標野凪のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ会いたい人を書いて店内のポストに入れると、会わせてくれるというカフェ・ポン。あの世に行った猫たち「伝言猫」があの世とこの世を行き来して、何らかの形で会いたくても会えない人からのメッセージをくれる。
猫のふー太は5回成功すると会いたい人に会えるというご褒美に釣られて伝言猫の仕事を始める。亡くなった父に原画展を見せたい絵本作家、生まれる前に亡くした娘に会いたい保育士、元彼に会いたい主婦、当時の担任にぎゃふんと言わせたい元教え子、認知症の母に会いたい娘。ふー太は5つの依頼をこなし会いたい人に会うことはできるのか…。
猫が主人公という珍しい話。ふー太の猫らしい描写もかわいく、どの話(よん仕事めは少し違 -
Posted by ブクログ
猫好きホイホイな表紙とタイトルに、まんまと釣られて手を出してしまった本書。
(我ながらこのパターン多すぎ・・(;´∀`))
天寿を全うした猫のふー太は、あの世(黄泉の国)とこの世(現世)の境にある〈カフェ・ポン〉の店主・虹子さんのもとで、カフェを訪れたお客が“会いたい”と希望した人に思いを伝える「伝言猫」として働くことになります。
仕事を五回達成すると、“ふー太が会いたい人”に会えるという報酬があり、元飼い主に会うために張り切って伝言猫の仕事に取り組むふー太ですが・・。
ふー太(猫)目線で綴られる、連作五話(+プロローグ&エピローグ)の構成です。
既に“あの世”にいる猫のふー太が、あの世と -
Posted by ブクログ
お客さんそれぞれの悩みに応じてピッタリな絵本と季節のスープとトーストを提供する湊と八木のお話。初めの視点は八木(ヤギ)から。
絵本はあまり馴染みがないので、作中で紹介されてもあまりピンとこず。海外の作者の絵本だと更に。
でも大人になってから読む絵本も、子供時代のそれと違って視点が変わっていて面白いかも。
個人的にはカフェなどの設定ではなく、スープセットを出すというのが印象的だった。
共同経営者の八木のためと言っていたが、この手の本は大概カフェやレストランとなることが多いところ、季節のスープという所に、実際に頂いているかのような暖かみを感じて好きだった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ庭のヤマザクラが主体になって進められていく
四季の移り変わりとヤマザクラに見守られた
キャフェの話。。そのキャフェに係わる
人たちの交流が淡々と描かれているんですが、
色々と悩みなんかもあるだろうけど、
何だかんだとこんなにゆったりとした
時間を過ごせる人たちが羨ましく思える
お話でした。ただ当たり前だけど自分で
お店を持つってのは大変な事なんだなと
改めて思ったのと、こういった世間の柵から
一時でも忘れさせてくれる空間っていいなと
思いました。優しくてゆったりとした
お話だったのでちょっとだけ自分にも
ゆったりとした時間が流れたかな・・・
あぁ~私もこういう感じのお店で
時間を忘れてゆっくり -
Posted by ブクログ
標野凪さんのやさしくて繊細な文章がとても心に染みてくる作品だった。
ヤマザクラの " わたくし " 視点で描かれるキャフェに訪れる人々との交流や四季の移ろい。
桜は花が咲いてる時期に目が向きがちだけれど、その時期以外にも成長したり、変化があったり。
それって人間も同じなんじゃないかと。
桜と人間は実は重なる部分があって似てるんだなぁ〜。不思議。
たまに儚さに目を向けて、毎日をゆっくり歩いていけばいい。
生きていくことのシンプルさ。けれどもそれがどんなにも豊かなことか。
優しくてあたたかい再生の物語で、いまの自分でも " きっと大丈夫 " って思わ -
Posted by ブクログ
ネタバレ【山荘シリーズ第4弾】
山荘シリーズに入れてよいのか…(笑)
出た!クローズドサークル。
なかなか殺人事件は起こらないけど、にゃんともはてなの謎ばかり。
マザーグースや十角館も飛び出して、ふざけているのか、真面目なのか、甚だ疑問ではあるが、ただただ単純に楽しめた。
読者への挑戦の謎も、微笑ましいものばかりで、大いに笑わせてもらった。
さて、本編だが、ふー太はいつの間にかベテラン伝言猫になったようだ。
一度に5組も担当するようになった。
相変わらず肝心な時にすぐ眠くなってしまったり、大切な葉書を濡らしてしまったりしたが、助手を従えて推理を繰り広げる。
事件は起こらないから解決できないけど、