池波正太郎のレビュー一覧
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17巻は特別長編です。
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鬼平は評判の飲み屋「権兵衛酒屋」に立ち寄ってみた。口数の少ない初老の夫婦がやっている小さな店。だが亭主は、昔はそれなりの侍だったのではないか…。
店を出た鬼平は怪しい男たちを見かける。そのまま見張ると男たちは閉店した権兵衛酒屋に押し入ったではないか!
すぐに駆けつけ「火付盗賊改方 長谷川平蔵だ!」
だが、賊と一緒に、亭主も逃げ出していたではないか。残されたのは、賊に斬り付けられた女房だけ。
権兵衛酒屋に何が?逃げ出した亭主は侍から盗賊になったのか?
鬼平は同心たちに見張り、聞き込みを指示する。だが同心が事情を聞いた近所の老人は殺され、鬼平の乗った籠も襲撃される -
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新選組と言えば、鬼の副長·土方歳三や天才剣士·沖田総司の名前が挙がりますが、私はこの小説の主人公である永倉新八さんが1番好き。
彼の遺した記録や隊士の供養などの活動により、かの有名な池田屋事件から160年以上経過した現代を生きている私たちですら、彼らの名前や個性を知ることができる。
もちろん、後世に創作された部分も多くあるし、この物語もどこまでが史実でどこからが創作なのか不明瞭ですが、"近代化を阻害した壬生狼、人斬り烏合の衆"として後世に伝えられてもおかしくなかった新選組という存在を、彼らと共に生きた永倉さんの記録が、大げさに言えば救ったのではないかと思っています。
カラッ -
Posted by ブクログ
『影法師』
火付盗賊改方の同心・木村忠吾が婚礼の日が迫っている。お調子者で娼妓遊びも激しく粗忽者の彼も、鬼平の元でだいぶ頼りになる同心になっている。だがやはり「うさぎの忠吾」、独り者の間にできる遊びに励むのだ。
そんな忠吾は、すでに捕らえられている盗人「さむらい松五郎」に瓜二つ。さむらい松五郎を仇と狙う盗人に目をつけられて…。
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忠吾の結婚について。以前鬼平のお供で京都に行った時に与力の浦部彦太郎に「娘の婿に」と望まれたが、その娘は病死してしまった。その後、同心・吉田藤七に気に入られ、娘の”おたか”との縁談が成り立ちました。
『網虫のお吉』
鬼平の下で働く同心たちのなかには、強引なことを