池波正太郎のレビュー一覧

  • 剣客商売十二 十番斬り

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    ネタバレ

    懸隔商売シリーズ第12弾
    とにかく引き込まれる秋山小兵衛と大治郎の二人の剣客。
    今の時代で言うとというたとえる人物はいないけど、いわゆる嬢王陛下の007のような存在だろうか。ほぼスーパーマンでお上ともつながり弥七など手下もいて、難題が起こってもそれをすいすいと解決して悪を倒す(^-^;)そんな秋山親子が素晴らしい。
    江戸時代のしきたりの仇討ちという決まりがこの時代の人たちの大変な生き方を(主に侍だが)垣間見るにつけ、この本の逃げる人でその定めが如何に難しく酷なものかとこの一遍で思い知る。
    小兵衛と大治郎おはると三冬にその息子の家族が中心に必ずいて、様々な人を助けたり事件を解決していく痛快ドラマ

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    2023年06月16日
  • 鬼平犯科帳 60巻

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    こんな上司がいたら

    こんな上司がいたら最高である。仕事もきっとやりがいを持ってできるだろう。夢のような理想の上司、やはり夢のままで終わってしまうのか。

    #タメになる #感動する #アツい

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    2023年06月04日
  • 男の作法

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    ネタバレ

    ・顔…人間とか人生とかの味わいというものは、理屈では決められない中間色にあるんだ
    男の顔をいい顔に変えて行くということが男をみがくことなんだよ
    ・目…何の利害関係もない第三者の目に映った自分を見て、普段なかなか自分自身ではわからないことを教えられる、それが旅へ出る意味の一つですよ
    ・旅行…やっぱり求心力というのは大事なものだね、何かこうしたいと思ったら絶えずそのことを思っていれば、何かにつけてそのことを目指して、無意識のうちに少しずつ段取りを進めていくからね、だから自然にそうなるということになるんだよ
    ・靴…人間というのはやっぱり、一つまいた種がいろいろに波及して行くわけだよ、外にも波及して行

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    2023年06月06日
  • 剣客商売八 狂乱

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    『門の外まで、牛堀九万之助は小兵衛を見送って出た。
    道を曲がるとき、小兵衛が振り向くと、いつものように九万之助が権兵衛と共に、まだこちらを見送って立っており、頭をさげた。
    小兵衛も礼を返してから、道を曲がった。』
    池波正太郎「剣客商売」八巻(狂乱)

    人を人として認め、友を終生の友として想う心根。
    これは時の流れのゆるやかな江戸の世にあってのみ、あり得たことでしょうか?
    激流の社会の現代ではこうした様はすでになくなった、希有なことなのでしょうか?
    ひょっとして、今の人々は時の流れに翻弄されているからとエクスキューズしている、
    言い訳にしているにすぎないのではないかもしれない。
    と、ひま

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    2023年05月23日
  • 梅安蟻地獄 仕掛人・藤枝梅安(二)

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    内容(「BOOK」データベースより)

    医師・宗伯と間違われ闇討ちを受けた梅安が、翌日依頼された仕掛けは、宗伯と因縁の深い蝋燭問屋・伊豆屋長兵衛であった。宗伯と長兵衛の関係を調べるうち、二人の許されぬ悪事を知った梅案は、地獄贈りの殺し針を研ぎ始める―。表題作「梅安蟻地獄」のほか三篇を収録した仕掛人・藤枝梅安シリーズ第二弾。

    令和5年5月15日~18日

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    2023年05月18日
  • 雲霧仁左衛門(後)

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    えっ衝撃のラスト。しかし、謎は残るばかり。
    池波正太郎さん、この続きは書いてないの⁈気になりすぎる。

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    2023年05月05日
  • 男の作法

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    ネタバレ

    まずは作者の池波正太郎さんのプロフィールは、
    1923-1990年を生き抜いた浅草生まれのチャキチャキの江戸っ子である。
    下町、下谷西町小学校を卒業後、
    株屋に勤めて、
    戦後に下谷区の役所に勤務。

    長谷川伸さんの門下に入り、
    新国劇の脚本、演出を担当し、
    後に直木賞を受賞し、
    【鬼平犯科帳】などの膨大な作品群を発表している。

    そんな昭和のダンディーな男である、
    池波正太郎さんの会話形式のエッセイ本。

    この本には昭和の日本人の漢の作法が
    十二分に詰まっている。

    経歴からしても、お堅いお役所勤めをしていた池波さんの視点は実に面白い。

    ビジネスマナーというよりは
    男のマナーを教えてくれてい

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    2023年04月10日
  • 真田太平記(十二)雲の峰

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    高校時代にこれが原作のNHKのドラマが大好きだった。
    いつかはこの作品にチャレンジしたいと思いつつ40年近く過ぎてしまった。
    この最後の巻の辺りは記憶から抜け落ちてしまっていた。
    大体、真田一族ものは幸村主人公が多く信之がこんなにクローズアップされるのはこの作品くらいだろう。
    そういう点を除いてもこの作品が真田一族を扱った小説の中でも最高峰なのは間違いない。

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    2023年03月25日
  • 剣客商売六 新妻

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    シリーズ第6弾。「剣客商売」の六冊目にあたるこの『新妻』に収められた7編は作家・池波正太郎が元気そのものだった頃の作品である。なかでも、「品川お匙屋敷」で秋山大治郎と佐々木三冬は結ばれるのである。世間を知らぬ、微笑ましほどに初心なカップルの誕生だ。

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    2023年03月23日
  • 真田太平記(十一)大坂夏の陣

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    終盤のクライマックス、大阪夏の陣。
    見応えある回だった。
    やはりついつい大河ドラマの真田丸と比較してしますが双方独特の面白みが
    あった。

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    2023年03月12日
  • 殺しの四人 仕掛人・藤枝梅安(一)

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    ちょうど映画を見てとても面白かったので、原作をと思い読んでみました。人気なのか、1巻が書店に置いておらずに苦労して探し出し、購入。
    やはり池波作品は、私にはハマる。面白かったです。映画は少し構成が違いますが、映画も世界観を崩さずに映像化している感じでした。小説の方は割とあっさりしている感じで、映画の方が梅安さんの心情がもう少し深く描かれているような感じを受けました。梅安さんと彦さんの関係性も、付かず離れずでいい関係で、素敵です。
    この作品もシリーズを揃えて、読みたいと思います。

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    2023年02月18日
  • 剣客商売七 隠れ簑

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    ネタバレ

    剣客商売の第7弾
    秋山大二郎が三冬と所帯を持ってから以降のお話。
    と言っても父小兵衛と大治郎の縦横無尽な活躍が胸をすくシリーズ。
    もうこれは読むしかないでしょう(^^;;;

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    2023年02月18日
  • 鬼平犯科帳[決定版](四)

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     おまさ登場の回が収録されている。アニメで見ていて、小説を読んでみると、アニメの再現度が素晴らしいことに気づく。やはり、鬼平さんはカッコいい!これが、もう半世紀前に書かれたものとは思えないほど、まだまだ色褪せない作品。
     佐藤氏の解説もぜひ読んでほしい。現代が殺伐として、何かが足りないと言う漠然とした問題意識に、これだ!と思う答えがあるような気がする。白か黒かではなく、その間にバリエーションがあるという考え方、大人のモラル、そのあたりを失わないように生きていきたい。5巻も楽しみ。

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    2023年02月11日
  • 鬼平犯科帳(二十四)

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    鬼平犯科帳最終巻、表題の誘拐は池波正太郎先生ご逝去のため未完となっている。
    大滝の五郎蔵、おまさ、小房の粂八、大熊さん、相模の彦十など、個性豊かな密偵。
    剣の腕も上達し、息子の辰蔵も、そろそろ嫁取りとの展開となっている。
    本当に残念でならない。

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    2023年01月24日
  • 真田太平記(九)二条城

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    昌幸や清正、キーマンの死。
    関ケ原以来静かに燃えていた埋み火がいよいよ再燃。
    次回は大坂の陣。
    歴史が大きく動き出す。

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    2023年01月21日
  • 食卓の情景

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    孤独のグルメが今のメシ物語の中興の祖なら、池波正太郎氏のグルメエッセイは始祖的存在でしょう
    池波氏の書いた時代から三回りもしているような現代でも面白く、粋というのはこういうものかと思わせ読ませてくれます
    コスパ、タイパと言われる今こそまだおおらかだった頃、店と客の双方がお互いの文化を育てた時代を読み回帰したくなるかなと思います

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    2023年01月09日
  • 散歩のとき何か食べたくなって

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    水のように淡々と行きつけのお店や様変わりする街の様相を哀愁たっぷりオシャレな文章で書かれている。

    …ほんとうの【たのしみごころ】を味わう術をうしなってしまった。あるものは、どこまで行っても尽きることのない【不満ごころ】のみのにほんになってしまった。

    確かに、グローバル化が進み競争社会が加速していく中で、今あるものに満足するメンタルは積極的に失われている気がする。食がテーマであるも斜陽日本への静かな憂鬱を感じた。

    これは素晴らしい

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    2022年12月24日
  • 一年の風景 新装版

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    一年の風景

    池波正太郎さんのエッセイのファンです。正直言って小説は読んだことがありません。「食」に関する慧眼、洞察力はすごいと思います。
    本書に書かれている何気ない「食」、例えば「小立鍋」やってみたいと思いましたが「後書」の平松洋子さん(平松さんのエッセーも大好きです)の文章で池波正太郎さんの文章に惑わされては「あかん」と思いました。それだけ人を引き付けるぜ絶妙な文章だと思います。池波正太郎さんの「食」に関するエッセー大好きです。でも新作がもう無いと思うと残念です。

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    2022年12月23日
  • 雲霧仁左衛門 (5)

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    カッコイイ~。漏れ出る引きで終わる。
    原作読んでるのに、雲霧仁左衛門の冷徹さに身震いし、六之助の決意に心撃たれる。

    その描きっぷりは、ガンダムUCの福井の筆と同じ。憧れと尊敬を自分の表現に載せて世に問うて居る感じ。「私の好きな作家ってこんなにすごいんだよ!!」愛溢れる。

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    2022年12月05日
  • 江戸の味を食べたくなって

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    江戸の味を食べたくなって

    池波正太郎さんの小説よりも「美食家」としてのエッセーが大好きです。特にこの書籍は決して高価ではなく庶民的な食材の(とても懐かしいものばかり)文書、しかも池波先生の人を引き付ける筆致であっという間に、一気に読んでしまいました。
    最近はこういう名文家が少なくなって寂しいが霧です。

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    2022年11月19日