「私」は脳ではない 21世紀のための精神の哲学

「私」は脳ではない 21世紀のための精神の哲学

作者名 :
通常価格 2,090円 (1,900円+税)
紙の本 [参考] 2,310円 (税込)
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作品内容

今、世界で最も注目を浴びる哲学者マルクス・ガブリエル。大ヒット作『なぜ世界は存在しないのか』の続編にして、一般向け哲学書「三部作」の第2巻をなす注目の書が日本語で登場です。前作と同様に目を惹きつけられる書名が伝えているように、本書が取り上げるのは昨今ますます進歩を遂げる脳研究などの神経科学です。それは人間の思考や意識、そして精神は空間や時間の中に存在する物と同一視できると考え、その場所を特定しようと努めています。その結果は何かといえば、思考も意識も精神も、すべて脳という物に還元される、ということにほかなりません。でも、そんな考えは「イデオロギー」であり、「誤った空想の産物」にすぎない、というのがガブリエルの主張です。「神経中心主義」と呼ばれるこのイデオロギーは、次のように主張します。「「私」、「意識」、「自己」、「意志」、「自由」、あるいは「精神」などの概念を理解したいのなら、哲学や宗教、あるいは良識などに尋ねても無駄だ、脳を神経科学の手法で―─進化生物学の手法と組み合わせれば最高だが―─調べなければならないのだ」と。本書の目的は、この考えを否定し、「「私」は脳ではない」と宣言することにあります。その拠り所となるのは、人間は思い違いをしたり非合理的なことをしたりするという事実であり、しかもそれがどんな事態なのかを探究する力をもっているという事実です。これこそが「精神の自由」という概念が指し示すことであり、「神経中心主義」から完全に抜け落ちているものだとガブリエルは言います。したがって、人工知能が人間の脳を超える「シンギュラリティ」に到達すると説くAI研究も、科学技術を使って人間の能力を進化させることで人間がもつ限界を超えた知的生命を実現しようとする「トランスヒューマニズム」も、「神経中心主義」を奉じている点では変わりなく、どれだけ前進しても決して「精神の自由」には到達できない、と本書は力強く主張するのです。矢継ぎ早に新しい技術が登場してはメディアを席捲し、全体像が見えないまま、人間だけがもつ能力など存在しないのではないか、人間は何ら特権的な存在ではないのではないか……といった疑念を突きつけられる機会が増している今、哲学にのみ可能な思考こそが「精神の自由」を擁護できるのかもしれません。前作と同様、日常的な場面や、テレビ番組、映画作品など、分かりやすい具体例を豊富に織り交ぜながら展開される本書は、哲学者が私たちに贈ってくれた「希望」にほかならないでしょう。[本書の内容]序 論I 精神哲学では何をテーマにするのか?II 意 識III 自己意識IV 実のところ「私」とは誰あるいは何なのか?V 自 由

ジャンル
出版社
講談社
掲載誌・レーベル
講談社選書メチエ
ページ数
392ページ
電子版発売日
2019年09月11日
紙の本の発売
2019年09月
コンテンツ形式
EPUB
サイズ(目安)
1MB

「私」は脳ではない 21世紀のための精神の哲学 のユーザーレビュー

    Posted by ブクログ 2020年02月26日

    論理的で、バランスの取れた著作。
    様々な論者の思想を暴き、批判し、人間の生、そして、哲学をあるべきものにする取り組みだ。
    特に最終章が素晴らしい。上への野蛮化が現代では神ではなく、テクノロジーに結びつき、下への野蛮化は進化論万能に結びつく。

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    Posted by ブクログ 2020年03月14日

    様々な哲学者の思想を簡略に書いてあるので、非常にわかりやすい本である。脳と意識の関係がとても分かりやすく書かれている。

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    Posted by ブクログ 2020年01月17日

    人間は、科学的に説明し得るのか。自然科学的探究を思考するときの「私」は、迫るシンギュラリティに備えようとし、それは説明可能性を受け入れている。一方で、答えのない未来を探究する思考に耽るときの「私」は、自然科学では構築しえないものであることを疑うことすらしない。だから、脳が単に神経回路で、内外の入出力...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年09月28日

    マルクス・ガブリエルの「一般向け」哲学書の3部作の2作目。

    「新しい実在論」というのが流行っているらしいのだが、どこが新しいのかは実はわからない。社会構成主義や価値相対主義を批判していて、日常のいわゆる「現実」をしっかり「現実」として位置付けるということになっているみたいだけど、本当にそうなのかな...続きを読む

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