あさのあつこのレビュー一覧
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【天才に振り回されることに共感できる本】
ーあらすじー
横手第二中学校との練習試合、秋季大会を終えた原田巧視点で物語は始まる。練習試合では強豪校に打ち込まれた。信頼できないバッテリーは使わない方針となり、秋季大会はスタンドで応援することになった。
横手第二のスラッガー、門脇の心境も描かれている。巧の球に三球三振。一打席勝負のときから立て直してきた巧と豪のバッテリーに、ねじ伏せられてしまった。一方で、横手第二の瑞垣は持ち前の洞察力で、巧と豪のバッテリーの弱点をすぐさま見破ったのだった。キャッチャーを信じられていない。共依存で足の引っ張り合いをしている脆い精神面を突いて、瑞垣を皮切りに横手第 -
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新章の一巻目より、旧章の空気感が復活していたと思う(旧章派の人間)。
ディストピア系映画・アニメの、埃っぽく退廃的ながら、どくどくと脈打つ人の命を感じさせるあの雰囲気を、イメージとして伝えるのがお上手なのだなと。夢中になって読んでいた子供時代を思い出す。
しかし、今となっては表現がややくどく感じられてしまうのは事実。そのほか、設定として「あれから2年」というのがずっと引っかかるのだった(そんな短期間に復興が進む訳ないだろうという違和感と、再会の感動が薄まる感覚のため)。逆にリアルなのかもしれないが、ここだけリアルにすることもないかな。。 -
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【中学生の精神的な鍔迫り合いの本】
--あらすじ--
表向きには顧問の戸村による指導不足のためとされたイジメ事件により、新田野球部は活動休止となっていた。
練習さえ禁止されていた巧と豪は、中学野球の全国制覇を戸村に約束する。対外試合の許可を校長にもらうために、戸村は紅白戦でのデモンストレーションを企画する。
レギュラーメンバーの赤組、一年生メンバーの白組。結果は巧と豪が率いる白組が僅差で勝利した。
巧や豪に新しい経験を積ませるため、三年生の最後の試合を設けたいため、戸村は全国区でも強豪校とされる横手第二中学に練習試合を申し込もうとするが、校長により却下とされてしまう。
しかし、キ -
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度重なる戦禍で地球環境が壊滅した世界に生きる紫苑とネズミ。「NO.6」のエリートとして育てられた少年・紫苑と、「NO.6」の外に広がるスラム地区「西ブロック」に住むミステリアスな少年・ネズミは、腐りきった偽りの理想都市を崩壊させた。二人は、新世界を再構築できるのか。真っ直ぐすぎる二人の未来の命運をわける2巻。──きみは、ぼくを掴めないと言ったけれど、ぼくにとっては、きみこそが謎だ。確かに存在しているのに決して手に入らない。
再会したふたりの相変わらずな関係に胸熱。お互いに届かない、どこか掴みきれないと思いながらも惹かれているところがいいんですよねえ~~。怖さとか畏怖、みたいな気持ちがネズミに -
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【青々しい挫折と羨望の本】
中学校に入った巧と豪。ポケットにボールを入れていたことが風紀委員会の目に止まり、巧は入学早々問題児扱いとされてしまう。生徒指導で新田中学野球部顧問の戸村に出会う。母校を甲子園常連までに育て上げた巧の祖父、洋三の教え子だった。
実力でバッテリーを組んで試合に出たい巧と豪は、先輩や顧問との対立がありながらも、実力で認めさせていく。しかし、それをよしと思わない先輩からのいじめが発生した。
顧問の戸村は発生したいじめの現場を目の当たりにする。その事件が校内に知れ渡り、野球部は活動休止に追い込まれるのだった。
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中学校になっても巧は変わらないか、と思った -
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いよいよ完結巻。なのに、え?!そんな曖昧な終わり方??横手との試合の決着はつけないの?
6冊も続いたが、巧たちの時間はたった1年しかたっていない。
瑞垣のまわりが真剣になる姿に対する、たかが野球、と冷めた態度にちょっとイラっとする。
巧に対しても、他者を理解しようとしない傲慢さや理解することのできない鈍感さ、いくらピッチャーの天才でも、チームとして全国大会なんてムリじゃね?と思ってしまう。野球でトップをめざす、誰にも負けないという自信を持っているが、なぜか違和感がぬぐえない。
ピッチャーが後ろにいる7人を信じている、信頼しているように思えないからかも。打たれるわけがない、という自信があるから、 -
Posted by ブクログ
【今やもう手の届かない青春を見守れる本】
小さい頃から体が弱かった弟・青波の呼吸器療養のため、祖父のもとへ引っ越した新中学生になる巧。祖父は以前、地元高校を甲子園へと導いた監督だった。
新地でランニング中、道に迷い、今後中学校でバッテリーを組む豪と出会う。豪から小学生からの野球仲間を紹介されたが、素っ気ない態度を取る巧。その様子を見かねて、人の心理を考えることが野球にとっても大切だと、青波が兄に伝える。
野球はひとりでできない。周囲との関わりの中で、巧は仲間の大切さに少しずつ気づいていく。
病院の跡継ぎになってもらいたい豪に、身体と心がついていけないだろう青波に、野球をやめさせたい母親