藤井太洋のレビュー一覧
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面白かった。
時が経つごとに住む場所や関わる内容は変わっているが、何でも屋という立場と隠し持つ熱い気持ちは変わらない主人公。
内容はIT周り(検閲、ドローン、仮想通貨等)の様々なテーマを取り上げられてつつも、読みやすい。
・TwitterやFacebook、そしてGoogleは移動を許さない、サービスにへばりつくか、やめるかだ
・西海岸の連中はたまたま手に入れた成果をたまに与えられた政治力であるかのように考えている
・何より悪かったのは、僕が「無理だ、助けて」と声を上げることができなかったことだ
というように、フィクションでありながらもリアルさも感じられる1冊。 -
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「面白い」VS「難しい」のせめぎ合い……! 現実、というか現代におけるネット社会で実際に起こり得る題材をエンタメに仕上げている、の、だと思うのですが……畑違い過ぎて「事実」と「創作」の境界線がさっぱり分からず; 驚きどころも笑いどころもピンとこない自分の知識のなさが憎い……orz
分からないながら、ビットコインのルーツや仕組み、検閲の問題など、物語以前に大変興味深くて面白かったです。自分の全く知らない世界を覗き見たという印象。一技術者ながら、倫理観を持ってネット社会の闇に真っ向から立ち向かう文椎さん、格好いいですね。世界はこういう人たちが回しているんだなぁ……。 -
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ネタバレ銀英伝公式同人誌な短編集6編。どの作家さんも普通に外伝を読んでいる気持ちになって懐かしく嬉しい。同盟派なのでヤンの士官学校時代の仲間とのやり取りには終始にやにやしてしまう。著作既読は小川さん石持さん太田さんの3人だったけど皆それぞれの持ち味も上手く混ざっていて流石だと感心した。特に石持さん「士官学校生の恋」におけるキャゼルヌ夫人の名探偵っぷりが正に石持さんでまたこんな過去があるから皆頭上がらないのねー、と本編に繋がりそうな違和感の無さが凄い。藤井さんの「晴れ上がる銀河」ゴールデンバウム王朝初期時代といった一見枠外に思わせて実は礎だったのがとても良かった。締めも効いてる。第二弾あるかな。
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東京に原子爆弾を仕掛けたテロリスト。予告時刻は3月11日の午前0時。それを阻止するため、公安部やCIAが動く。
題名の「ヌーク」とは核という意味。東京に原子爆弾を仕掛けたということで、それぞれの登場人物にスポットをあて、同時進行で物語が進行するので、昔の「24」を見ているような躍動感がありました。危機が迫る中での勢いが読み手にまで伝わり、約600ページという量でしたが、あっという間な感じがしました。ただ、詳細に見てみると、これはどういった状況?といった情報量の多さや今の状況が、頭の中で整理しづらかった部分もありました。登場人物も多く、最初のところで一覧表があってもよかったかなとも思いました -
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カチッ、カチッ、カチッ……
まるでドラマ『24』のように、短期間で時系列、複数場面の同時進行が、読む人を夢中にする。
夢中になり過ぎて、久しぶりに帰宅時にひと駅乗り過ごすとこだった。
2020年3月6日から11日までの5日間のお話。ーー「東京に核爆弾⁉︎」
多くの人が昨年3月にリアル読書を試みたと思うが、スルーしてしまったので、改めて一年遅れで読んでみた。
読んでみて「東日本大震災後10年」の今年の方が、読む意義が大いにあった。
あの日自身が体験した戒厳令下のような東京のこと。
その後、テレビで伝えられる「ツナミ」や、続々と襲いかかるような「フクシマ」の情報のこと。
あれから10年、 -
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いわば二次創作なので読もうか迷っていたのですが、店頭で見かけちゃったのでつい買ってしまった…(笑)
正伝外伝の新しい供給がないので列伝に手を出してしまうのも致し方ない…が、やはり二次創作なのでイマイチイメージ違うなぁというのもあり、その辺の嫌いな方は読まない方がいいのかな。
執筆されてる作家さん全員を知ってるわけではありませんが著作を読んだことのある方もいて、それぞれの個性が出るものだなぁと。
石持浅海さんの描くオルタンス嬢がすごくすごく碓氷優佳さん(石持氏の作品のヒロイン)っぽかったです(笑)。オルタンス嬢を探偵役に持ってくるところが上手いなぁと。 -
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ネタバレ銀河の歴史がまた一ページ。
公式アンソロジーというものが好きなので、有無を言わずに入手。オーベルシュタインの安楽椅子探偵などと聞いたら読むしかなかった。しかしそれ以上に女装して演劇するヤンにびっくり。しかもミス・マープルもびっくりな安楽椅子探偵がもう一人いらしたという。1となっていますが、ぜひ続けてほしい企画。
「竜神滝の皇帝陛下」ギャグですか。ヒルダとエミールに対して一生懸命になったとき、途端に面白い超天然陛下になるラインハルト様の魅力がたっぷり。思わず吹き出してしまうくらい。
「士官学校生の恋」名探偵オルタンス・ミルベール。未来のキャゼルヌ夫人が華麗に推理を披露する物語。相変わらずヤ -
購入済み
あくまで原作に忠実な作品集
ミステリーものが主体で、一個だけ艦隊戦ものがあります。中には少しひねりすぎた感じのもあるけどおおむね原作の世界を再度楽しめる良作だと思います。
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ユリアン「・・・」
ヤン『どうしたんだい、ユリアン。そんな浮かない顔をして』
ユ「て、提督。この報告書を読まれましたか?」
ヤ『あぁ、なかなか良く出来てるじゃないか。何か不満でもあるのかい?』
ユ「そりゃ、ヤン提督は活躍が報告されてますけど、僕は、言え、私の事はどこ
にも書かれてないんです。不公平じゃないですか!」
ヤ『そうは言うけどね、ユリアン。あのキルヒアイスやロイエンタール、
ミッターマイヤーについても書かれていないよ』
ユ「で、でも提督。あのオーベルシュタインなんて、大活躍じゃないですか」
ヤ『確かに。ユリアン、君は何歳だい。今回報告されているのは、それなりに
年齢を重ねている人の昔話 -
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東京のど真ん中で原子爆弾を爆発させようと試みる但馬樹(たじまいつき)とサイード・イブラヒムだが、二人の目的は微妙に違っていた.長崎型の原爆を日本で組み立てるという難題を彼らは難なくこなすが、中核になるプルトニウムの純度が問題になる.20 or 70%.但馬は20%でも起爆させることを企画して3Dプリンターなどを駆使しているが、イブラヒムは但馬が放射能汚染だけに留めることを見破る.防御側のシアリー・リー・ナズ、舘野健也らと但馬との攻防が面白かった.原爆に関してかなり正確な仕様が出てきたが、起爆装置で重要なEBW(Exploding Bridgewire)雷管の記述がないのが残念だった.知っている
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被爆者として、核の恐怖を世界に知らしめたいムフタール・シェレペット。
途上国の悲惨な現状を先進国に知らしめるため、使命に燃えるイブラヒム。
放射能のプロフェッショナルとして、事態の収束にあたる舘野とそのチーム。
日本国内でのテロ行為を未然に防ぐために奔走する、警視庁公安部。
そんな彼ら/彼女らを全て出し抜いて自らの想いを遂げようとする、最強最悪のテロリストにして美貌の革命家・但馬樹。
エモい。その一言に尽きます。
作中世界は、2020年3月6日から同10日のたった5日間を中心に、もの凄い密度で展開していきます。現実の東日本大震災の9年後、未だ生まれ故郷に帰還し得ていない人の想いをベースに、