あさのあつこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『弥勒の月』シリーズとともに見逃せない、『闇医者おゑん秘録帖』シリーズ。
『弥勒』が、男の心の闇を描いているのに対し、『おゑん』は女の心の深淵が対象となっている。
治療のためだけではなく、人の心自分の心を見つめるために、その稼業を営むおゑん。
シリーズ第二弾は、「竹が鳴く」と「花冷えて」の二作。
「竹が鳴く」では、難産の末産まれてくる赤ん坊に、おゑんは呼びかける。
「この世が極楽だなんて口が裂けても言えやしないさ。楽しさよりも辛さの方がはるかに勝っている。信じるより憎しみ合うことの方が多いだろうね。でも、生きてみる値打ちはあるんだよ。あるからこそ、産まれてくるんだからね」
かつては赤ん坊だった我々も、心に留め置く言葉だろう。
「花冷えて」は、一転ミステリータッチとなっている。
江戸市中で、若い娘が次々倒れ、眠ったまま死んでしまう出来事が起こる。病ではなく殺人だと見抜いたおゑんが、その謎を解き明かす。
第三弾が待ち遠しいシリーズ。