池波正太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
17歳の僧が、女に裏切られ寺を出奔する。
その後、金で殺しを請け負う暗殺者となり、
江戸の世界を暗躍する。
ただあらすじのみ読むと、とんでもない小説に思えるが、
池波正太郎は、主人公の殺し屋山崎小五郎の複雑な人間性を
そこに描き込んだ。
平気で残酷な所業をしてのける一方、
自分を親身になって世話をしてくれた故郷の寺の和尚と、
刀の使い方を教えてくれた浪人に対しては、
実の父親に対するような思いを持っている。
一見冷酷な殺人マシンのような小五郎が、
偶然再会した和尚の前で任務を全うできず、
浪人との別れの場面では、仕事に行く父親を見送る
実の子供のような気持ちで浪人を見つめている。
人は -
Posted by ブクログ
全2巻。
日本の侠客の元祖、
幡随院長兵衛の話。
旗本奴、水野十郎左衛門vs
町方奴、幡随院長兵衛
で有名な、町方奴の親分。
「お若いの、お待ちなせえ」
で有名な歌舞伎の主人公らしく、
上の世代からしたら結構メジャーな人っぽい。
一般的なイメージの、
悪な水野十郎左衛門vs正義な幡随院長兵衛
って図式じゃなく、
実は二人は若い頃から認めあった仲って設定。
幡随院長兵衛の前半生がメインで、
ここに上記の設定を絡めて、
ワクワクな物語を作ってる感じ。
最終的に対立になって、
悲しい最後に向うんだけど、
対立してからの話がボリューム的に少ないため、
若干付け足しな印象。
構成的にはまとまって -
Posted by ブクログ
読み始めると止まらなくなってしまう、ついつい開いて三時間ほどつい夢中で読んでしまいました。
本巻の三冬の縁談はすごく微笑ましい。巻を追うごとに緩やかに変化するそれぞれの心を追うのについ親心のような気持ちを持ちながら読んでしまいます。
最後の章の目付け役?のように、どんどん心意気の清々しい人が小兵衛のまわりに集まってくる。江戸は広いものだといった言葉が書かれていますが、広さ、知り合う人の多さの確率ではなく、それは一概に小兵衛の人となり、人柄によって集まるものだと思うわけで、それって実際の生活にも言えることで。自分となりのついて考えさせれます、本当に。あぁー、しっかりしなければ。自分の中の正義をは