マルクス・ガブリエルのレビュー一覧

  • 全体主義の克服
    TwitterやYoutubeで何気なく発言することが当たり前のようにパブリックコメントとして扱われて炎上する現象が頻発していることも、本書の対談が問題としている現象の一部なんだろうなぁと思いながら読み進めました。無底って概念、もっと知って自分になじませていきたいな。
  • 全体主義の克服
    マルクス・ガブリエルと「世界哲学史全8巻」の編纂者の一人中島さんの対話にもとづく本。

    マルクス・ガブリエルは、なんだか面白そうなんだけど、どこが新しいのかはよくわからなかった。ポストモダーンの構築主義を批判する「あたらしい実在論」というのだが、「世界は存在しない」と主張していて、超越的な「1」を否...続きを読む
  • 世界史の針が巻き戻るとき 「新しい実在論」は世界をどう見ているか
    ●最近本屋でよく顔を見るこのひとの本、初めて読んだ。
    難しいとこも多いけど面白かった。内田樹の本読んでる感覚に似てた。

    第4章:民主主義
    民主主義では何でも自由に言えると誤解されている。文化的多様性は事実で、minorityを排除しようとする人を民主主義は排除すべき。でも他人の尊厳を減らす人は自分...続きを読む
  • 世界史の針が巻き戻るとき 「新しい実在論」は世界をどう見ているか
    インタビュー形式で読みやすく訳された文章なので、煩わしくなくマルクス・ガブリエルの言葉を咀嚼できる。私が見る現実、あなたが見る現実、見えない現実、その事実、仏教にも通じる観点が提唱される。見る角度を変えると見えなかったものが見えてくる、思い込みを捨てると違う景色へと変貌する。万華鏡のように世界は変わ...続きを読む
  • 新実存主義
    哲学の本は通常難解だ。いや、“哲学者以外の人間には”、とことわるべきだろう。この本もその例外ではない。基本的には、「脳」と「心」は同じものか、違うものか、を論じているのだが、唯物論だ、観念論だ、自然主義だ、実存主義だ、などと、全て自明のこととして論が進む。素人にとっては甚だ厄介で、いちいちそれってな...続きを読む
  • 世界史の針が巻き戻るとき 「新しい実在論」は世界をどう見ているか
    ・インターネットはすべてが反・社会主義的。民主主義の土台を揺るがしている。デジタル化によって、リアルとバーチャルの境目があやふやになった。
    ・新しい実在論における氏の主張は二つ。「すべてを包摂する現実は存在しない」、「現実はそのまま知ることができる」。現実は数多く存在する。「意味の場」は複数ある。
    ...続きを読む
  • 世界史の針が巻き戻るとき 「新しい実在論」は世界をどう見ているか
    グローバル経済において、労働環境が異なる中国のような主要プレーヤーと製品のやり取りをするのは、ルールなしで巨漢と殴り合いをするようなものだ。
    そこにはルールが必要であり、トランプはこのルールを確立しようとしている。
  • 世界史の針が巻き戻るとき 「新しい実在論」は世界をどう見ているか
    インタビュー文字起こしがベースで日本人読者向けという意識があるので読みやすいし、それほどのボリュームでもないのでこの時期にサクっと読んでしまうにはうってつけの教養本でした。

    哲学界のロックスターと呼ばれるドイツの哲学者が「新しい実在論」を軸に世界の危機を読み解くという本。

    彼が「表象の危機」と表...続きを読む
  • 世界史の針が巻き戻るとき 「新しい実在論」は世界をどう見ているか
    これは政治の話ではなく、個に迫ってくる未来の
    選択を、逆流して考えていく哲学だ。
    人間の素の感情はその国々の風習文化で異なると思いきやそうでもなく本能的な部分で人は沸き起こるイメージを自覚できる
    そしてそれがこれから必要になってくるのだと思った。
    個々のフィールドを小さい範囲にしたとしても
    得られる...続きを読む
  • 「私」は脳ではない 21世紀のための精神の哲学
    様々な哲学者の思想を簡略に書いてあるので、非常にわかりやすい本である。脳と意識の関係がとても分かりやすく書かれている。
  • 世界史の針が巻き戻るとき 「新しい実在論」は世界をどう見ているか
    日本の読者向けに行われたマルクス・ガブリエルのインタビュー。

    たいして期待せずに読んでみたが、これは結構面白かった。

    なにが「真実」なのかわからないポスト・トゥルースの社会において、マルクス・ガブリエルの「新しい実在論」は、たしかな実在を認めて、なんらかの共通性に基づいて混乱した世界を理解してい...続きを読む
  • 「私」は脳ではない 21世紀のための精神の哲学
    人間は、科学的に説明し得るのか。自然科学的探究を思考するときの「私」は、迫るシンギュラリティに備えようとし、それは説明可能性を受け入れている。一方で、答えのない未来を探究する思考に耽るときの「私」は、自然科学では構築しえないものであることを疑うことすらしない。だから、脳が単に神経回路で、内外の入出力...続きを読む
  • なぜ世界は存在しないのか
    結論から言うと「なぜ世界が存在しないのか」は分からなかった。認識の問題というのはわかるが、そこからの展開が理解を越えている。
    ただ、哲学(思考)というものがどういう風に展開されていくのかが興味深く、また分かりやすい例を多用してくれているので読むのは楽しい。

    哲学入門書、というレベルではないだろうが...続きを読む
  • なぜ世界は存在しないのか
    「新しい実在論」を説く若手哲学者による哲学書。

    訳語がですます調なのと、卑近な例が多く使われていて、思ったよりも読みやすい。

    どうも近年?の哲学は、観察する側とされる側(主体と客体というか)のどちらに重きを置くかの論争になっていて、本書の著者はどちらにも重きを置く立場らしい。

    同じものでも見る...続きを読む
  • なぜ世界は存在しないのか
    哲学の本としては、異例に評判になっているらしい。

    「現代思想」の本としては、わりと読みやすいかな。

    ある意味、当たり前のことを言っている感じもする。

    この本が評価されるということは、これまでの哲学が極論というか、話を必要以上に難しくしすぎていたということか?

    ポストモダーン思想をある程度読ん...続きを読む
  • なぜ世界は存在しないのか
    よみうり堂店主の2018年の3冊。
    「新しい実在論」の旗手による刺激的な論考。私たちが存在するとはどういうことかを徹底的に掘り下げる。
  • なぜ世界は存在しないのか
    とてもわかりやすく実在論を書いてある。また、訳がわかりやすい。最後にテレビドラマでしめくくったのが、現在風かもしれない。
  • わかりあえない他者と生きる 差異と分断を乗り越える哲学
    Audibleにて。
    イグノーベル賞にあった惹かれ合う者同士の心拍や発汗の同期は、Zoomによる関わりでも起こりうるのだろうか?著者は、「他者を知るには相手の匂いを感じる必要がある」と述べる。五感(六感も含む)で知ろうとするからこそ同期は生じるのだろうか。
    実感としてはそちらのほうが強いな。電話のカ...続きを読む
  • 人類の終着点 戦争、AI、ヒューマニティの未来
    生成AIの進歩はそれほど脅威に思う必要はないということか。ここまで騒がれている状況は即ち、テック企業のマーケティングに踊らされているということと同義であるとの認識はとても面白かった。
  • 人類の終着点 戦争、AI、ヒューマニティの未来
    頭が良すぎる人たちの議論が良くわからなかったというのが正直なところ。彼らにとってAIは十分に知的とは言えないのだろう。そういう意味ではAIが人間を超えるというのは今のところ心配ないようだ。

    とはいえ、スマートフォンをツールとして生み出した人間がスマートフォンの奴隷になっている現状からすると一部の頭...続きを読む