マルクス・ガブリエルのレビュー一覧

  • 2035年の世界地図 失われる民主主義 破裂する資本主義

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    考え方、捉え方の好き嫌いはあると思うが、ガブリエル、トッド好きはすんなり読める。対談内容を日本人がさらに評論するという形式は面白い。本人がいないので忖度もなく好き勝手(良い意味で)言える。
    4人の主要な意見はもちろん勉強になるが、それでもその道を本業とする人たち固有の考え方の特長があるように感じる(翻訳も影響すると思うが)。広い知識を持ってしても、どこかに嗜好、好みが出てきて面白い。

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    2023年03月07日
  • 新実存主義

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    心をどう定義するか、あるのかないのか、学術的に論じるとこうも面白くなるのか、と感じました。「精神」は日本語でも幅広い意味で使われているのでなじみやすい反面、意味をしぼらないとよくわからなくなります。翻訳が難しかったろうな、と思います。個人的に、架空の存在が存在すると考えるか否かの件は、解釈の自由さを裏付けるようで参考になりました。

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    2023年01月03日
  • わかりあえない他者と生きる 差異と分断を乗り越える哲学

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    ダーウィンは人種差別主義者だとか、Facebook は2030年までに終わるとか、こども授かる前に絶対合格できる親テストとか、優しい顔して過激な話しで面白いです。
    他者を愛することすなわち、恋愛関係は永久に恋は続いてほしいということは、別の人と恋愛関係になることもできるという話しや他人のためにワクチン接種受けるのは間違いだという話しは納得しました。
    哲学の対義語はもしかしたら科学かもしれないですね。
    あとSNSとロックダウンは倫理的に毛嫌いしているのがよく分かりました。特に宗教に対して無知な日本人に倫理を勉強しないと他者と生きることが難しい時代なんだなぁと思いました。資本主義がよくわかっている

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    2022年10月25日
  • 全体主義の克服

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    ネタバレ

    科学は倫理・道徳を推し進めない、哲学を実践する意味はそこにあるという。

    なんでも広告やら資本主義に組み込まれる社会。その中で、民主主義は自壊していくという。
    なんでもSNSやインターネットに公開することで、ある・ないの二元的に自身の行動を捉えられる(公開していないものはないものとされる。)し、Googleに対して個人データや検索履歴などあらゆる行動を与えている。ただそれらの行動自体がGoogleやSNS会社の養分になっている。そして、それらの会社が我々の行動をサジェスト機能等で規定しうる。我々自身が無自覚に巨大ソフトウェア会社に従うことになる。ただ、それらのソフトウェア会社は民主的ではない。

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    2022年08月24日
  • わかりあえない他者と生きる 差異と分断を乗り越える哲学

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    新実存主義による他者論。ちょっと難しい感じ。

    家族とは「親密さ」を基盤とした結びつきである。

    家族を健全に保つのは「正しい喧嘩」である。

    高い生産性の秘訣は短時間睡眠ではありません。
    非効率であっていいタイミングがわかっているから効率を上げられるのです。

    人生のこの部分(恋愛)に偶然はないと思うのです。物語が必要なのです。そして物語は予想もしていないときに生じます。思いがけずぴったりくる相手と出会うのです。だから自由と切り離せないのです。そして恋に落ちるわけですが,愛するためには相手が自分の思っていた人とは違うと気付かなければなりません。

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    2022年07月29日
  • わかりあえない他者と生きる 差異と分断を乗り越える哲学

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    現代の個人を尊重する考えに基づいていて、個人的には好感を持てた。
    まずは一人一人違うことを前提にされ、その違いにこだわり、その結果として、違いを超越し、違いにこだわらない、これこそが真の他者を受け入れるということか。同様に最小単位である家族についても言及されていた。
    後半、やや内容が理解できない部分もあったが、それはこちらの読解力不足ということでしょう。

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    2022年07月19日
  • つながり過ぎた世界の先に

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    哲学者マルクス・ガブリエルへのオンラインインタビューをまとめた1冊。インタビューということで、全体的にややまとまりに欠け、同じ話題が何度も出てきたり、突然、違う話になったりもしてややわかりにくい印象。
    これまでの資本主義では、環境危機には対応できず、人類が生き残るためには、倫理を重視する倫理資本主義を成立させることが必要だという。
    薄い新書1冊で理解しようとするのはちょっと無理があるかな。

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    2022年07月01日
  • つながり過ぎた世界の先に

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    話題の一冊
    勉強になった、倫理というものがなんとなくわかった気がする
    倫理と経済を重ねるべき、利益の一部をアフリカ支援するなら値上がりは歓迎される
    ウイルス学者に政治をやらせるべきではない、専門が違う、無生物相手の学者が政治戦略出来るわけがない
    量から質へ、統計が全てではない、出版社でただ読書する人を雇うと本当に良い本が厳選される

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    2022年05月17日
  • つながり過ぎた世界の先に

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    数字だけを見せられて流されない。数字においても質と量の話が重要になってくる。
    古代を見直し、SNSと付き合いながら、どう持続可能な社会を形成していくのか、SDGsを達成していくために今私たちはどうあるべきなのかを問われる一冊

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    2022年05月28日
  • わかりあえない他者と生きる 差異と分断を乗り越える哲学

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    世の中の問題、世間をにぎわせるニュース、それらについての意見について。
    倫理観崩壊している目を疑うような信じられない意見や、反対意見をねじ伏せようとする不健全な態度を何度も、そして長く見てきて。わかりえないこと、分かり合えない人間は存在するし、自分が正しいと思う意見を他人に押し付けることはできないのだと悟った。

    自分の心の中でそう思ってきただけで、口に出さなかったけど、そのものズバリのタイトルの本に店頭で出逢い手に取ってみました。

    今まで読んできた現代の問題提起の本何冊かの内容に通じるような、またさらに理解が深まるようなものもあり、関連性を感じましたし、それまで読んできた本で自分の理解が及

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    2022年04月26日
  • 私たちはどう生きるか コロナ後の世界を語る2

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    コロナ後の日本社会はどのように変化してゆくのか。変化した社会にどう生きるか。桐野夏生さんの「不寛容な時代、自由な小説から力を得て欲しい」の言葉に、不安の塊がふうっと軽くなりました。

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    2022年04月04日
  • つながり過ぎた世界の先に

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    哲学者からコロナ後の世界がどう見えているのかを知れました。面白かったです。

    まず印象に残ったのは倫理資本主義の概念でした。経済システムは維持した上で評価基準を倫理的に変えていく必要があるとのこと。
    企業内に哲学課を置くのは斬新なアイデアだと思いました。是非実現されてほしい。
    ただ、個人的にはそれだけでは完全に持続可能が実現できるか微妙だと思ったりはします。

    また、統計的世界観に陥ることへの危機も理解できました。ウィルス学者に政治を任せると、どうにもならなくなると、そりゃそうだなと納得しました。
    また、感染者数を出してる側も、受け取る側も数字が何を意味するかを理解していないという指摘も刺さり

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    2022年01月25日
  • 世界史の針が巻き戻るとき 「新しい実在論」は世界をどう見ているか

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    擬態されていないありのままを見ることができる「あたらしい実在論」で5つの危機を見てみようが結論と思いました。

    ■「あたらしい実在論」の解説
    移民問題や財政問題などを契機にヨーロッパでは「国民国家の復活」がおきている。
    アメリカは独立までヨーロッパ的であったのに、独立したら、決してヨーロッパではなかった。それを擬態という。今また、中国で擬態が起きている。
    報道機関は、紙メディアであれ、ソーシャルメディアであれ、リアリティをいちじるしくゆがめて伝えている。
    真実を伝えるのは、「新しい実在論」であり、新しいメディア政治が必要である。既存の形とまったく異なるメディアを創造することが今求められている。

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    2022年01月25日
  • つながり過ぎた世界の先に

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    ネタバレ

    ·量的思考よりも質的思考
    ·哲学がもたらす、倫理的な方向性
    covid19によって不意に訪れた、考え方のリセット
    実はこれ自体が本当のニューノーマルといえるかもしれない
    統計による効率化で進んできた今までの世界
    これよって引き起こされている環境破壊や格差、貧困
    とはいえ実は人間は質的思考(快樂)も楽しみながら暮らしているので、この側面を大切にした考え方を増やしていければと思う。
    トランプや中国に対する著者の意見も新しく、刺激を受けた。

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    2022年01月16日
  • つながり過ぎた世界の先に

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    これからの世界は倫理が大切なんだと強く訴えていました。今までの普通の生活でさえ見直さないといけないかもしれませんね。そして全世界の全ての大企業が倫理的な考えで仕事をするようにしていかなければならないということですね。でも少し気になるのは、動物倫理や自然倫理はどうなのかがこの本にはあまり書かれていなかったので、次回はそのあたりの話で哲学してほしいですね。ガブリエルさんはとても強い主張内容でした。考えること、知ること、はホントにワインを飲む営みと同じ、心地の良いものですね。ありがとうございます。

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    2021年12月22日
  • つながり過ぎた世界の先に

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    日経サイエンス(2021年12月号)ブックレビュー特集の、「人と社会と自然をつなぐ科学」という題で、総合地球環境学研究所・谷口真人さんが推薦されていたので、さっそく買って読みました。
    「倫理資本主義」が広がるかどうかは??...ですが、とても為になる内容でした。

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    2021年11月16日
  • 世界史の針が巻き戻るとき 「新しい実在論」は世界をどう見ているか

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     末章にまとめられた「新しい実在論」の現実的な意義がとらえきれない。でも、世界の現象についてのコメントには、独特で、新たな視点を得られる。

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    2021年11月15日
  • 私たちはどう生きるか コロナ後の世界を語る2

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    20人によるエッセイ。
    共感できる話が一つや二つはあるのではないでしょうか。
    私は瀬戸内寂聴さんでした。

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    2021年09月27日
  • 世界史の針が巻き戻るとき 「新しい実在論」は世界をどう見ているか

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    新しい実在論で世界を視るという本。

    若さのせいか良く言うと「ハッキリものを言う人」、悪く言うと「口が悪い」という印象。

    ただ言っている内容は納得のいくものも多く、良い学びになった。

    【補講 新しい実在論が我々にもたらすもの】は自分には難しかった。



    p.103 【民主的思考と非民主的思考の違いとは】

    民主的な制度の機能は、意見の相違に直面したときに暴力沙汰が起きる確率を減らすことです。二人の当事者が異なる意見を持っているとき、民主的な機関の機能は双方の利益の間の妥協点を見つけ出すことです。


    p.114【民主主義と多様性のパラドックスを哲学する】
    (哲学者バートランド・ラッセルの

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    2021年09月25日
  • つながり過ぎた世界の先に

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    マルクスガブリエルさんの考えはとても面白い。今まで読んできた哲学者の本と違って、自身の考え、現時点での答えを明確に述べていることが違う気がした。どの哲学書を読んでいても、答えは結局わからないといった感じになるのだが、ガブリエルさんの本では一つの道標が表されていて、とりあえずそれを信じてみたくなるし、そうすることで自分自身の生きる意味を見出せる気がするからだ。

    この本ではパンデミックによってあぶり出された様々な繋がりについて解説されていた。
    国と国、SNSなど。
    特にSNSは自分が元々持っていなかったはずのアイデンティティを押し付けてくる。そして、押し付けられた誤った自己概念に基づいて行動する

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    2021年09月16日