あさのあつこのレビュー一覧
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【青々しい挫折と羨望の本】
中学校に入った巧と豪。ポケットにボールを入れていたことが風紀委員会の目に止まり、巧は入学早々問題児扱いとされてしまう。生徒指導で新田中学野球部顧問の戸村に出会う。母校を甲子園常連までに育て上げた巧の祖父、洋三の教え子だった。
実力でバッテリーを組んで試合に出たい巧と豪は、先輩や顧問との対立がありながらも、実力で認めさせていく。しかし、それをよしと思わない先輩からのいじめが発生した。
顧問の戸村は発生したいじめの現場を目の当たりにする。その事件が校内に知れ渡り、野球部は活動休止に追い込まれるのだった。
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中学校になっても巧は変わらないか、と思った -
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いよいよ完結巻。なのに、え?!そんな曖昧な終わり方??横手との試合の決着はつけないの?
6冊も続いたが、巧たちの時間はたった1年しかたっていない。
瑞垣のまわりが真剣になる姿に対する、たかが野球、と冷めた態度にちょっとイラっとする。
巧に対しても、他者を理解しようとしない傲慢さや理解することのできない鈍感さ、いくらピッチャーの天才でも、チームとして全国大会なんてムリじゃね?と思ってしまう。野球でトップをめざす、誰にも負けないという自信を持っているが、なぜか違和感がぬぐえない。
ピッチャーが後ろにいる7人を信じている、信頼しているように思えないからかも。打たれるわけがない、という自信があるから、 -
Posted by ブクログ
【今やもう手の届かない青春を見守れる本】
小さい頃から体が弱かった弟・青波の呼吸器療養のため、祖父のもとへ引っ越した新中学生になる巧。祖父は以前、地元高校を甲子園へと導いた監督だった。
新地でランニング中、道に迷い、今後中学校でバッテリーを組む豪と出会う。豪から小学生からの野球仲間を紹介されたが、素っ気ない態度を取る巧。その様子を見かねて、人の心理を考えることが野球にとっても大切だと、青波が兄に伝える。
野球はひとりでできない。周囲との関わりの中で、巧は仲間の大切さに少しずつ気づいていく。
病院の跡継ぎになってもらいたい豪に、身体と心がついていけないだろう青波に、野球をやめさせたい母親 -
Posted by ブクログ
揉み療治師お梅のシリーズ二弾。幼い頃に光を失った盲のお梅。人気の揉み療治師として暮らしている。
半年先まで予約でいっぱいのそんなお梅の元にある日突然是非すぐに治療をして欲しいという依頼があった。その武家は三日の後に切腹する事になっており、その為に動かなくなっている腕を治療して欲しいという。
なぜ切腹しなければならないのか、何があったのか、お梅は人に触れるだけで凝り固まった心や身体をほぐしていくことのできる力でその謎を探る。
悲しい運命の人たちと、武家である為の理不尽さなど、さまざまなことが描かれている。
最後は良きところに収まるけれど、やっぱり少し寂しさが残る。