全体主義の克服

全体主義の克服

【東西哲学界の雄が、全体主義から世界を救い出す!】全体主義の渦に、再び世界は巻き込まれようとしているのではないか。日独ともに哲学は、二〇世紀の全体主義に加担してしまったが、では次なる全体主義の台頭をいかに阻止すればよいのか。その答えを出そうとしているのが、マルクス・ガブリエルだ。彼の「新実在論」は、全体主義の礎を築いたドイツ哲学を克服するために打ち立てられたものだったのだ。克服にむけてのヒントは東アジア哲学の中にあるという。本書は、東西哲学の雄が対話を重ねて生み出した危機の時代のための「精神のワクチン」である。○「上から」の力によって、民主主義が攻撃されているわけではありません。民主主義を破壊しているのは私たち自身なのです。市民的服従が、あらたな全体主義の本質です。――マルクス・ガブリエル

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全体主義の克服 のユーザーレビュー

3.9
Rated 3.9 stars out of 5
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    Posted by ブクログ

    お二人とも現代を代表する知性の方。とても消化しきれないので、今後のためにいくつかメモ。

    欧州の知的世界にあっても、いまだに拭えないナチズムの負の遺産
    デジタル技術を駆使した新しい全体主義の到来
    資本主義、消費社会の倫理的な再構築
    多様性、複数性、偶然性の哲学的回復
    東アジア哲学の可能性、西欧哲学と

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    2022年01月10日

    Posted by ブクログ

    私は以前から世の中には何か一つの真理があり、それをひたすら追い求めていた。その思考がロジカルであり、その最たるものが自然科学だと思っていた。
    しかし、この自然科学だけを信じる思想は全体主義といって、その他の価値観、例えば宗教などを一切受け付けなくなってしまう。
    実際に私は宗教を全否定していたし、空想

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    2021年09月22日

    Posted by ブクログ

    新しい全体主義は科学や技術から来るのかもしれない、という指摘はすごく腑に落ちる。
    行き過ぎた相対主義からもう一度普遍性を見出せす取り組みこそ、新たな全体主義を防ぐ方法なのかもしれない。

    0
    2020年09月13日

    Posted by ブクログ

    戦前の日本、ドイツが失敗した全体主義化の危険性を、現在ネットが起こしうる危機について述べている。

    中盤から後半は、欧州思想が二者択一論に陥る、それはキリスト教の枠組みを超えられていないこと、中国思想はそこにとらわれずなので、新たな可能性があるとすることなどが語られている。

    最後に人の資本主義、倫

    0
    2024年12月09日

    Posted by ブクログ

    他の新書系のマルクス・ガブリエル本では見なかった内容もあり、漫然とながら一読するには小気味よいスタイルだが
    対談形式ゆえの読み進めやすさと引き換えに失われるものも感じつつ、実在論などの進行形に踏み入れるには二の足を踏む。

    0
    2023年04月29日

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