藤井太洋のレビュー一覧

  • ビッグデータ・コネクト

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    昨今いろいろIT系で話題になったキーワードをちりばめつつ、 外字や業界の下請け構造みたいな泥臭い部分を うまくつなげて一つの事件にしている。
    ちょっと超人じみたところがあったり、危機感を誇張しすぎている感はあるけれど、ありえなくもないIT的なSFとしては楽しめるかな。けど、興味のない人にとってはまったく???な感じで、読む人を選ぶと思う。

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    2016年05月22日
  • 伊藤計劃トリビュート

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    文句なく面白かった。伊藤計劃と同時代のSF作家はこういう世界を作る ということがよく知らされたと思う。第三世界、AI、ドローンなど共通アイテムを持ちながら、それぞれが興味をそそられつつ読んだし、短編ながら充足感があった。
    長編が気に入らなかった某作家が、意外にもここではめっぽうひきこまれるものを読ませてくれたのも発見だった。

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    2016年04月12日
  • Gene Mapper -full build-

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    最近TEDにはまっていて、YouTubeで何本も見ていたら、へー電子書籍作家の作品って読んだことないなぁ。と興味を持ちました。

    ふだんはSFものは苦手なので、序盤は想像して読んでいくので時間もかかりましたが、気づいた時に夢中で読んでました。たしかにいつかこんな世界が来そうと腑に落ちました。

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    2016年03月19日
  • Gene Mapper -full build-

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    最初ルビの多さや拡張現実の表現がとっつきにくかったがそれをなんとかイメージできるようになると俄然面白くなってくる。ちょっと違うかもしれないけど攻殻機動隊的な世界?

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    2016年02月28日
  • ビッグデータ・コネクト

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    ある程度、IT業界を知ってる人は面白いが、あまり一般的でない気がする
    ブダイがそもそも何者なのか、設定に無理がないか?
    個人的には続きとか読んでみたい

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    2016年02月24日
  • ビッグデータ・コネクト

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    面白かったけれど、期待していたほどではなかった。
    GeneMapperがすごく面白くて、期待し過ぎていたのかもしれない。
    前半のテンポがあまり良くなくて、なかなか読み進められなかった。
    後半はエンジンがかかったかのように面白くなって、読後感は良いのだけれど、前半の印象が残ってしまっていて残念。
    160122

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    2016年01月22日
  • Gene Mapper -full build-

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    遺伝子操作により作られた穀物が枯れるはずがないのに枯れてしまう。浮かび上がる陰謀と遺伝子操作の弊害。
    あとほんの少しの未来だと思われる時代が舞台のSF。時代背景がよく描かれており仮想現実やアバターなどはとても便利で羨ましい。ハードSFではないものの色々な設定は理解しきれない部分もあり、人によっては苦手かもしれないが、ロジックを理解しなくても充分に楽しめる。

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    2015年11月06日
  • Gene Mapper -full build-

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    遺伝子操作植物を巡るストーリー。
    SFにしては地味そうなテーマだが、世界観も近未来的世界しっかりと作り上げられており、楽しめた。これが元は電子書籍の個人出版の本だというから驚き。

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    2019年01月05日
  • 伊藤計劃トリビュート

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    読んでてダルくなる話が多いなと思ったのは私の読解力のせいとして…。未明の晩餐とフランケンシュタイン三原則はとても素敵な香りがしました。

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    2015年10月17日
  • 伊藤計劃トリビュート

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    収録作のどの作家の作品も読んだことがない
    と思うけど、トリビュートという縁で知ったからには
    少し手を出してみようか、と思うくらいに
    どの作品も面白く読める。
    勿論、伊藤計劃という対象があってのことだけど。

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    2015年09月24日
  • 伊藤計劃トリビュート

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    SFって踏み込んでしまうとエラいことになりそうで、星新一→筒井康隆→清水義範、小林恭二以外には手を出さないようにしてました、伊藤計劃まで。まぁ伊藤計劃も「ハーモニー」「虐殺器官」「屍者の帝国」しか読んでないけど。
    というSFあまり読まない人間の感想。一番伊藤計劃っぽいなと思って気に入ったのが藤井太洋、次が柴田勝家かな。機械による戦争というか殺戮への反発、中国辺境のムスリムテロリストとか伊藤計劃好きそう、と思いました。どうもファンタジー系は苦手みたいで伏見完と仁木稔はちょっと苦手。王城夕紀と長谷敏司は単独でおもしろいけど、前2人も含め伊藤計劃あまり関係ない印象。
    伴名練は屍者の帝国のスピンアウト

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    2015年09月16日
  • 伊藤計劃トリビュート

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    ネタバレ

    伊藤計劃をテーマに、影響を受けた作家たちが集まったアンソロジー作品。

    伊藤計劃の作品、虐殺器官、ハーモニー、メタルギアソリッド、屍者の帝国とどこかで繋がるようなとても面白い素晴らしい作品が集まった。

    テクノロジーが人間をどう変えていくかを追求しているらしいが、あまりそこにこだわることなく、伊藤計劃が内包しようとした世界観にワクワクしつつ集まった新しい作家たちの物語を楽しむだけで良い作品だと思う。

    個人的に「未明の晩餐」が秀逸で、テクノロジーと人間との関わりはもちろん、退廃した未来の東京を描くSFらしさ、その世界観における人間模様、食の話を中心にし、その全てが綺麗にまとめられている。

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    2015年09月13日
  • Gene Mapper -full build-

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    非常に面白かった.遺伝子設計された作物が普通に出回っている近未来の世界が舞台で,主人公が設計した作物に異常が発見され,その原因を究明する,という話.仮想現実ではなくて拡張現実であったりと出てくるガジェットがスマートな感じがする.

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    2018年10月07日
  • 旅する小説

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    ネタバレ

    ・宮内悠介 「国境の子」
    対馬生まれ韓国人とのダブルの話
    ・藤井太洋 「月の高さ」
    〇小川 哲 「ちょっとした奇跡」
    自転がほぼ止まった地球で明暗境界を移動するカティサーク号の少年は、地球の反対側で同じことをしている車へと出発する。
    ・深緑野分 「水星号は移動する」
    〇森晶麿 「グレーテルの帰還」
    グレーテルはヘンゼルに誘導され魔女(祖母)を焼き殺す。
    〇石川宗生 「シャカシャカ」
    地表が突然シャッフルを始め、時間と空間が円環する。

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    2025年11月09日
  • 銀河英雄伝説列伝1

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    贅沢なアンソロジー。楽しんだ。けど、「自分の得意分野にキャラを当てはめた二次創作」な人と、「世界観を使った一つの作品」に落とし込めた人との落差は感じた(解釈違いというやつだろう、正直、なんじゃこりゃ、な話もあった)。「ティエリー・ボナール最後の戦い」と「晴れあがる銀河」が好き。第二弾も読みたいな。まだまだいるのでは、好きなプロ。

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    2025年11月05日
  • 旅する小説

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    「旅」をテーマに、気鋭の作家陣が短編を寄稿したアンソロジー。とはいえ旅の解釈はそれぞれであり、SFだったりミステリーだったり、各人の特徴が出ている内容となっている。

    個人的な好みは藤井太洋さんの「月の高さ」。ご本人の経験を踏まえた舞台芸術の置かれた現状、地方巡業のドタバタ感、枯れたおじさんと若い女性の緩い連帯といった内容が小気味よくロードムービー的に展開されていて面白かった。

    一方で石川宗生さんの「シャカシャカ」については正直よく理解できなかった。地表がシャッフルされるという話のメタ構造として、各章の順番もシャッフルされていく流れなのだけど、いきなり話と場所が飛んでしまうためについていけな

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    2025年10月13日
  • 第二開国

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    中学生の時に島を離れた主人公が、島に残った父の認知症を理由に30歳過ぎてからUターン。
    島での生活に慣れた頃に、クルーズ船寄港地としたリゾート開発が始まる……

    いちいちカッコ書きとなる「奄美の方言」は、はじめはとても読みにくく、さらに、何が「第二」なのか、その意味を考えるまでがやや長い。

    方言は、「難民問題」を感傷的になる一方で「どこか排他的な日本人に、「民族の違いなんて方言が違うぐらいの差なんだ」と、そんなことまでも織り込んでるのかもしれない……また、善意の人たちが善意で始めたことでも、結果「悪」となる場合もあり、そうならなくても、すべての人に「善」であることはない……その他、島の過疎化

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    2025年08月12日
  • オービタル・クラウド 下

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    【2025年60冊目】
    機動性の宇宙機スペース・テザーの信憑性を確かめるためシアトルまでやってきた和海。凄腕ハッカーのあかりや、CIAにJAXAと共に真相に迫っていく。軌道の先には、2人の民間人がいる宇宙ホテルが。絶対絶命の彼らを救うことはできるのか。

    上巻に続き、壮大な物語。救われない要素がちらほらあるところが、リアルさを描きつつ、「フィクションだから救われて欲しかったなぁ」と少し残念に思いました。きっかけの彼のことです。

    努力家だった蝶の彼の思いに関してはもう少し、生い立ちとかからじっくり描いて欲しかった思いもありますが、物語が冗長になることを避けたのかなと思ったりもしました。

    あま

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    2025年06月01日
  • オービタル・クラウド 上

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    【2025年59冊目】
    流れ星の発生を予測するWebサイト「メテオ・ニュース」を運営する木村和海は、大気圏内に落下するはずのロケットがなぜか高度を上げていることに気がつく。疑問に思う和海の元にイランの宇宙工学の助教授である博士から突如連絡が入ったことから、和海は宇宙規模のテロ計画に巻き込まれ始めることに――。

    一万円選書で選んで頂いた本作。なかなか読み進められなくて、上巻の今作を読むだけでも一週間以上を費やしました。宇宙に纏わる専門用語が多く、説明はあるものの、なかなか想像するのは難易度が高い。

    結局「なんか、故意にまかれた宇宙のゴミがすごい速さで宇宙ホテルにぶつかる可能性があってやばい」

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    2025年05月28日
  • ハロー・ワールド

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    最先端のテクノロジーをこれでもかと詰め込んだ近未来を描いた意欲的な小説。そ現実のテクノロジーの進歩が、それを追い抜いているというのもまた。

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    2025年05月12日