標野凪のレビュー一覧

  • 冬眠族の棲む穴

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    旧暦の季節を表す二十四節気をモチーフに綴られたショートショート。小ぶりの本です。

    季節の言葉を落としこんだ物語は、短い文章にもかかわらず、優しい気持ちなれたり、意外な結末だったりと飽きずにするすると読めました。

    お気に入りは
    雨水〈うすい〉水生生物
    小満〈しょうまん〉憂鬱の果実
    処暑〈しょしょ〉朝の風景
    霜降〈そうこう〉木枯らしと紅葉
    立冬〈りっとう〉真っ赤な果実
    大雪〈たいせつ〉冬眠族の棲む穴

    最後に一言。
    冬眠族に私もなりたいです。


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    2025年02月16日
  • 冬眠族の棲む穴

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    内容紹介と著者の言葉どおり、本当に短い文章が24節気に合わせて書かれいて、とても読みやすい作品です。

    私が衝撃を受けたのが、「処暑 朝の風景」
    読んでいて、自分の意識の中にある差別の実情を思い知らされました。気づかずにいる自分に身震いしました。

    そして印象に残ったのが「大雪 冬眠族の棲む穴」
    まさに私がこの冬眠族だと感じた作品です。

    寒さが厳しくて、ベッドから出たくない朝に手頃な大きさと作品の長さに今の私にぴったりでした。

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    2025年02月07日
  • 終電前のちょいごはん 薬院文月のみかづきレシピ

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    本のない、絵本屋クッタラの奏くんの彼女のことを知りたくて手に取りました。
    悩みを抱えた人たちが導かれるように立ち寄る文月は、文さんの人柄とおいしいお酒と料理にフッっと肩の力がぬけ、前を向いて力強い生きていく元気をもらえる場所。とても素敵です。ただ、会話が博多弁(?)なので、最後までちょっと慣れなかったのが残念。

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    2025年01月31日
  • 冬眠族の棲む穴

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    ちょっと変わった短編集。
    頭の片隅をふっとよぎって消えて行く感情…
    選ばなかったこちらを選んでいたらどうだったのだろう?…
    などとふと思うことを文章にしたという風に感じました。
    読んでいると、『あ、こういうこと思っていた時、私にもあったな』と感じる時もあり、なんとも不思議な気持ちになりました。

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    2025年01月11日
  • 桜の木が見守るキャフェ

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    ネタバレ

    桜の木の視点で書かれているけど、視点や思考が人間すぎるかなぁと思ってしまった。そこが気になってあまり入り込めなかったかも。
    でも、こんなカフェがあったらぜひ行ってみたい。

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    2024年12月29日
  • 冬眠族の棲む穴

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    ちょっと、想像してたよりもブラックというか世にも奇妙な物語みたいだった。
    もっとほんわかする話を期待していたので拍子抜け。
    とはいえバラエティに富んでおりなかなかよかった。

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    2024年12月20日
  • 冬眠族の棲む穴

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    ネタバレ

    感想
    狭くて暖かい巣穴で丸まるみたいに。誰も踏み入ってこない。自分だけの場所。めぐる季節の風を胸いっぱいに吸い込んで。冬でも楽しいように。

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    2024年12月04日
  • ネコシェフと海辺のお店

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    他人と比べて自分の生き方が正しいのか迷う時がある。気持ちが疲れた時に現れるのが、ネコシェフ。自分の中で答えは決まってるんだろ。と、後押ししてくれる。
    美味しい料理と共に、癒しのひと時をどうぞ。

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    2024年10月23日
  • 伝言猫が雪の山荘にいます

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    クローズド・サークルのシチュエーションに「事件起きる?」と心配になったがそんなことも無く笑。ちょっとおっちょこちょいながらもそれぞれの人間の想いを伝言するため奮闘するふー太の姿が可愛らしい。猫の視点から人間のあたたかさを描いた優しいお話だった

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    2024年10月19日
  • 占い日本茶カフェ「迷い猫」

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    出張日本茶カフェ迷い猫を営むたんぽぽさんは依頼を受けて、全国を飛び回る。
    福岡、仙台、鳥取、東京、奈良。
    行く先の土地のお茶、水を使ってお茶を入れる。
    悩める人には占いを。
    たんぽぽさんは旅しながら捜し物をしていた。
    するする読めた。
    家族の温かみを感じる作品。

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    2024年10月15日
  • 桜の木が見守るキャフェ

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    庭に大きな山桜のある キャフェチェリー・ブラッサム。
    祖母、母、娘、3代続く洋館。
    今は季節の和菓子とお茶を提供している。
    ゆったりした季節の移り変わりと、訪れる人たちとの交流が、静かに描かれている。山桜のつぶやきがしみじみと心に沁みた。

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    2024年10月03日
  • 占い日本茶カフェ「迷い猫」

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    依頼があれば愛猫のつづみとともに日本全国に赴き、出張カフェを行う如月たんぽぽ。各地の水と茶葉を使った美味しいお茶とご当地のお菓子、そして占いを提供している。客たちは美味しいお茶でひと息ついて、占いの結果に何かを見つけて帰っていく。たんぽぽ自身もあるものを探しており…。
    福岡のギャラリー、仙台のホテルのラウンジ、都内の結婚披露パーティー、鳥取のイベント会場、京都のお茶屋と、舞台もさまざま。お茶についても詳しく解説されているので勉強にもなる。美味しいお茶が飲みたくなる一冊。

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    2024年10月03日
  • 本のない、絵本屋クッタラ おいしいスープ、置いてます。

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    札幌にある、本の置いていない『絵本屋クッタラ』。ここでは店主の広田奏が客の悩みに沿った絵本を選んでくれる。友人を亡くした女性、子育てに悩む女性、部活に悩む女子高生、建築を学ぶ大学生、仕事に追われるイラストレーター。旬の地元野菜を使ったスープと店主の選んだ本が客たちの悩みを癒していく…。
    やさしいはなし。スープが美味しそう。絵本って読んだことのないものが多いからどんな本を選んでもらえるのか気になる。

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    2024年10月02日
  • 伝言猫がカフェにいます

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    ふー太の素っ気ない感じが好き。
    ほんわかさせてくれる本だった。
    会いたい人に会わせてくれるっていいなあ。

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    2024年09月25日
  • 終電前のちょいごはん 薬院文月のみちくさレシピ

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    三日月から満月まで。

    色々な人達、色々な会話。
    前の主人公の後ろで話していた人達が、今度は主人公。
    なので、読んだ会話がでてきたり
    読んだ行動がでてきたり。

    淡々と、ちょっとだけ、な話なので
    読みやすく、次に行きやすく。
    ほんわか日常(?)でした。

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    2024年09月25日
  • 伝言猫がカフェにいます

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    標野さん、猫好きなんだなぁ。最近はペットなんて言ったら白い目で見られるけど、家族の一員へと昇華した猫を、あの世での活躍させるなんて、その想像力がお見事。

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    2024年09月15日
  • ネコシェフと海辺のお店

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    どこかの海辺にある、料理上手でマイペースなネコシェフの不思議なお店。
    サバトラネコの料理長が、ままならない日々に疲れた人々の心を美味しい魚料理でそっと癒していく連作短編集です。

    どんと構えてマイペース、博識なネコシェフのキャラクターがとても素敵で、出てくるお魚の料理も美味しそう。

    ただ、個人的には結末に少しモヤモヤが残るお話もあったなぁ…。
    特に第一章と第五章、浮気したり、仕事で自分だけ成果を残そうとして人のチャンスを奪ったり、仕事を押し付けたり、主人公に対して酷いことをした奴らが結局いい思いだけして終わっているのがなんかなぁと。
    主人公たち自身が前向きな気持ちになって終わっているので別に

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    2024年09月07日
  • ネコシェフと海辺のお店

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    ネタバレ

    心が弱っているときにふと現れる、サバトラ柄のネコシェフ。海辺にお店を構えていて、その人の気持ちに寄り添った魚料理を出してくれる。

    美味しいもの食べて身体も心も満たされていると、抑え込んでいた自分の本音に気づいたり。

    句を読んだり、調理の知識を教えてくれたりと博学なネコシェフですが、お金の代わりにネコらしいものを要求したりして、ネコの可愛らしさも味わえる一冊でした。

    標野先生の本は喫茶ドードーシリーズや伝言猫シリーズも大好きですが、ネコシェフはエピソードと登場人物のあっさり感があり、個人的にはちょっと物足りない感じがしたので、☆は3つです。

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    2024年09月07日
  • 伝言猫が雪の山荘にいます

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    前回の第一弾とは全く異なる話の流れ。同じ標野さんが書いたの?と思わず作者確認した。それくらい第二弾では全く違うテイストでちょっと期待とはちがったかも。

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    2024年08月25日
  • 桜の木が見守るキャフェ

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    こんなふうにゆったりと、自分だけの大好きな空間を持てたら良いなあ、と思った。そこに大切な人だけを招き入れられたら最高!

    桜が春の短い期間に盛大に花を咲かせるためには、ずっと夏も秋も冬もずっと準備して努力してるんだね。

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    2024年08月20日