池波正太郎のレビュー一覧
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星3-
近藤勇側からというか、客観的な第三者の視点で、新撰組の側からの歴史の流れを読む感じでした。この本を選んだ理由は、池波正太郎さんの本「鬼平」などが好きで、また司馬遼太郎さん本、「燃えよ剣」で土方を主人公にすえた話を読んだので、今度は、近藤側からと思って選びました。
が、うーん、歴史書+アルファ程で、あまり筆に油が乗っていない(?)というか、あまり池波さん的な味がない感じでした。ただ、本当に痛い話です。そういう時代なんでしょうけれど。近藤も土方も沖田も山南も永倉も、流れの中にいたんですね。歴史的にも、本当は新撰組だって賎徒にならなかった可能性もあって、彼らが明治に残っていたら、どん -
Posted by ブクログ
平成二年の初版で,36刷だそうだ〜新宿角筈村の名主に拾われた子は,名主宅に盗賊が押し込むのを察知して,隣の道場主・日陰一念に報せ,奪われた金を取り戻すことに貢献し,その後道場で成長した。一念が危篤に陥り,呼ばれたもう一人は年長の白根岩蔵であった。臨終の際,秘伝書を遺体と共に埋めることを命じられたが,雪丸が名主宅に報せに云っている間に岩蔵は秘伝書を盗み逐電した。雪丸はいずれ岩蔵が返して寄越すと信じていたが,果たして岩蔵は返したくとも惜しい気持ちの間で悩み,大久保八郎と名乗って両総・大阪と放浪し,牛堀道場で修業し,やがて上野の水野道場の跡継ぎとして指名される。隠し通せないと踏んだ岩蔵は雪丸とひっそ