あさのあつこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
絶対の信頼関係で結ばれた圭寿と伊月の主従関係が素敵です。
伊月と田舎の村で小さな道場を開き、好きな戯作を書きながら
つつがない日々を送りたい――…。
そんなささやかな夢を抱きながらも、一国の主としての運命を背負った圭寿と、名家の長子に生まれながら主の影として生きる道を定めた伊月。
二人の行く末が気になるところ。
また、伊月が武士として圭寿に人生を捧げることを心に決めた一方で、生き別れた双子の兄弟である燦が何にも縛られず心のままに生きる姿にどこか心ひかれていく様子も気がかりです。
圭寿、伊月、燦。
三人が出逢ったとき、運命は変わるのでしょうか。
次巻が待ちきれません! -
Posted by ブクログ
強制施設内の洞穴に住まう「老」と呼ばれる男により、《No.6》やネズミの秘密が語られる回。・・アニメで約1話、ぎゅうぎゅだったのが一冊分ですかね?
駆け足で割愛するにはもったいない部分ではないか?!
1冊丸々使って語るにはちょっと長かった気もするけれど、紫苑・ネズミ・イヌカシといった主要キャラクターから、月薬などの引き立て脇役まで、それぞれの視点から心境が語られていてちょっと吃驚。
同じようなことを何度もくどくど書いてあるような部分もあれど、ひとが心変わりしていく様がいろんな形で散りばめられている。
くどい言い回しは一人称よりの感情で書かれてるから仕方がないのだろうけどなかなか前に進まないもど -
Posted by ブクログ
ネタバレとりあえず、一番率直な感想としては。
「そっちだったのか……」
というところ。
物語は、上級生に言いがかりをつけられた琉璃を、たまたま周子が助けたことから始まります。
周子には不思議な力があって、動物や植物の言葉を聞き取ることができる。
しかし、それゆえ奇異の目で見られていた。
一方、琉璃も。
「ウリ」をやっていると、噂され、やや遠巻きにされていた。
そんな二人が出会って、少しずつ距離を縮めて。
他にも、琉璃が絡まれる原因となった男の人も出てきて。
それから琉璃の家族……。
そういう思春期の葛藤を書いた話でした。
現実はこんなにうまくいかないけれど、なんかみずみずし