【感想・ネタバレ】桜の木が見守るキャフェのレビュー

あらすじ

満開の桜も素晴らしいけれど、散り際にも楽しみはある――。

『今宵も喫茶ドードーのキッチンで。』『伝言猫がカフェにいます』の
著者が贈る、かけがえのない人生の物語。

庭にヤマザクラの大きな古木がある〈キャフェ チェリー・ブラッサム〉。
祖母と母から受け継いできた洋館で、緋桜(ひお)は、
季節の和菓子と茶を提供している。

訪れるのは、犬を連れて散歩にくる老人、
長年連れ添う国際結婚の夫婦、
保育園からの帰り道に通りがかった親子、
自分が進むべき道に迷う少女……。

桜の木は、今日もゆったり、行きかう人々を眺めながら、
各々が抱える悩みや秘めた思いに耳を傾け、静かに寄り添う。

四季の移ろいと人々の交流を、優しくゆったりと描く再生の物語。

文庫書き下ろし。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

生きている中でほのかにに感じながら、日常の中でうやむやになってしまう、特段に取り上げるほどではないのかも、でも確かにある違和感。
そんなことを代弁してくれる部分がありました。
物語全体としても、色々と共感することがあり、ただ面白かっただけでは終わらない味わいがありました。

0
2025年02月24日

Posted by ブクログ

自分がすっかり興味がなく過ぎ去っていく、季節の移ろいや花々のこと、その時期の旬を改めて感じた。こんな美しい四季の中に生きていること気づかなかったなぁ、と。きれいな、ゆったりとした時間を感じる本。その中に出てくる登場人物のそれぞれの想いや考え、悩みながら自分なりの答えと支え合いながら進む姿が、読み終わったにすっきりと残り、日々の自然の変化や自分自身の成長を、愛でたり感謝したりしたくなる。

0
2024年06月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

同作者の本を数冊読んだことがあったので、書店で見て新刊が出ている!となり、衝動買い。買ってよかったです。ファンタジーすぎない設定がしっくりときました。仕事で試行錯誤をする人達の姿に、やりたいことをやっていいんだ、と背中を押されたようでした。あらゆることは繋がり、巡っていくので、日々を丁寧に生きていきたいと思わされました。今日生きているのは当たり前ではないのですね。しみじみ。

0
2024年06月05日

Posted by ブクログ

最近、続けて標野凪さんの本を読みました。
その中で…いや、標野さんの今まで読んだ中で一番好きでした。しっくりと自分の中に溶け込む感じがしました。
自分の生き方を信じて大切にしていこう…と素直に思えるお話しでした。

0
2024年06月03日

Posted by ブクログ

〈キャフェ チェリー・ブラッサム〉にある古い桜の木が語り部の喫茶店小説。カフェに飾られるお花や季節の和菓子が瑞々しい。素敵なカフェでゆっくりしたいなあ。

0
2025年09月01日

Posted by ブクログ

『キャフェ チェリー・ブラッサム』の庭で枝を広げている古い大木のヤマザクラが、静かに語りはじめます。

祖母の八重が始めた宿から、その娘櫻子が洋食レストランへと業態を変え、さらにその娘の緋桜がキャフェの支配人として、この古いお屋敷のあとを継いでいます。

『キャフェ チェリー・ブラッサム』で出されるのは、お茶と和菓子。
物語にはとてもゆったりとした空気が流れています。
移ろいゆく季節の中で淡々とルーティンをこなす様子を、年老いたヤマザクラの目線が優しく、キャフェに集まる人々の人生を温かく見守っているよう。
自分の進むべき道に、時に迷うけれど、人はみな知らないうちに支え合って生きているのです。
少し立ち止まって人生を見つめ直したくなるような優しい物語です。

0
2025年07月26日

Posted by ブクログ

4月に発売されてからすぐに購入し、実際に季節に合わせて読み進めていた。今年が終わろうとしていたところだったので、ようやく西後まで読みきることができた。

季節を重ねることで少しずつ生まれる変化に、それぞれの登場人物たちが一喜一憂する姿は、自分自身と重ねて考えることができる。

そして最後には「芽吹き」が待っているように、次の道へと切り開かれているような解放感安心感に包まれる。

自分を見つめ直し、取り戻すときに何度も読みたい

0
2024年12月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読み始めは、可もなく不可もなくと思ってたけど、読んでると日本の四季の美しさ、季節の花や植物、和菓子がすごく素敵で夢中になって読んだ!

丁寧な暮らしがしたくなった!

0
2024年12月23日

Posted by ブクログ

若い世代がじっくり一歩ずつ積み重ねていくような頑張り方で自分の道を模索していく姿は一見地味ではあるけれど一つずつ幸せを獲得していく幸福に溢れている。
そんな物語を老いた山桜の視点で語られるいるのが新鮮でその落ち着いた語り口が心地よかった。 

登場する多種多様な植物から季節の豊かな彩りを感じ、提供される茶菓子から季節とともに生きる人々の繰り返される営みを感じ、この物語のシンボルである山桜から人生の積み重ねから生まれる思いを感じる。

じんわりと伝染していくように満たされる読後感だった。

0
2024年11月23日

Posted by ブクログ

和菓子と和のお茶が楽しめるキャフェ。
山桜ががんばる女性を優しく見守っているというちょっとファンタジー。桜の木を間近で見る機会があったからよく観察してみたら、花芽がしっかりできていて感動した。
ケーキのお店はたくさんあるのになんで和菓子のイートインって少ないんだろう?和菓子処のここでも少ないから他ではもっとなさそう。
読後は心がポカポカしていた。

0
2024年11月03日

Posted by ブクログ

個室のあるカフェで、室内から桜が見られるなんて最高だなぁと思いました。違う職種の女性の店主たちの頑張りが感じられて、最後までほんわか気分で読めました。

0
2024年10月25日

Posted by ブクログ

☆4

祖母(八重)、母(櫻子)、娘(緋桜)の3代続く洋館を舞台にした物語。
今は娘の緋桜が支配人として受け継ぎ、「キャフェ チェリー・ブラッサム」という店名で季節の和菓子とお茶を提供している。
その洋館の庭には、桜の大木(ヤマザクラ)があり、桜の木の目線で物語が進んでいくのも面白かったです❁⃘*.

特に事件が起きたりする事もなく、ゆったりとした時間が流れていくようなお話ですが、読んでいてとても心地良かったです。
疲れている時にオススメしたい1冊です!

0
2024年08月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

寒川神社の大祓の神事に行く時にお供してもらいました。
山桜を語り部にした四季折り折りのカフェを訪れる人々の物語。
癒されました。そして、おいしいお茶と和菓子が恋しくなった私です(笑)

0
2024年07月06日

Posted by ブクログ

「桜の木が見守るキャフェ」標野凪 著(文春文庫)
うつろう季節と訪れてくれるお客様との交流にそっと寄り添うヤマザクラ。
親子3代にわたって受け継がれてきた洋館で営むお店、というのも素敵。

店主の緋桜の家族、料理上手なお父さんと、好きなようにすればいいという距離をもちつつも見守っててくれるお母さんとの関係もとても良い。

大方の人にとってそうであるように、派手な事件はないけれども、流れる時間がとても穏やかで心地よい作品です。

0
2024年04月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

桜の木の視点で書かれているけど、視点や思考が人間すぎるかなぁと思ってしまった。そこが気になってあまり入り込めなかったかも。
でも、こんなカフェがあったらぜひ行ってみたい。

0
2024年12月29日

Posted by ブクログ

庭に大きな山桜のある キャフェチェリー・ブラッサム。
祖母、母、娘、3代続く洋館。
今は季節の和菓子とお茶を提供している。
ゆったりした季節の移り変わりと、訪れる人たちとの交流が、静かに描かれている。山桜のつぶやきがしみじみと心に沁みた。

0
2024年10月03日

Posted by ブクログ

こんなふうにゆったりと、自分だけの大好きな空間を持てたら良いなあ、と思った。そこに大切な人だけを招き入れられたら最高!

桜が春の短い期間に盛大に花を咲かせるためには、ずっと夏も秋も冬もずっと準備して努力してるんだね。

0
2024年08月20日

Posted by ブクログ

標野さんお得意の擬人化がついに植物に。桜と家族を取り巻く物語にほっこり、というより桜の気持ちにどうも憑依できず、やや消化不良。

0
2024年07月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

庭のヤマザクラが主体になって進められていく
四季の移り変わりとヤマザクラに見守られた
キャフェの話。。そのキャフェに係わる
人たちの交流が淡々と描かれているんですが、
色々と悩みなんかもあるだろうけど、
何だかんだとこんなにゆったりとした
時間を過ごせる人たちが羨ましく思える
お話でした。ただ当たり前だけど自分で
お店を持つってのは大変な事なんだなと
改めて思ったのと、こういった世間の柵から
一時でも忘れさせてくれる空間っていいなと
思いました。優しくてゆったりとした
お話だったのでちょっとだけ自分にも
ゆったりとした時間が流れたかな・・・
あぁ~私もこういう感じのお店で
時間を忘れてゆっくりまったりしたいです。

0
2024年06月11日

Posted by ブクログ

標野凪さんのやさしくて繊細な文章がとても心に染みてくる作品だった。

ヤマザクラの " わたくし " 視点で描かれるキャフェに訪れる人々との交流や四季の移ろい。

桜は花が咲いてる時期に目が向きがちだけれど、その時期以外にも成長したり、変化があったり。
それって人間も同じなんじゃないかと。
桜と人間は実は重なる部分があって似てるんだなぁ〜。不思議。

たまに儚さに目を向けて、毎日をゆっくり歩いていけばいい。
生きていくことのシンプルさ。けれどもそれがどんなにも豊かなことか。

優しくてあたたかい再生の物語で、いまの自分でも " きっと大丈夫 " って思わせてくれるような作品だった。

0
2024年06月08日

Posted by ブクログ

美味しそうな和菓子にお茶、ゆったりした雰囲気と、舞台になったカフェがとても素敵だった。

章ごとに誰かをフィーチャーするのではなく、1冊を通してそれぞれの機微を描くという筋立てで、ストーリーの本筋を掴みにくく、展開も冗長に感じてしまった。

0
2024年05月12日

Posted by ブクログ

シンボルツリーのヤマザクラがあるお店「キャフェ チェリー ブラッサム」
落ち着いた空間で頂くお茶と季節に合わせた和菓子が美味しそうで、お客さんが癒やされていくのも納得。
一つ気になったところは、語り手が短い間隔でどんどん変わっていく点。
あまりに細切れで変わっていくので、気を抜くと「???」となってしまった。

0
2024年05月02日

Posted by ブクログ

一本の大木、ヤマザクラが目印のカフェが物語の舞台。
季節のお茶やお菓子、店内に生けられる季節のお花。移ろう季節の中で人々の優しく穏やかな交流が描かれていた。

舞台設定やお茶、お菓子、お花と好きなものばかりだったけれど、何だか読みにくかった。
ヤマザクラが語ったりするところがあったり、何かを伝えようとするのに言葉が多いように感じでしまいました。
結局、最後まで作風に慣れることが出来ないまま読み終えてしまいました。
残念です。

0
2024年04月29日

「小説」ランキング