あらすじ
中学に入学してひと月。茉里(まり)は同じクラスの男子・真吾(しんご)から告白される。しかし、それが罰ゲームだったとわかり、傷つく茉里。一方、クラスに馴染めない茉里を理解し応援してくれる深雪(みゆき)、そして幼馴染の千博(ちひろ)。四人は、自分のため、そして友達のために、ある挑戦を始めた。さまざまな困難や壁を乗り越えて逞(たくま)しく成長する姿を描いた甘酸っぱくて、でも爽やかな青春小説。
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Posted by ブクログ
透明感あふれる描写に、13歳ってこんなにも瑞々しい季節だったのかと、自身の過去を振り返ってみました。4人の中学1年生の姿に、自分の中の中学1年生が、何かを叫びたがっています。
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12歳から13歳の中学1年生になった男女4人の登場人物の悩みと葛藤、
4人の出会いと、あることをきっかけに成長していく物語。
登場人物4人が成長していく、子供から大人への階段を登っていく中での
中学生という、心身共に大きく成長する1年をそれぞれの視点やシーズンごとに
描かれていて、感動しました。
中学生にとどまらず、誰しもが通る中学時代を思い返して読んでみてください。
エピソードの中で、考え方が大人になっていく、
男の子がイスに乗ってようやく届くところに、イスを使わず届くようになるなど、
H2Oの思い出がいっぱいって感じかな(男の子は少女じゃないけどね(笑))。
Posted by ブクログ
13歳の4人が主人公。13歳は大人でも子どもでもない絶妙な時期。一言で「子どもなんだから」と片付けられない、些細な言動で感情が揺れ動く様を見事に描写している。
読書復帰作として読みました。文体も読みやすく、すっと心に落ちていく。心地良い作品でした。あさのあつこさんの他の作品も読んでみたい。
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この本の主人公は中学一年生の4人だ。
おとなしめで、家庭に少しの寂しさを感じている茉里。
誰かと群れることはしない、恋愛とかまだよくわからないクール系の深雪。
陸上部で、友達が多くお調子者の真吾。
父親を心配する、中学受験失敗した過去を持つ千博。
中学生になると、小学校にいたときと全然違ってしまう。これは多くの大人が経験したことだと思う。
放課後公園で一緒に遊んだりしてた異性の同級生と、途端に距離ができてしまう。あだ名で呼び合っていたのに、苗字にさん付けで呼んだりする。
ちょっとしたことで傷ついたり、深く悩んだりする。
自意識過剰な時なのだ。
この本では、四人は「住む街の年表をつくる」という学校の課題を一緒に取り組むことで仲良くなる。
何か一生懸命に取り組んで友情が育まれる中学時代。憧れる、理想的な青春が書かれてる。
きっと、彼ら四人はクラスメイトからしても「あいつらすごいな」って思われてたに違いない。
多くの中学生は、13歳で「なにかを成し遂げる」ことはできない。だから、これを読んだ中学生達は、制作物というささやかなことであっても、一つのことを作り上げたこの四人に憧れるだろうし、こういう子が近くにいたら友達になりたい!って思うんだろうな。
この本は、進研ゼミ中学講座で連載されたものをまとめたもののようだ(一部書き下ろし)。どうりで、各話終わるたびに次の話が1ヶ月後になっていたわけだ。
物語の中にそんなに大きなドラマはない、中学生の日常だ。
でも、中学一年生の一年間が終わる頃には、男子は背も伸び、女子はより女性らしくなる。大人に近づいているのだ。中学生の一年は、大人にとっての数年に匹敵するんだろうな。それくらい、心と体の成長が著しい。
そして大人になったら絶対にしないこと、できないことが、この本には溢れてる。
それは良いことばかりではなくて、嫉妬から制作物を壊してしまうことだったり、悪ふざけで女子に告白するゲーム、もある。
良くないことだけど、そういう失敗や後悔を含めての青春なのかな…と思ったりもした。
そんで、子を持つ親、大人の立場から思ったこと。
子によるだろうけど、中学生ってまだ親を必要としてくれてるんだなって思った。
それが困った時だけだったり、家族関係に不安があるときだけなのかもしれないけど。
私自身もそうだった、のだろうな。
生活面では親に頼りっぱなしだったし、どうしようもない時は親に話を聞いてもらって助けてもらっていたな。
親の出番があるうちは、しっかり親をしていたいと改めて思った。
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タイトルのとおり、中学1年生13歳の主人公たちの青春物語です。青春というには13歳はまだ子供かもしれません。中学に入学してからひと月のところから始まり、終業式3日前までの約1年間の物語です。はじめに主人公4人のそれぞれの背景がわかるお話が順番にあります。そしてみんなで協力しながら、成長しながら、そして甘酸っぱく物語が進みます。13歳らしい辿々しいコミニュケーションも、もしかして大人も一緒なんじゃないのかと思いました。
中学生でも読みやすいように、大きな文字で印刷されています。
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波乱の展開や、ものすごく大きな出来事は無いのだけど、それぞれに思いや家庭の問題を抱えた13歳、中一の4人の男女の1年間を描く物語。
確かに普通の中学生に、それほど大きな事件が起こる訳はなく、でも、いろいろな出来事が彼らにとっては大きな意味を持ち、心を揺らし、成長して行く、、、そんな様子がリアルに感じられました。
今まさに中一の子供は、これを読んでどう感じるのでしょうね。
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13歳…、
4人の中学1年生の1年間を描いた、青春小説です。
(進研ゼミ「中一講座」に連載された企画モノです)
何かと多方面?で話題の、14歳、中学2年を境に、
大人への入り口に差し掛かる15歳と、
子供からの出口に差し掛かる13歳が共存する、
中学時代とは、魅惑と困惑の入り混じる時代ですが…、
その13歳、中学1年生の一年間が、
何かしらの、ドラマチックな展開が起こることなく、
ごくごくふつぅに、ごくごく等身大に描かれており、
むしろ物足りなさ?も含めて、とてもよかったです。
(評価は、少し甘めです)
Posted by ブクログ
瑞々しい時間が、錯覚を与えてくれます。13歳の時間が、こんな風に過ぎていく人もいるんだろうなと思うと、羨ましく、悔しく、希望が見えてきます。
同じ年の子どもたちに、読んでほしいなと強く思いました。
Posted by ブクログ
進研ゼミの連載小説を書籍化だそうで、まぁ、進研ゼミらしいといえばそんな雰囲気の話で、あさのあつこさんらしい話というばそんな雰囲気の話でした。やはり、あさのあつこさんは中学生の心情を描くのが上手い。ちょっとしたことなんだけど、この年代の生徒にとっては大きな問題なわけで…。学校と会社と舞台は異なりますが、大人でもこのような環境に置かれて悩んでいる方も多いかもしれません。13歳の時にこの本に出会っていれば良かったなぁ~と思う方も多いのではないでしょうか。ヤングアダルト(YA)向けの一冊ですが、大人にもおすすめ。親子で感想を話し合うと楽しめそうだと思いました。
Posted by ブクログ
青いなぁ。
季節ごと、語り手ごとの短編でひとつひとつはあっさり、どの物事もちょっとうまく行きすぎなように見える。
だけど、多分あの頃ってほんの一瞬の出来事で、足元すくわれる気分になったり、もうどうしようもないって勝手に絶望感に陥ったりすることがしょっちゅうあって、その嫌な空気感とかも思い出してしまった。
嫌みのない、爽やかな話。
Posted by ブクログ
13歳(中学1年生)という心が移り変わる微妙な季節を、4人の主人公の視点から描く連作短編集。一つ一つの章立てが10〜20ページくらいなので、テンポぽよく読み進めていける。
小学生のような子どもっぽさは去り、かといって高校生のように大人びているわけでもない、だけど大きく自我が芽生える時期。ちょっとしたことで傷ついたり、元気になったり、言いたいことが言えたり言えなかったり。いろいろなことに悩みつつも前を向いていこうとする姿に元気をもらえる作品。
悩める中高生にも、そんな子どもを抱えている親にも読んでもらいたい作品。
Posted by ブクログ
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些細なことに傷ついたり、悩んだり、謝ったりしている自分たちがいいなと感じた。
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中学1年生の1年間を描くお話。4人それぞれが家庭の問題や自身の気持ちと向き合っていく。
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進研ゼミで連載されていたとは!驚き。
するすると読みやすく、ぜひ中学生に読んで欲しい作品。
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私は中学時代知り合った友達と今も親友で居れてる。住んでる場所も今や全く違うけど、支えになっている。この小説みたいな甘酸っぱさもない中学生時代だったけどその親友に出逢えたことは最高だ。思えば作中にあるように、「いっしょにいたいなら、いっしょにいればいい。」の結果かなと思う。これから読む子ども達が、友達って何かなと悩んだ時のヒントになればいいな。
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