。
そこでみる 人物は 卑屈に見えた。
順子は 酔っぱらって ビールを海野辰平にかける。

順子は 大きな人生の転換を迎えたのだった。

松本清張の文章は 丁寧に組み立てられ
女が 成長する様を克明に描く。
よくわからない 女 のこころ が おもしろい。
河内三津子という存在が アンチテーゼ。

0
2013年10月01日

「小説」ランキング