池波正太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『影法師』
火付盗賊改方の同心・木村忠吾が婚礼の日が迫っている。お調子者で娼妓遊びも激しく粗忽者の彼も、鬼平の元でだいぶ頼りになる同心になっている。だがやはり「うさぎの忠吾」、独り者の間にできる遊びに励むのだ。
そんな忠吾は、すでに捕らえられている盗人「さむらい松五郎」に瓜二つ。さむらい松五郎を仇と狙う盗人に目をつけられて…。
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忠吾の結婚について。以前鬼平のお供で京都に行った時に与力の浦部彦太郎に「娘の婿に」と望まれたが、その娘は病死してしまった。その後、同心・吉田藤七に気に入られ、娘の”おたか”との縁談が成り立ちました。
『網虫のお吉』
鬼平の下で働く同心たちのなかには、強引なことをしたり強請りスレスレのことをするものもいる。多いとは言えない給金で命懸けで働く彼らを慮りある程度は目をつぶってきた。だが悪の側に入った同心を成敗したこともある。そして今、同心・黒沢勝之助の所業についての衷心があった。黒沢はかなりの手柄を立ててきていた。だが相当あくどいやり方、他人の手柄の横取りもしてきたという。その黒沢が、昔盗賊で、今は彼女の過去を知らない男の女房になっている”網虫のお吉”という女を見つけた。黒沢はお吉の昔の盗賊一味を捕らえるためにお吉から金と彼女の身体を強請りいたぶり続けているのだ。
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一人で苦労に苦労を重ねて生きてきた女が、今度こそ静かに生きようとしたのに、過去を知る相手からひどい目に合わされて…。気の毒すぎる…。
『白根の万佐兵衛』
白根の万佐兵衛は昔気質の盗人だった。準備に長い時間をかけ、殺したり犯したりはしない。破った手下は厳しく処分する。そんな白根の万佐兵衛も死期が迫っている。跡継ぎは誰になるのか?娘とその婿か、第一の手下か。だが彼らは、殺すこじ、犯すの急ぎ働き、白根の万佐兵衛の死に際しても、隠してあるという財産目当てで裏では騙し合いを続けている。白根の万佐兵衛はそんなヤツらの思うように死んでやるつもりはなかった。
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鬼平が体調不良を!大丈夫か!
『火つけ船頭』
船頭の常吉は人に知られてはいけない所業を行っている。夜の闇に紛れて火つけをするのだ。見つかったらもちろん死刑になる。だが日頃「間抜け船頭」などと馬鹿にされ、女房は他の男と情事にふけり二人からも舐められる彼は、堪りかねたある夜火を着け、その時の爽快感が忘れられないのだ。
今宵も火を付ける家を探して歩く常吉。だがある屋敷に火を付けようとした時に、その屋敷に盗人が入り込むのを見てしまった。そしてその一味には、女房の情夫がいるではないか!
『見張りの糸』
いくつかの悪事の計画に、いくつかの盗人たちの思惑が重なってなかなかややこしいことに。
まず、鬼平たちが、かつての親分「狢の豊蔵」一味の忍び宿も見つけ、そこに集まる盗人たちを捕らえる計画を立てている。
ところがその鬼平たちが忍び宿見張りのために借りた家が、引退した盗人親分「堂が原の忠兵衛」とその身内が身を潜める家だった。
さらに、忠兵衛を仇と狙う盗人が、忠兵衛の家(つまり、鬼平一味が潜んでいる家)の襲撃を企てている。
さあ、勝つのは誰だ!?
『霜夜』
鬼平は、二十年ぶりに若い頃の道場仲間・池田又四郎を見かけた。そのころの鬼平は身も心も荒んで暴れ者だった。いよいよ引き返しのつかないことを決意した鬼平の心を読み取り、それを止めたのが池田又四郎だったのだ。
懐かしい。だが鬼平は声をかけるのを躊躇った。又四郎の持つ雰囲気から、彼が真っ直ぐな道を進んでいないことを感じさせられたのだ。
==鬼平にまつわるなかなか切ない流れ。悪道から立ち直った鬼平、その鬼平と繋がりが薄れたため悪道に近づいた又四郎。鬼平は又四郎の熱く切ない気持ちを知る。