あさのあつこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
あさのあつこさんの作品は40作以上読んでいますが、この作品はあさのさんのいろんな作品を混ぜたような感じでした。例えば「No.6」に似たような場面も、あさのさんの短編に出てきていたような場面も見受けることができました。お話もこれからってところで終わっていて、正直物足りなさを感じています。ですが、やはりあさのあつこさんらしい書き方で、読者に大切な問題をなげかけているように感じます!自分と同じ人間であるのになぜ殺めるのか。なぜ裏切るのか。児童文学作家としては、本当に素晴らしい議題を私たちに与えてくれるなぁーといつも感心してしまいます。
物語的には緊張感やスリルもあり、おもしろいです!夢中で読んでし -
Posted by ブクログ
やっぱりあさのさんのお話は良い!
児童向けではあっても、間違いなく大人の心に響くものがある。
「NO.6」や「ミヤマ物語」もそうでしたが、
社会の最下層の少年が、必死にあがいて自分の進む道を見つける。
そういう人間の姿を描くのが、とてもお上手な作家さんだなと感じます。
今回は、近未来の宇宙が舞台という事で、
のめりこめるか心配な部分もありましたが、杞憂に終わったようです。
国王を頂点とする階層制。その日生きるのもやっとの貧しい住人達。
そんな中母を助けて生きるヤンと、彼を支える親友のゴド。
そしてある日突然、城に連れて行かれたヤンの妹ナコ。
紅色のエイの形をしたヴィヴァーチェ号も勿論魅 -
Posted by ブクログ
ミヤマ物語三部作、とうとう完結です。
第一部が刊行されてから、もう4年以上も経っているんですね。
気になっていた続き物からようやく解放されて、正直ホッとしています…
「NO.6」もそうでしたが、
あさのさんは理不尽な差別社会で生きる少年達を描くのがすごく上手い。
現代に生きる少年・透流と、異世界ウンヌに生きる少年・ハギ。
いじめられっ子と、社会の底辺で必死に生きる少年が出会った時、
新たな道が開け、自分自身の存在意義を見つめなおす事ができる。
ラストは若干駆け足感はあったものの、綺麗にまとまっていました!
透流とハギが成長した姿を見てみたいなぁ、なんて^^