あさのあつこのレビュー一覧

  • ガールズ・ブルー

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    2006年発行の落ちこぼれ高校の若者たちの青春群像を描いた文庫本。その時に書いた書評を今さっき見返して、我ながら感心したので載せてみる。

    文庫解説の金原端人が「80年代、ヤングアダルト小説は振るわなかった。なぜならそれに代わるものとしてマンガがあったからだ。」という意味のことを言って大島弓子、岡崎京子、吉田秋生、山岸涼子、岡野玲子、吉野朔実、川原泉、水野英子、内田善美の名をあげている。どうしてこれらの名の中に萩尾望都、清原なつみ、三原順の名が無いのか、疑問ではあるが、確かに昔の少女漫画には輝きがあった。(どのようにあったのかはここでは立ち入らない。)一方、ヤングアダルト小説なるものを私は読ま

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    2019年10月05日
  • バッテリーVI

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    毎年夏の時期になると無性に読み返したくなるのがこのシリーズ。
    今年も漏れなく読み返し完了しました。
    初めて読んだのは中学生の頃。
    あの頃理解できなかった少年たちの心情やそれを繊細な自然の描写に乗せて描かれた景色も、ようやくわかってきた気がします。
    登場人物ひとりひとりの野球に対する想いは、きっと周りの人間や彼ら本人にも容易に理解してそれを嚥下して受け止められるほど簡単なものではきっとないのでしょう。
    思春期にぶち当たった彼らが言葉にできない思いを抱え、ぐちゃぐちゃになりながらどう在りたいか模索していく様は、醜くも、とても美しく思えてしまいます。

    児童書なだけに普段本を読まないかたでもするする

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    2019年08月25日
  • 一年四組の窓から

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    カーテンが風をはらんで揺れる光景と、暖かくてやわらかな春の陽光。夏のギラギラした日差しと、太陽に照らされて汗がにじむ健康的な肌。朝の冷え切った空気に溶けていく白い息と、澄み切った青い空。同じ町の出来事なのに、季節の移り変わりとその情景が目に浮かんでくる。
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    友達との距離感、恋愛、葛藤、決心…心に自然と湧き上がるいろんな感情と自分自身に、14歳の男女が向き合って、選択して、迷ったり後悔したりしながら、道を切り開いていく。青春に恋愛は絡まりがちだけど、これはすごくあっさりしていて、青春=恋愛じゃないところがいい。結果を出さなくてもハッピー感が伝わる終末も魅力的。
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    窓、すき。
    窓を考えた人、作

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    2019年08月23日
  • I love letter アイラブレター

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    高校生、引きこもりの岳彦が、幼い頃から大好きだった叔母むぅちゃんに誘われて「ILL」(I Love Letter)という文通会社に勤めることになる。

    この、叔母むぅちゃんの天真爛漫な明るさに照らされているのだけど、一つ一つの話は割と重い。
    殺人、自殺、DV、愛憎劇などなど。
    ここだけ取ると、ミステリーじゃん!
    そんな案件に割と巻き込まれている会社によく勤めていられるな、岳彦、と正直思わなくもない。

    手紙は、不思議だ。
    メールよりも温度があって、でも、見えない。
    どんなに華やかな語りも、おぞましい語りも、文章だけで真偽は分からない。

    この作品は岳彦を中心としているが故に、手紙のやり取りをし

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    2019年08月10日
  • 晩夏のプレイボール

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    同作者の「敗者達の季節」を読み終えた後、本屋で手にした一冊。
    野球というスポーツを通じて、これだけの人間ドラマが書けるのだということを証明してくれていて、とても励みになる。こうなってくるともう、可能性なんて無限にあるのだと言われているような気さえする。
    野球で盛り上がるシーンってのは大体相場が決まってしまっていて、例えば大事な試合の九回裏、ツーアウト満塁……なんて、野球関連の作品でこれまで幾度となく描写されてきたシーンだと思うけど、それでも一つとして全く同じ物語はないのだろう。グラウンドに立つ一人一人に生きてきた人生があり、そんな選手達を見守る家族や恋人、先生といった親しい立場の人達にもまた積

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    2019年08月06日
  • 敗者たちの季節

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    表紙のイラストが明らかに高校球児×作者があさのあつこさん=即買い、の方程式
    この小説を読み終えて、「甲子園出場を果たすこと」という出来事の周りに、それはもうたくさんの人と、その人達を取り巻くドラマ……なんて安直な言い方はしたくないんだけど、喜びや悲しみといった感情、歴史なんてものも含めて、多くの人生が絡み合って存在するんだってことを、あらためて分からされた。最初は出場校の選手達だけの話で進むとばかり思っていたから、視点が多岐に渡っていけばいくほど「でもそうか、そうだよな……」って気持ちになった。
    自分も高校まで野球やってたので、今でもこの季節になるとついついチャンネルを野球中継に合わせてしまう

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    2019年07月15日
  • 薫風ただなか

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    時代もの
    青春
    藩お家騒動
    この3つが揃ったらあさのあつこの独壇場である。
    そして

    暗くて毒が強くなるのも、折り込み済み

    でもね読後はさわやか

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    2019年06月25日
  • 透き通った風が吹いて

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    ネタバレ

    熱い青春ものではないが、高校生らしい葛藤が見え隠れして、応援したい気持ちになる。もう少し、ここにいる人たちの交流を突っ込んで見てみたくなる。

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    2019年05月12日
  • ランナー

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    陸上競技の話を期待して読むと星2なんだが、家族愛としての形を問う話としては星4,
    杏樹が可愛く健気で読んでるこちらまで守ってあげたくなる。
    次作が楽しみ。

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    2019年05月05日
  • バッテリーVI

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    平成最後に読み終わる。
    ちょっと食傷気味になりかけていたところだったので程よく終了。
    もう、いちいちの考えや行動に理由付けがあって、こんなに頭回転させながら生きてられん!意の向くままにやっちゃってあーすりゃよかった、こんなはずでは、があるから人生であって、こんなにみんなが意を汲んで生きてられんのじゃ。
    といいつつ、面白く読んだのですけどね。
    周りにたくさん面白いキャラクターがいたので、彼らの行方も知りたいね。

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    2019年05月01日
  • 福音の少年

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    高校生のときの友人との会話、夏の独特の雰囲気を想起させる文書がとても良かった。単なる学生の青春物語ではなくて、殺人事件をメインとしているところが読むのをそそられると感じた。

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    2019年04月30日
  • 花を呑む

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    あの2人の関係が危うくて。
    信次郎の危険な性が、商人となって生きる清之介をなぶる
    様子にハラハラする。
    今回起こったのは幽霊騒動。
    口に椿をあふれさせた死体。。。
    まっとうな岡っ引き伊佐治にほっとする。
    もっともそんな伊佐治も信次郎に苦言を呈しながらも惹か
    れるところがあるのだけど・・・。
    なんにしろ、彼らの関係が不幸な方向に進まないことを
    願ってやまない。

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    2019年04月14日
  • 別冊NHK100分de名著 読書の学校 あさのあつこ 特別授業『マクベス』

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    受講した生徒さんたちには、素晴らしい体験だったと思う。羨ましい。『マクベス』の読みも深まったと思うが、それ以上に本がもたらすものについて体感できたのではないだろうか。

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    2019年04月10日
  • バッテリーIV

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    あさのあつこさんの周りの中学生はこんなに大人っぽかったんか。高校生くらいの意識と経験があるようだ。中学一年生なんて、ついさっきまで小学生だったじゃんという感覚があるから、彼らの言動の熟成さ加減にお見事!と思ってしまう。

    青波もいい味、欠かせない。彼は妖精か!

    「空を仰いで」もいいね。じーさんの現役時代も見てみたい。

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    2019年04月07日
  • 花を呑む

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    呪いの殺人? 捜査するのは、同心 小暮信次郎と岡っ引 伊佐治に遠野屋清之介がからむ。この3人の場面は緊張する、いや信次郎がいる場面が緊張するのか。
    それに対して梅屋の場面は本当に普通の人たちでホッとする。
    伊佐治さん、気疲れで倒れないでね。ちょっと歳の行ったおとっつあんぶりがお気に入りですから。

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    2019年03月30日
  • 闇医者おゑん秘録帖 花冷えて

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    江戸の女医者おゑん。子堕ろしをする医者だけど簡単には引き受けない。女が生きていける道を探そうとするのはなぜだろう。出来れば子を産んで共に幸せになってほしいと思っているのだろうか。

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    2019年03月30日
  • 花を呑む

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    シリーズ7作目。
    直接遠野屋とは関連しないけど、さすが大店。
    もはやどんな事件にも絡むね。
    兄上の危篤に、今後劇的な心情の変化が訪れるのか、ますます見逃せない。

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    2019年03月29日
  • 闇医者おゑん秘録帖 花冷えて

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    『弥勒の月』シリーズとともに見逃せない、『闇医者おゑん秘録帖』シリーズ。
    『弥勒』が、男の心の闇を描いているのに対し、『おゑん』は女の心の深淵が対象となっている。
    治療のためだけではなく、人の心自分の心を見つめるために、その稼業を営むおゑん。
    シリーズ第二弾は、「竹が鳴く」と「花冷えて」の二作。
    「竹が鳴く」では、難産の末産まれてくる赤ん坊に、おゑんは呼びかける。
    「この世が極楽だなんて口が裂けても言えやしないさ。楽しさよりも辛さの方がはるかに勝っている。信じるより憎しみ合うことの方が多いだろうね。でも、生きてみる値打ちはあるんだよ。あるからこそ、産まれてくるんだからね」
    かつては赤ん坊だった

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    2019年03月18日
  • 冬天の昴

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    「弥勒シリーズ」の第5弾とは知らずに最初に読んでしまった。しかし違和感なく読み切りで完結していた。冷静沈着で事件の筋を絶対外さない同心、木暮信次郎の捕物帳。女郎と武士の無理心中と思われた二つの事件が実は心中に見せかけた殺人事故ではないかと気づいたところから、数日のうちに事件を解決していく。この小説の面白さは、小間物問屋遠野屋の主人、清之介の存在にある。信次郎がシャーロックホームズだとすると、清之介は知らず知らずにさせられているワトソン。元武士である清之介の優しくてすこぶる強い紳士っぷりが、事件解決に役立つことが心地よい。

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    2019年03月12日
  • 花を呑む

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    今回も面白かった。
    小暮様は今回は割合普通の同心で、遠野屋に絡みつく異常なまでの執着はあまり感じなかったなー。
    伊佐治はやっぱりとても良く、伊佐治一家がまた良かった。
    そして女って怖いなぁと。

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    2019年02月17日