標野凪のレビュー一覧
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ネタバレ標野 凪
「バター多めチーズ入りふわふわスクランブルエッグ」
ちょっと感情移入出来なさすぎたせいか、不完全燃焼でした。これは短編だからなのかな。もうちょっと他の角度からもストーリーが進むのを見たかった。
冬森 灯「ひめくり小鍋」
すごく好き。食べ物の描写も、おいしそうでした。この店連れてってほしい。新聞社探してしまいそう。
友井 羊「深夜に二人で背脂ラーメンを」
ささっと読める。
二人とも良い子に育ってる(親目線)
八木沢里志「ペンション・ワケアッテの夜食」
訳アリのワケアッテ?
すき。天かすのおにぎり、美味しそうすぎる。
レシピ知りたい。たぶん検索したら山ほどヒットするんだろうけど、このシソのやつが良い。食べたい。
大沼紀子「夜の言い分。」
読み始めて、ずっと違和感があって。
そうじゃないかなぁって思ってたらそうだった。
こうゆう友だちとダラダラおしゃべり楽しいよね。
歳を重ねたとき、そうゆう友だちがいたら嬉しいなぁ。
近藤史恵「正しくないラーメン」
少し毒を孕んでて、ちょっとハラハラした。
そうやって育ってしまったら、自分で軌道修正するのは難しいと思う。大事にならなくて、良かった。 -
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◼️ 標野凪「猫シェフと海辺のお店」
悩める女性に効能豊か。サバトラ猫の魚料理。
例えるなら最後に元気がでるタイプの15分ドラマみたいだ。魚ってほんとニッポン人に訴えかけるなと。人生、生活で弱った心を抱く時、ネコシェフの世界へと誘われる女たち。
千晶は40歳の専業主婦。かつてアナウンサーを目指したが失敗、勤めた生花店の客だった涼太と結婚した。高校生になる娘・梨央もまたアナになりたいと母を喜ばせ、色々とアドバイスしている。ただ、最近涼太には明らかに浮気の兆候が見え、また同窓生の雛菊が今も独身でデザインの仕事をしているのを見て、社会に置いて行かれたような感覚を受けるー。
(ネコにも居場所)
千晶、梨央、千晶の母・比呂乃や雛菊、世代・年代がバラバラな、関係性のある女性たちそれぞれの目線から、その生活と鬱屈を描き、想い行き詰まったとき、主人公はネコシェフの店がある海辺の夢幻空間へと転移する。
鱈のプランタード、ホッキ貝のクラムチャウダー、鯛めし、潮汁、アジフライにタルタルソース、鰹ぶしの猫まんまと鰹のたたき、鯖寿司・・
品書きの鱈といふ字ぞうつくしや
目には青葉山郭公(ほともぎす)初鰹
海洋生物の解説と、なぜか俳句や和歌を必ずのたまうネコシェフの料理は実に美味そう。味わいたい気持ちがそそられる。じんわりと身体と心に沁みわたる擬似体験。何かを読むとよくあることではあるが、やっぱり心地よい。
読み物としてはライトな印象だけども、女性たちの、自分が拠って立つ人生上の成り行きや立場、その関係性も実にうまく考えられていると思い感心する。人は大なり小なり常に物事を考え感じている。セルフィッシュ、また自分でも嫌になるような感情を抱くことはよくあり、口や態度に出ることは極端に少ない。そんな、いわば生きにくさと付き合っていくのもふつう。今作のシチュエーションの作り方は共感というよりは読み手に考えさせる方向だったかなと。心が軽くなるくだりはまたちょっと考えちゃったとこはあったけども。
ネコシェフ、おもしろくて気持ち良い。けっこうこういうの好きです。伸びやかな発想もまたニッポンの底力、なんて思っちゃったりする。 -
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「夜食」にまつわる6篇の短編集。
夜のご褒美とは…
夜に何かを食すということは最近なくなった。
まぁ、TVドラマを観ながらボリボリとお菓子を食べることはあるが、何かを作ってまでは食べない。
いったい、どんなご褒美だろうかと読む。
短編なのでサクサク読めた。
何度か読んだことのある作家さんばかりなので、読みやすかった。
なかでも「ペンション・ワケアッテの夜食」が良かった。
ワケアッテがその分け合ってだとは思いもしなかったが…驚きの体験から気持ちもスッキリしてここに来て良かったじゃないかと。
そして、たぬきおにぎりも美味しそう。
麺つゆと天かす➕シソなんて最高ではないかと…
真似したい。
○バター多めチーズ入りふわふわスクランブルエッグ〜標野凪
○ひめくり小鍋〜冬森灯
○深夜に二人で背脂ラーメンを〜友井羊
○ペンション・ワケアッテの夜食〜八木沢里志
○夜の言い分。〜大沼紀子
○正しくないラーメン〜近藤史恵
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『誰かの失われたものたち』が持ち込まれる『別れの博物館』。
館長の青年、カケスは算数障害だが、収蔵品の声を聞くことが出来る。
日が出ている間だけ開館する博物館で、様々な収蔵品が語るエピソードを聞く連作集。
収蔵品が『失われたもの』そのものではなく、象徴する物でも良い…例えばカケスの場合なら数字の代わりに算数ドリルの束だったり、耳を預けに来た女性は耳を象った石膏だったりという点だったり、全体的に静かで穏やかな雰囲気だったりというのは、小川洋子さんのテイストを思わせる。
それぞれの物語は穏やかな中にドキッとするようなエピソードが混ざり、それを手放すに至る人々の気持ちもそれぞれで、だがそれをただ静かに聞いているカケスの穏やかさと優しさが良かった。そこも小川洋子さんのテイストを思わせる。
エピローグのその後には希望もあり、ホッとした。
また算数の解き方も国によって違うのが興味深かった。
様々な解き方を知ったら、数学も少しは好きになれただろうか。 -
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死者の世界と現世を行き来し、想いを伝える「伝言猫」のふー太を主人公にした、ファンタジー要素のある物語です。本作を読んで強く心を揺さぶられたというよりも、「自分にとって会いたくても会えない人は誰だろう」と考えるきっかけになりました。
ここで描かれる「会えない」は、距離や心の問題ではなく、死によって物理的に会うことができなくなった存在のことだと感じます。会えなくなる前に会っておかなければならない人がいる、という当たり前のことを改めて意識しました。
私にとってそれは、小学生の頃に若くして亡くなった祖母です。当時は考えもしなかった人生の話や、庭に咲く花ことを、今ならもっと聞いてみたかったと思います。
これまでに読んだ本や自分自身の経験を重ねたからこそ浮かんだ思いであり、本作はそうした気づきをそっと手渡してくれる一冊でした。 -
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ネタバレ美味しいご飯が出てくるアンソロジー。タイトルと表紙に惹かれて手に取った。
あくまで私の個人的感想なので好きな人には許して欲しいのだけど、1話目のスクランブルエッグの話はかなりビミョーだった。
でも2話目の「ひめくり小鍋」がなかなか良くて、季節柄お鍋いいなー、しかも1人用のやつ!
主人公の行動や、合言葉が必要とか、まあツッコミどころはあるのだけど。
3話目の、背脂ラーメンの話がいちばん面白かった。途中まで、この人、殺人を犯したのでは?とドキドキしながら読んでいたら、違ってかなりホッとした。でも、自分のほんの小さな悪意が、ある人を事故死に追いやったのでは、と苦悩していた。その男性の友人もまた、同じような理由で(この人の場合は悪意でもない、事故死した人の自業自得)、自分の行動のせいではと悩んでいて、2人で深夜に「麺固め味濃いめ脂は銀世界」という、なんかすごそうなラーメンを食べて、「罪悪感を分け合おう」と提案してきたのだ。
法律的にはなんの罪にも問われなくても、本人は一生引きづりそうな‥でも遺族から見たら、モヤモヤしそうな‥難しいけど‥落とし所としては、ベターだったかな、と思う。
ペンションの話は、オーナー夫妻のダンナさんが良い。クマと間違われるほどの体格なのに、奥さんには頭が上がらない。
一方的に振ってきた元カレを引きづる主人公と、デリカシーのないタクシー運転手に最初はイラつくものの、オーナー夫妻の人柄の良さに緩和されて、悪くない読後感だった。
深夜にファミレスに集う、アラフィフ女性の夜食会の話。年代が近いせいで、彼女たちのおしゃべりに自分も参加しているような錯覚を覚えた。なんか楽しい!そして、語り手の女性の違和感に気づき、読み進めていってああ、やっぱりとなる。
せつないけど、楽しい物語。深夜のファミレス、いいなー。
最後は、近藤史恵さん。さすが!という感じで面白かった。背徳感のあるラーメンを食べるために、ダンナに一服盛る料理研究家の女性。普通に考えれば、かなりあり得ない行動だけど、彼女の生育歴を見ると同情できる面もある。そして、
ダンナさんの懐の大きさが見えるラストはお見事!
ちなみに、この本で私がいちばん惹かれた料理は、2話目の小鍋。うち、家族多いので、1人用鍋に憧れがある笑