あさのあつこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
絶対の信頼関係で結ばれた圭寿と伊月の主従関係が素敵です。
伊月と田舎の村で小さな道場を開き、好きな戯作を書きながら
つつがない日々を送りたい――…。
そんなささやかな夢を抱きながらも、一国の主としての運命を背負った圭寿と、名家の長子に生まれながら主の影として生きる道を定めた伊月。
二人の行く末が気になるところ。
また、伊月が武士として圭寿に人生を捧げることを心に決めた一方で、生き別れた双子の兄弟である燦が何にも縛られず心のままに生きる姿にどこか心ひかれていく様子も気がかりです。
圭寿、伊月、燦。
三人が出逢ったとき、運命は変わるのでしょうか。
次巻が待ちきれません! -
Posted by ブクログ
ネタバレとりあえず、一番率直な感想としては。
「そっちだったのか……」
というところ。
物語は、上級生に言いがかりをつけられた琉璃を、たまたま周子が助けたことから始まります。
周子には不思議な力があって、動物や植物の言葉を聞き取ることができる。
しかし、それゆえ奇異の目で見られていた。
一方、琉璃も。
「ウリ」をやっていると、噂され、やや遠巻きにされていた。
そんな二人が出会って、少しずつ距離を縮めて。
他にも、琉璃が絡まれる原因となった男の人も出てきて。
それから琉璃の家族……。
そういう思春期の葛藤を書いた話でした。
現実はこんなにうまくいかないけれど、なんかみずみずし -
Posted by ブクログ
あさのあつこの初期の中篇。「ほたる館物語」と同じように小学校六年、五年の女の子が主人公。けれども一子のように、家族のことを心配する「いい子」じゃない。親の言うことは、ちがうぞ、と反発する自我を持った子供だ。そうしてたった半年だけど遠子はかけがえのない友を持つ。
遠子は「バッテリー」の原田巧の原型だという説があるらしいが、むべなるかな、と思う。甘え上手の女の子がいて、自分の世界を守ろうとして突っ走ってしまう。巧のように素晴らしい才能があるわけじゃない。だから世界は広がらないけど、この中篇だけで私は書くべきことの多くは書けているのではないかと思った。あさのは無理やり中篇とか一冊の文庫にまとめてし