松本清張のレビュー一覧
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ネタバレ初の松本清張。なんとなく文が硬そうなイメージがあったのだけれど、読んでみると全くそんなことはなく易しい文章でとてもびっくりした。
時刻表ミステリの名作と呼ばれるだけあって、北海道から博多まで大移動するストーリーは、三原刑事による容疑者のアリバイ崩しが主軸になっている。
新幹線では到底間に合わないよな……まさか!飛行機を使ったのか!?のひらめきには思わず笑ったけど、まぁ戦後まもなくの時代だから、空路は当たり前の手段ではなかったのだろうな。
夫婦による心中偽装というトリックは素直に楽しめた。
文芸評論家によるあとがきでは、プロットの穴を指摘されててまたちょっと笑った。
この時代に推理小説書くの -
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先の衆院選で話題となった「中道」を池田大作氏が松本清張氏との対談で語っていると知り、探してみると昨年発刊されたものでした。
「右とか左とかいうのでなくて、日本の最大多数の人がどうすればほんとうに幸せになるか。あるのはそれだけだ。」
著名人計11人、遡ること1968年に行われた対談が収められている。他に名前と顔を一致できたのは、美濃部亮吉氏、松下幸之助氏くらい。ただ全ての対談者に共通していたのは、戦争を生き抜いてきたこと。多く語られていない点は、時代性からなのか。
清張氏は聞き役に徹しており、人となりをさらけ出すまでには至らなかったが、それぞれの「話のあと」には率直な感想、対談者のこれからが -
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松本清張『共犯者』新潮文庫。
古本屋で貰った金券で購入。昭和55年、1980年の刊行と45年前の作品。当時は消費税も無く、文庫で320円というのは中程度の価格ではないか。自分が高校生だったこの時代には180円や280円、320円という価格で文庫が購入出来たのだ。
10編の短編を収録。
『共犯者』。過去に犯した強盗事件で手にした金で事業に成功しながら次第に疑念に囚われ、自滅していく男の話である。国内外問わずよくあるパターンの話であるが、松本清張の手にかかればスリリングな短編に生まれ変わる。松本清張をはじめ、昔の小説家はこうした教訓めいた短編を多く残している。
『恐喝者』。大雨で洪水に見舞 -
購入済み
風の視線
若き奈津井久夫は頭角を表しはじめた有能な写真家である。「杉の会」が開催した五人展に展示した写真は、奈津井が特に高い評判だった。千佳子と見合い結婚するが、愛情とは縁遠い2人であった。物語は、奈津井が密かに思いを寄せる女性を明らかにしていく。一方、千佳子も過去の男性がおり、自ら再び接近していく。
竜崎重隆はM物産のシンガポール支社長であった。妻、亜矢子は同行せず、重隆とは別居状態であったが、それは彼女の望みでもあった。
久世俊介はR新聞社事業次長の肩書き渋い中年であった。津久井の属する「杉の会」は久世の支援を受けていた。
津久井久夫、千佳子、竜崎重隆、亜矢子、久世俊介が、複雑に絡み合う人間模 -
購入済み
Dの複合
『北緯三五度、東経一三五度を英語でフルに書くと、"Latitude 35 degrees North, Longitude 135 degrees East"だ。4つのDが重なり合っているから「Dの複合」だ。』
と、小説のタイトル解説が途中に出てくる。これだけでは、意味不明である。小説の中盤までは各地の浦島伝説や羽衣伝説のウンチクが語られ、古事に無関心な方は、⭐︎1個の評価かもしれません。しかし主人公である伊勢が「Dの複合」の匂いを嗅ぎつけたあたりから、かぜん清張小説の世界へ引き込まれていく。
作家の伊勢忠隆は、出版社の編集者、浜中三夫の案内で各地を巡り、雑誌「草枕」に