マルクス・ガブリエルのレビュー一覧

  • つながり過ぎた世界の先に

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    ファクトフルネスを現代の情報と哲学的な視点におきかえた1冊。第1章の「人とウイルスのつながり」において、政策立案に専門家を深く関わらせる弊害にとても納得しました。政府機関もメディアも国民も、事象に対してなにが問題で課題なのか、思考停止している状況が伝わってきます。
    倫理的な観点での政治・経済運営は理想と奇麗ごとが多いように感じたが、それは俺自身の中で不都合な事実から目を背けているだけだと感じた。耳の痛い話も多いが、違った視点・観点・本質的な話を読むことは、人間力を高めるのにとても大切だと感じさせてくれた1冊です

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    2021年05月15日
  • つながり過ぎた世界の先に

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    パンデミックから来る学びを、国家間、個人間、その他『つながり』という面から論じた内容。課題に対する著者の明確な考えが記載されており、非常に参考になったが、中でも新自由主義の限界とステレオタイプ思考の危険性については興味深かった。

    倫理的責任の追求やSDGs等への関心の高まりは、今に始まった考え方ではないが、本紙では経済と言うよりも、やや政治・政策にフォーカスを当てた内容となっており、その点も非常に参考になった。

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    2021年05月04日
  • つながり過ぎた世界の先に

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    倫理資本主義という言葉を知ったのが良かった。価値判断は倫理的であるべきだ。あとヨーロッパの状況をしれたのもよかった。

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    2021年05月04日
  • 世界史の針が巻き戻るとき 「新しい実在論」は世界をどう見ているか

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    序盤はかなり見る物を引き込むが、後半からかなりテイストが異なる。
    現実に対する認識はおよそできているが対策が完璧ではない。倫理学者が全てを監視するのは理想としては良いかもしれないが現実には成立しない。それを認めてしまった段階で理想論者に成り下がってしまうのではないか。

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    2021年03月23日
  • 全体主義の克服

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    ハイデガーや西田幾多郎のディスられ方が辛辣
    ハイデガーは明らかにナチに加担したが、西田幾多郎の真意は違ったのではないか?

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    2021年01月30日
  • 新実存主義

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    実存主義を完全に理解しないまま本書を読んだために半分も理解できなかった。少し分かったことは実はマルクス・ガブリエルの思想は大陸合理論からの流れであり、人間は他の動物とは異なる知性(精神)というものが存在し、これは物理の領域を超えた何かであると考えているという事。人間中心主義的な考え方であるが、本当に物理の法則を超えた何かが存在するのか、人間が本当に他の動物とは異なるものなのかは分からない。それを思考実験で考えるのが哲学であり、人間が作ったはずの言葉がなぜかその謎を解き明かす神聖なカギとなるのが哲学。理解はできないが、何か知性的な鍛錬をした気になり少し高揚した。

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    2021年01月03日
  • 全体主義の克服

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    全体主義について主に対話されているのは第3章まで。全体主義のタイトルに引かれて購入したがやや肩透かし。

    第4章以降は全体主義を克服する為の哲学である「新実在論」について対話されているのだが、マルクス・ガブリエル氏の著作を初めて読む事もあり、正直余り理解出来なかった。

    どちらかと言うとやや感情に走る所があるガブリエル氏より、対話相手である中島氏の冷静な受け答えと専門とする東洋哲学に関心が湧いた。

    喜久屋書店阿倍野店にて購入。

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    2020年11月28日
  • 「私」は脳ではない 21世紀のための精神の哲学

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    なんとなくしか読めてないけど。

    人間としての実態ってなに?
    脳が死んだら死んだと言えるの?
    種の保存の法則の延長線上に意志とか欲求とかあるの?

    我々は自由であるって言い切れへんねんな。

    奪いされないもの尊厳、経験、意志そんなんを持ってるって言い切れるよな。
    それは、宇宙とか物理とかエネルギーとかそんな冷たい連中に関係あるかい!ってゆうてんねんな。

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    2020年11月03日
  • 新実存主義

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    理解できなかった。読み返すが腹落ちしない。
    人間には理解できないことがあることはわかる。いつまでも全ては理解できない。
    ただ、わかることは増えていく。その時の風景は、新実存主義とは違う気がする。
    科学で世界を理解しようとするのはイデオロギーなのだろうか?
    カテゴリーが錯誤しているのではないだろうか?理解不足かもしれない。

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    2020年08月29日
  • 新実存主義

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    なぜ世界は存在しないのかを読んでわからなかったことをわかるために読んだ。あいかわらず難しいが少し前進

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    2020年06月28日
  • なぜ世界は存在しないのか

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    新しい実存主義の提唱。
    ・存在する=何らかの意味の場に現象すること。
    ・世界=意味の場の意味の場。
    ・人生=絶え間ない意味の場の転換。
    全てを包摂する意味の場は存在しないので、世界は存在しないという理論だった。
    形而上学と構造主義の説明が分かりやすい。正直、折衷案であって完全な解決案ではない。
    「意識していることを意識する」とか「意味の場そのものも現象している」とかメタっぽいことを考えるのが私は苦手だ〜...
    素人でも読みやすかったけど、現象学っぽい本はやっぱ腑に落ちないな〜。

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    2020年06月23日
  • 新実存主義

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    20200525〜0614 「心=脳」の思想を揺さぶり精神の自由を取り戻すために気鋭の哲学者が提案する21世紀のための存在テーゼ。…本論の中では3人の研究者とのやり取りが収められている。西洋人はなぜ、人間は動物であるか否かに熱く語りあうのか。動物と同じだと思っちゃう日本人な自分。それ以前に、哲学はヨクワカラナイ、頭が破裂しそうになった。途中何度も放り投げようとしたが、とにかく最後の1ページまで手あかを付けた。逆に東洋思想や論語君(@毎小漫画)を読みたくなったが、とりあえず手近にあったカレー沢薫氏のエッセイを読んで落ち着いた…

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    2020年06月16日
  • 新実存主義

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    心は脳という言葉で表されるものではなく、人間は本質なき存在であると主張することで精神の領域を広げようとしていると感じた。理解するためには、自然主義的世界観が何か、本当に行き詰まっていると言えるかを補強していきたい。

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    2020年05月10日
  • 世界史の針が巻き戻るとき 「新しい実在論」は世界をどう見ているか

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    「新しい実在論」についての解説書。正直に言うと内容についての理解度は4割もいっていない気がする。
    世界は「価値の危機」「資本主義の危機」「民主主義の危機」「テクノロジーの危機」に直面しており、その4つは「表象の危機」に結びついている、というのが筆者の主張。薄い理解ではあるが、「現物」を手に取らずとも様々なものを見聞きしたり、実際に会わずともコミュニケーションが取れたりする現代において、人々は「幻想」を「現実」だと捉えてしまい、その裏側にある「真実」を見ることができていないということかと思う。
    「テクノロジーの危機」の章では、「人工知能など存在しない」「AIは知能をモデル化したものである時点で、

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    2020年05月09日
  • 新実存主義

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    心=脳ではなく、心で表せるたった1つのものは存在しない。むしろ心と脳はサイクリングと自転車の関係であり、脳は心の条件ではあるがそれ自体ではないという立場をとっている。人間は精神によって自身の行為を変化させる、という説明は人間と自然種の区分けとしてしっくりきた。

    本書はマルクス・ガブリエルの新実存主義の説明が始めにあり、4人の識者たちの批判が加えられ、最後にガブリエルによってその批判に回答するという構成を取っている。
    文章自体は難解で正直全く読み込めなかったため、今後また挑戦してみたい書籍であった。

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    2020年05月02日
  • 世界史の針が巻き戻るとき 「新しい実在論」は世界をどう見ているか

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    <目次>
    はじめに 新しい哲学が描き出す針が巻き戻る世界とは
    第1章世界史の針が巻き戻るとき
    第2章なぜ今、新い実在論なのか
    第3章価値の危機
    第4章民主主義の危機
    第5章資本主義の危機
    第6章テクノロジーの危機
    第7章表象の危機
    補講新しい実在論が我々にもたらすもの

    P95仏教(禅宗)に代表される日本の価値観は、欲望を
     極力切り捨て、大きな変化を求めるよりも。今目の前
     にあるものを、大事にする思考だ。これは新しい
     実在論の形である

    P97デジタル時代への次なる貢献は、新しい思想の波
     である

    P98よりすぐれた思想、あまりか企業よりもすぐれた
     哲学を持つ企業が必要

    まあまあ

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    2020年04月29日
  • 新実存主義

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    話題の哲学者マルクス・ガブリエルのリード論文と4名の哲学者のコメントからなる対論集。いささか仰々しい宣伝文句とは裏腹に、内容は真っ当な自然主義・還元論の批判、ヒューマニズムの擁護です。AI時代にウケがいいのも納得。精神(Geist)という大陸観念論の伝統を現代的な形式で再提出・復権を目指しているのも好感触で、新実存主義という括りにもさほど違和感はありません。気になったのは氏の精神史観で、この新書では明らかとなりませんが、新書サイズでは求め過ぎでしょうね。氏の他の本も読みたくなった。御年88歳のテイラーが活き活きと、ガブリエルより分かりやすくポイントを説明していたのは流石。

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    2020年04月29日
  • 新実存主義

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    ガブリエルの著書の部分は1/3であり、あとはガブリエルの主張に対しての補足として4人が記載していて、それを最後にガブリエルが回答するという形である。従って、紙上の対談というか論文に対してのコメントのような形の書籍である。

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    2020年03月04日
  • 新実存主義

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    ガブリエルの「新実存主義」という論文が中心になっていて、それに対する同業者(?)の序論やコメントがあって、最後にコメントに対するガブリエルによる回答がおさめられているという構成。

    新書なので、わかりやすいのかな?と思って、買ってみたのだが、わりと専門的というか、学術的な本でした。

    より一般向きと思われる(文章とか例示はわかりやすそうなのだが内容的にはそんなにわかりやすいわけではない)「なぜ世界は存在しないのか」「私は脳ではない」をまず読まないと、ここでの議論にはついていけないんじゃないかな、と思う。(私は、2つとも読んだけど、この本の議論にあまりついていけなかったが、、、)

    さて、ガブリ

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    2024年04月05日
  • 新実存主義

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    めちゃくちゃ斬新なことを言っていると思って買ったので、拍子抜けしてしまった。
    あんまり分からなかったんだけど(そしてその大部分は自分の世界観と相容れないからなのだろうが)、他の本も読まないとならないのかなという感じ。しばらくは読まないだろうが。

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    2020年01月25日