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【東西哲学界の雄が、全体主義から世界を救い出す!】全体主義の渦に、再び世界は巻き込まれようとしているのではないか。日独ともに哲学は、二〇世紀の全体主義に加担してしまったが、では次なる全体主義の台頭をいかに阻止すればよいのか。その答えを出そうとしているのが、マルクス・ガブリエルだ。彼の「新実在論」は、全体主義の礎を築いたドイツ哲学を克服するために打ち立てられたものだったのだ。克服にむけてのヒントは東アジア哲学の中にあるという。本書は、東西哲学の雄が対話を重ねて生み出した危機の時代のための「精神のワクチン」である。○「上から」の力によって、民主主義が攻撃されているわけではありません。民主主義を破壊しているのは私たち自身なのです。市民的服従が、あらたな全体主義の本質です。――マルクス・ガブリエル
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Posted by ブクログ
私は以前から世の中には何か一つの真理があり、それをひたすら追い求めていた。その思考がロジカルであり、その最たるものが自然科学だと思っていた。
しかし、この自然科学だけを信じる思想は全体主義といって、その他の価値観、例えば宗教などを一切受け付けなくなってしまう。
実際に私は宗教を全否定していたし、空想に過ぎないと思っていた。
しかし、そうであるならば、国家という概念も空想に過ぎず、たしかに存在しているのに間違いではないことに矛盾する。
こういったように、すべてを一つのもので説明しようとしていた私にとって、とても心に刺さった内容だった。
現代は、デジタル化に伴い、公私の区別が曖昧になり、全体主義に近づいていると警鐘を鳴らされていたが、それに対抗しようとしているのがダイバーシティインクルージョンで、特にこのインクルージョンがキーなのだと思う。
一元論が多数存在して、相対主義になるのではなく、複数性、多元論の間にもがきながらも複合していくことが現代哲学なのだと。
資本主義や自然科学主義など一元論に陥らないように心がけていきたい。
あと、もう一つ驚いたことが、考えてみれば当たり前なのだけれど、哲学者も人間なのだということ。
自分が論破されそうになったら、誤魔化して正当化しようとする。ナチスよりの思想をもつハイデガーもその一人で、痛いところをつかれると「わからない」と答えることができないこともあったそうだ。
そう考えると、自分の弱さを受け入れて素直になることが本当に大切なのだろう。
Posted by ブクログ
2人の著者が現代社会の問題について、新たな全体主義の脅威への対応という視点から対談されています。まず、全体主義とは何なのか、それが現代にどのような形で存在しているのかについて明らかにされています。また、過去の例を採り、それらは全体主義にどう相対したのかを振り返る形を採られています。著者のガブリエルさんの新実在論と、東アジアの哲学(主として中国)をヒントに、資本主義を変化させることによって、将来の危機を克服することができるという光明があるということについて語られています。私たち全員の意識の問題だと思いますが、自分や仲間だけ良ければ良いという考え方ではなく、また自分の価値観が普遍だという誤った認識も改めないといけない、そうではないのだということを意識する必要性を考えさせられます。
Posted by ブクログ
イントロ二篇がつまらなかったので投げ捨てようとしたが、最後まで読んでみた。
とっちらかった雑談を、無理やりまとめた感のある本。
それだけに、他人の悪口の部分があけっぴろげて面白い。
ハイデガーだけでなく、ハーバーマスへのディスり方はなかなか鋭い。
しかし、王弼の「老子道徳経注」にまでマルクス・ガブリエルの話が及んだのには驚いた。
ヨーロッパ世界、更にはユダヤ・キリスト教世界から離れた思想は構築しうるか、しかし同時に多元的世界の存在を前提とした場合には、実は全体主義的思考も、ひとつの考え方に過ぎないとなるのではないか。
習近平中国の自信は、脱ヨーロッパの新たな中華思想構築の試みだからか?
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