あらすじ
青い波が打ち寄せる浜辺にぽつりと佇む小屋は、料理上手なネコシェフの店。ここに辿り着くのは、仕事や恋愛、子育てなどに悩み「現実から逃げ出したい」と切実に願う人ばかり。マイペースで饒舌なシェフは、旬の魚を使い腕をふるう。ホッキ貝のチャウダー、土鍋で炊いた鯛めし、タルタルたっぷりアジフライ――美味しい料理にほぐれた心の中にある本音に向き合った時、小さな一歩を踏み出せる。疲れた心にそっと寄り添う物語。
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Posted by ブクログ
良かった
私は登場人物それぞれに視点をあてられて話が進むのが大好きなんです
この本は、一話の主人公の周りに絡む人物が次々と主人公になるのが、本当に良かった
猫も良かったし、一人一人救われるのも良かった
Posted by ブクログ
カドイカさんとひらけば夏休みフェアで購入
装丁とタイトルでほんわかを想像していましたが、良い意味で裏切られた気がします
短編集だけど全てが繋がっている、という作品
この作品は全て女性が主人公ということもありますが、女性の方が「あーーー」ってなる気がします
専業主婦で全て上手くいっているはずの中年女性
親友と共通の趣味で毎日楽しく過ごしているはずの高校生
娘を大事に育ててきて娘のために全てを捧げたはずの老女
結婚もせずに仕事一筋で生きてきたはずの中年女性
等々…
どこかの年代で、どこかのステージで、感じたことのある不安感や違和感、やり切れない思い
私は一体どうしたら良い…というところにキジトラのネコシェフが現れるというお話
親身なようでいてそうでないようでいて、ひと手間かけた美味しい料理を振る舞ってくれるネコシェフ
私の所にも現れてくれたら良いなぁと願ってしまいます
Posted by ブクログ
皆んな色々な不安を抱えて生活しています。そんな時ちょっとだけ心を癒してくれる猫シェフのお店があったら素敵ですね。猫好きの私としては夢の中でも良いから猫シェフが出て来てくれたら嬉しいです。、
Posted by ブクログ
そぉーーーっと背中を押してくれる短編小説。
生きていれば、他人と比較して焦りを感じたり、やりたいことが分からなくなったり、予定外の悩みが出てくるもの。
まだ起きていない未来のことを心配するよりも、今、目の前にある事柄をひとつひとつ丁寧に行うことで、自分に満点をあげて良いんじゃないかなって思った。
登場人物が少しずつ繋がっていく感じや、人間が何気なく発した言葉から魚のダジャレにもっていくところが面白かった!
Posted by ブクログ
周りを見ることができないほど落ち込んだり、忙しかったりしたら、ひとまず深呼吸。
美味しいご飯は、手を合わせていただきます。
友達から誕生日に貰った本。
あのこと私に似たエピソードもあって、嬉しかった。
Posted by ブクログ
ネコシェフとの出会いで劇的な変化とか問題がぜんぶ解決、みたいなことはないんだけど、それでも背中を押されて少し心が軽くなるような話だった
Posted by ブクログ
教訓めいた話が多い。自分の境遇に当てはまればすん、と腑に落ちるような内容もあるが、物語性はなく同じような展開。現代社会に疲れた人に息抜きの一冊、というのはまさしくそうで、いい意味で深く考えなくても読みやすい。自分と向き合うきっかけになる1冊だった。
Posted by ブクログ
5人の様々な人生のピンチにふわりと現れる饒舌なネコシェフ。連作短編集です。
恋愛や仕事、友達付き合い、家庭、それぞれが抱える悩みがパンパンに煮詰まってどうにもならなくなった時、「いっそ、総て捨ててどこかへ行ってしまいたい」と思いがよぎることがあると思います。
そんなタイミングで現れた奇妙なネコと穏やかな波が打ち寄せる海辺に、違和感を感じながらも一時をネコと共にすることで自分を内観し、気づきを得ていく。
人間よりもずっと生き方を達観したネコシェフの言葉と料理に自分も出会いたくなってしまいました。
Posted by ブクログ
ひとけのない浜辺で小さなお店を営むネコシェフが、そこにたどり着いた悩めるお客さまに美味しそうな魚料理でおもてなしをしてくれる、心温まる物語。
自分に自信が持てなくなった主婦や、結婚を選ばず自立したい女性や、自分の気持ちを素直に言えない女子高生など、女性たちを主人公にした連作短編です。
二本足で立つサバトラ柄のネコに身も心も癒され、いつまでもこのネコシェフに見守られているようで、とっても温かい気持ちになれます。
どの女性にも共感できる部分があって、悩んでいてもほんとうはみんな心の中に答えを持っていて、そのままの自分でいいんじゃないかなって思えるような、背中をそっと押してくれるようなやさしい物語たち。
海辺で語られるエピローグがとても素敵です。
Posted by ブクログ
心がつかれて、ふと口にした言葉から、
ネコシェフが無愛想に現れる。
「そこ、座んな」
で、お魚の食材を料理してくれる。
カッコいいわ〜!
やっぱり、元気の素は食べるものかな?
そして、ネコかな?
モフモフが恋しくなる季節。
夢の中でネコシェフと逢えるのを待とう。。。
そしたら、悩みごとがあっても、こう言ってくれる。
「その答えはな、あんたの中にずっと前からあったんだよ。気づいてなかっただけでな」
ザザー、、、
波の音が聞こえてくる。。。
ほっこり
うん、
明日は、
お魚にしよう!
Posted by ブクログ
軽く読めるハートフル系のお話
よくある設定、特に深く刺さる言葉もない、だからこそ読みやすく感じました。
ネガティブな気持ちになったときに、隙間時間に、本から遠ざかっていたけどもう一回読んでみようかな、というときにオススメです
Posted by ブクログ
なんで急に猫!?と思うけど、短編のストーリーが繋がり読み進めていくと、肩の力が抜けるような、構えずに読める本だった。
美味しそうな料理が出てくるので、寝る前に読むと少しお腹が空いて寝付けなくなりかけた。
なんか読みたいけど、重たくなく、すっきりしたい気分の時に良い。
Posted by ブクログ
海辺にぽつんと佇む小屋は
料理上手なネコシェフの店
仕事や恋愛、子育てに悩む人たちが
彼の店に引き寄せられるのだ
そして、チャウダー、鯛めし、アジフライ
ほかほか美味しいごはんに癒され
自分の内面から湧きあがる答えをみつけていく
まず、動物好きなので無条件に+⭐︎だね
それにネコシェフが次々に繰り出すごはんの
美味しそうなことといったら…
うん。今夜はタルタルたっぷりの
アジフライー!に決まりだ(笑)
Posted by ブクログ
猫さんからのありがたいご飯とお言葉。
誰にも相談できない人ってたくさんいるのだろうと感じました。
和歌や俳句。昔の人は食の句も詠んでいたのだと目から鱗です。
授業で習うのは恋の歌が多かったような気が。
若干人間関係の整理には至ってない部分もあり、また伏線もそれほど張れてないかな?と思う箇所が点在。
でも、軽い読み物として良かったです。
それにしても
ところどころクズ男おるのなんでなん?
猫シェフが一番イケメンでした。
Posted by ブクログ
みんなそれぞれに、ままならない思いを抱えてるもんだよね。ネコシェフ、いい味出してるなぁ。
専業主婦の女性の母親視点で、娘が専業主婦を選んだことを誇らしく思う描写があったけど、とても生々しいなぁと思った。義両親がちょっとあてこすってくるのも、その逆の心理なのかなぁと思ったり。当の娘はむしろコンプレックス抱えてるのにね。
Posted by ブクログ
☆4
可愛い猫の表紙と標野凪さんの作品ということに惹かれて読み始めたのですが、登場人物たちはそれぞれ辛い人生を歩んでおり、なかなか重ためのお話でした。
そんな現実から逃げ出したいと願う人がたどり着くネコシェフのお店。
ネコシェフに作ってもらった美味しい料理と背中を押してくれる言葉で、一歩踏み出してみようと思えるような作品でした。
Posted by ブクログ
猫と人間がいると、どうしても猫が素晴らしいとら思えちゃう。人間はしょうもないことに悩んだり遠慮したり自分を見失いがちだけど、猫はいつもまっすぐ。
Posted by ブクログ
迷ったとき、悩んだとき、答えはちゃんと自分の中に持っている。気付いていないだけ、もしくは、気が付かないふりをしているだけ。
ネコシェフの美味しい魚料理を食べながら、自分の心の声に耳を傾けたい。
Posted by ブクログ
側から見たらいいな〜と思えるところも、本人はそれで悩んでいるのかも
ネコシェフが自分の中でもう出ていている悩みに対して、気づかせてくれるようなお話
答えって割と自分の中にあるっていうのは、あるあるやんな〜
認めたくない、気づいてはおるけど自信がないとかね。
私もネコシェフに出会ってみたいな〜
Posted by ブクログ
こういう風に猫が出てくる小説を読むのは初めてだったので新鮮でした。ほっこり。以下の一節がすごく好きでした。がんばろ。
"山に植えた木が海に恵みをもたらすには時間がかかる。けど、そうやってあちこちに種を蒔いておくことで、いつか芽が出て結果に繋がるんだ。"
Posted by ブクログ
他人と比べて自分の生き方が正しいのか迷う時がある。気持ちが疲れた時に現れるのが、ネコシェフ。自分の中で答えは決まってるんだろ。と、後押ししてくれる。
美味しい料理と共に、癒しのひと時をどうぞ。
Posted by ブクログ
どこかの海辺にある、料理上手でマイペースなネコシェフの不思議なお店。
サバトラネコの料理長が、ままならない日々に疲れた人々の心を美味しい魚料理でそっと癒していく連作短編集です。
どんと構えてマイペース、博識なネコシェフのキャラクターがとても素敵で、出てくるお魚の料理も美味しそう。
ただ、個人的には結末に少しモヤモヤが残るお話もあったなぁ…。
特に第一章と第五章、浮気したり、仕事で自分だけ成果を残そうとして人のチャンスを奪ったり、仕事を押し付けたり、主人公に対して酷いことをした奴らが結局いい思いだけして終わっているのがなんかなぁと。
主人公たち自身が前向きな気持ちになって終わっているので別にいいのですが、自分だったら、浮気した夫に優しくご飯作ってあげる必要なんてないし、そんな嫌な人たちがいる会社は早く辞めちゃえ!と思ってしまいます(^^;)
自分はどちらかというと同じ著者の『喫茶ドードー』シリーズの方が好きだったかなぁ。
Posted by ブクログ
心が弱っているときにふと現れる、サバトラ柄のネコシェフ。海辺にお店を構えていて、その人の気持ちに寄り添った魚料理を出してくれる。
美味しいもの食べて身体も心も満たされていると、抑え込んでいた自分の本音に気づいたり。
句を読んだり、調理の知識を教えてくれたりと博学なネコシェフですが、お金の代わりにネコらしいものを要求したりして、ネコの可愛らしさも味わえる一冊でした。
標野先生の本は喫茶ドードーシリーズや伝言猫シリーズも大好きですが、ネコシェフはエピソードと登場人物のあっさり感があり、個人的にはちょっと物足りない感じがしたので、☆は3つです。
Posted by ブクログ
日常に疲れ、悩みを抱えた人たちがポツンと呟いた言葉。
それを魚料理の注文と思い現れるネコシェフ。
自分が本当に望んでいるものは何なんだろう?と気付くきっかけを与えてくれる猫。
私も逢ってみたいな。
Posted by ブクログ
他人からは余裕そうで何の問題もなさそうでもそれぞれ抱えているものがある。
表に出せなくて息苦しくて限界に達したときネコシェフはやってくる。
人生を達観したような、でも人懐っこいネコシェフの距離感が絶妙でこのネコの前なら素直な自分の気持にも気付けそうだと思った。
Posted by ブクログ
シュールな展開に毎話惹かれ、2日くらいで読み終わった。軽い気分転換におすすめ。
心が向かない事に労力をかける必要は無いね。そんなものは、ダジャレを掛けて美味い料理で消化しちゃえば良いってもんだ。環境問題に繋がるのは意外だったが、料理が好きな人は自然と意識が向くのだろう。海洋プラスチックとか怖いなぁ…。ネガティブな事やどうでもいい人間関係でエネルギーを使うよりも、ふるさと納税でサンゴを植えた方が良さそう。海に恩返しか。
Posted by ブクログ
自分らしく自分軸で生きていいんだと背中を押してくれる小説。
仕事や人生で色々と悩むけれど、自分らしく生きていいんだと教えてくれます。
また、魚料理がとても美味しそうで自分でも魚料理をしたくなります。
魚の漢字の意味を興味深く面白かったです。
ただし、俳句は知識が乏しいため、理解できなかったのが残念です。
(精進します。)
自分と向き合いたい方にはいい小説かもしれません。
また、短編なので読みやすかったです。