松本清張のレビュー一覧

  • 状況曲線(上)

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     実は松本清張を読んだことがなかった。子供の頃は社会派で難しそう、なんだか怖そう(横溝正史と印象が混ざってる)で。大人になってからは時代に読むと古くさそう……という印象だった。

     薦められて読んでみたのだが、思ったより文章は硬質ではなく叙情的、そして何より主役が50代を超える太って小柄な中年男性。高度成長期の建設会社の専務さんで、談合とかしちゃうんだぜっていうんだから何というかすごい。どうしておまえが主軸なのか。イケメンとか若者じゃないのか。
     しかしながら、主人公の味岡が陥れられ(たと思い込んだ被害妄想もすごい)、困ったとしても、警察や誰かに相談できない。なぜなら談合がばれてしまうのが問題だから。談合を上手く行かせるために我慢しなければならない。こういう心理的な追い詰め方は素直に納得できてしまう。

     もちろん時代的背景とかはその時代であり古いのだが、けれども、きちんと芯の通った人物が描かれているので、読んでいてはらはらする。味岡さんどうなるの?って。
     下巻でどうなるんだろう。

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    2018年02月08日
  • 張込み―傑作短編集(五)―

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    ネタバレ

    カバー 木村光佑
    解説 平野謙

    『張込み』
    なんか読んでもよくわからなかったけど(私がアホだから)
    刑事がずっと張り込みをする話ですね
    奥さんが不倫してたっぽい

    『顔』
    ある劇団に所属する無名の若手俳優の話
    彼は過去に、付き合っていた女性を殺した
    なかなか女性が別れてくれずに面倒くさくなったのだ
    そして、殺しに行った時、一人だけ女性の知人と会ってしまった
    その知人に顔を覚えられていると思い込んでいる主人公は、いつ自分の犯罪がバレるかひやひやしている
    しかし、俳優として大きな仕事が彼に舞い込む
    映画にでて顔が全国に広まれば、あの知人男性に見られるかもしれない
    でも、俳優として大成したい気持ちもある
    そして彼はついに、その知人を殺すことを思いつくが、当の知人はまったく主人公の顔を覚えていなくて……

    主人公の思い込みが結果、どうなるか?
    悪いことをしてはいけませんね~

    『声』
    主人公は、かつて大きな企業の電話番を務めていた。
    200人以上の社員の声を聞き分けられる彼女は
    会社の中でも一目置かれる存在だった。
    しかし、その彼女の良い耳が、悲劇のもとになるなんて。

    『地方紙を買う女』
    全く自分とは関係のない地方の新聞を買う女の話
    新聞を取り寄せるために彼女は「連載されている小説が読みたいので」と嘘を書く
    そして、その嘘の事実が小説家本人にも知らされたことから、彼女の不幸は始まる

    『鬼畜』
    小さな印刷業を営む主人公の男の話
    仕事が軌道に乗り始めた男は、とある店の女中と深い中になる。やがて彼女との間に子供が3人も生まれ、8年間妻に隠し通してきたが、経営が傾いたとき全てがバレる。
    そして家に乗り込んできた愛人は、子供3人だけを残して実家に帰ってしまう
    主人公の妻は、残されていった3人の子供を始末するよう男に命じるのだった

    『一年半待て』
    一度決まった判決内容は変えられないことを利用したしたたかな女の話。かわいそうなだけでは終わらない、女性の怖さを感じる


    『投影』
    これはよくわからなかった(おい)

    『カルネアデスの舟板』
    学者とかつて弟子だった男の話
    師と弟子の立場が逆転する?というか、
    昔の恩師を大事にしないようなやつは、
    偉くなっても大成はしないのかな

    自分が忘れないように書いてるんで意味わかんなくてごめんなさい

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    2018年01月21日
  • 落差 上 新装版

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    島地って男は、許せない!とつい感情移入してしまった。しかし、だまだれる女も女のような気がするが、まあ、それは作り物のお話だからと思えば、いいのか。

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    2018年01月06日
  • 眼の気流

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    ドラマの原作ということで気になった「たづたづし」を読みたくて手にした。他の短編もいろんな感じがあって面白かった。

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    2017年12月18日
  • 時間の習俗

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    『点と線』で活躍した刑事が再登場。謎の解き明かしにむけて一気に読める。ノスタルジーも味わえるエンターテイメント作品。

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    2017年12月18日
  • 或る「小倉日記」伝

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    松本清張氏初期の短編集。大衆向け、推理小説のイメージが強い著者だったのでいい意味で驚いた。

    切ないやるせない結末が多い。人は皆孤独と向き合ってその人生の歩みを進めていく。だが自分次第でいかようにもできることを自戒すべきだ。

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    2017年09月24日
  • 山峡の章

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    松本清張ならではの時代設定なので、そっかそっか!携帯がなかったんだった!と思ってちょっと面白かった。
    何ひとつ無駄がなく、読者をひきつける内容であった。
    官僚の政治的背景が見れたことはよかったが、本当にこんなことを行っているとなったのなら背筋が凍るくらい怖い。

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    2017年09月20日
  • 黒い画集

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    「遭難」「証言」「天城越え」「寒流」「凶器」「紐」「坂道の家」の七つ短編が収録。昭和33年から昭和35年までの間に「週刊朝日」に連載された作品らしい。
    確かに、昭和、安保闘争の頃の社会・世相が舞台になっているのを感じるとともに、七編のうち四編が男女の「浮気」が主題になっている。

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    2017年07月31日
  • 黒い画集

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    安定のミステリー。

    男女の、社会での嫉妬、人間の末恐ろしい感情や行く末など読めて、ゾッとした。

    しかしこの人間の感情は誰しもがあるものであり、それによって人生が変わるかも。

    そういうところが見れたので、怖いと同時に心理描写がやはり上手いと感じた。

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    2017年06月24日
  • 黒い画集

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    松本清張作品だが、社会派と言うよりは「奇妙な味」系の短編集。いずれも読み応えのある作品だが、「凶器」のブラック感が特に印象に残った。

    「遭難」
    前半は、山岳雑誌に掲載された道迷い遭難事故の手記。後半は、その時のリーダー江田が被害者の姉の依頼で従兄の槙田と弔い山行に出掛ける様子が江田の視点で描かれる。後半は倒叙系に変わって、二人の心理戦を描いたサスペンス小説。山岳小説としても楽しめる作品。

    「証言」
    会社や家族に内緒で元部下の女性をかこって逢い引きを重ねる石野。その帰りに近所の住人と会ったばかりに厄介事に巻き込まれる。「人間の嘘には、人間の嘘が復讐する」という結末。

    「天城越え」
    主人公が家出をして、天城越えをしようとするも断念し、引き返す際に魅力的な女と出逢い、その女と別れるまでの印象深い体験談が綴られる。年月が経ち、印刷工になった主人公のもとに、警察からその当時に起こった事件資料の印刷を依頼される。その資料が紹介されるとともに、意外な真相が明らかに。

    「寒流」
    主人公沖野は、大学の同期であり、銀行での上役にあたる桑山に恋人奈美を奪われ、仕事でも地方支店という”寒流”に左遷され、復讐を果たそうと画策するが、何度も苦い思いを味わう話。沖野は無用な執着に捉われて、エネルギーを使うところを間違えていると感じる。ラストはちょっとあっけなく、物足りない。

    「凶器」
    九州の田舎の村で見つかった撲殺死体。容疑者の女が浮かび上がり、凶器の「丸太ン棒のようなもの」を探すが、見当たらない。刑事は三年後にふとした出来事から、その凶器に思い当たる。最後の一行のブラック感がすばらしい。

    「紐」
    多摩川の川原で見つかった男の変死体。その妻の鉄壁のアリバイ崩しの話。最初は刑事視点で、途中から保険会社の調査員の視点で、調査の過程が描かれる。真相自体は想定の範囲内であったが、死体の両面の死斑の謎、最後に明らかになるある人物の真意が面白い。

    「坂道の家」
    キャバレーで働く若い女とひょんなことで知り合った中年男がその恋にのめり込んで、身を滅ぼしていく話。騙される男の哀れさが痛切に描写されている。真相発覚に至る手掛かりが工夫されている。

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    2017年05月15日
  • わるいやつら(下)

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    戸谷の視点で上下巻ずっと書かれていたから、最後の警察に問い詰められるシーンは、読んでるこっちまでハラハラ。

    このハラハラは初めてかも。

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    2017年05月12日
  • 黒の様式

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    安定したおもしろさ。3つの短編ミステリー小説。
    しっかりとしたストーリー設定と細かな部分のリアルさが、それぞれのミステリーを素晴らしいものに見せてくれる。

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    2017年03月17日
  • けものみち(下)

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    最初は主役の民子だったが、最後の方は脇役になってしまったなぁという感じ。
    筋の趣旨が変わってきてしまった気がする。

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    2017年03月05日
  • 松本清張ジャンル別作品集 : 6 社会派ミステリ

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    清張ジャンル別作品集の最終巻は社会派ミステリ。「社会派」は清張作品ではトレードマークのようなものです。素晴らしい短編七編。

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    2017年01月07日
  • 巨人の磯

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    推理短編5つ。著者の博学、特に古代史の魅惑が、その重々しさに加えて淡々とした文脈に荘厳な感じを抱かせる。物語の前半に伏線ないまま、終盤にどっと解決に至る説明がなされるところが、そこがポイントとする他の推理小説と違うところか。2016.12.28

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    2016年12月28日
  • 松本清張ジャンル別作品集 : 5 犯罪小説

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    清張氏ならではの犯罪にのぞむ人間の姿を描く。探偵や刑事を主人公にした犯罪小説と異なり、犯罪者の視点から描くところに特徴が。主人公は犯罪者なのですから。

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    2016年12月14日
  • 松本清張ジャンル別作品集 : 4 法廷ミステリ

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    清張さんのミステリの中でも法廷ものです。そんな作品が五編です。ストーリーの中で男と女の話の前に、怖ろしいほんとの姿が現れる。

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    2016年11月09日
  • 松本清張ジャンル別作品集 : 2 捕物帖

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    清張氏のジャンル別作品集の第二巻が「捕物帖」とは思はなかったけど、ここに現されている5作品は驚きます。
    時代小説を越えていす、清張世界凄い。

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    2016年08月26日
  • 霧の旗

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    決して裕福ではない若い娘が、依頼を引き受けてくれなかった弁護士に復讐する話し。最後はちょっとやり過ぎの感じ。

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    2016年08月12日
  • 松本清張ジャンル別作品集 : 1 武将列伝

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    松本清張の数多い短編小説をジャンル別に編んだ傑作集が6巻出版される。その第一巻。この武将列伝には10篇の作品が登場するが、すべてに清張史観が貫かれている。

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    2016年08月09日