藤井太洋のレビュー一覧

  • ワン・モア・ヌーク(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ヌークとは「核」。ヒロシマ・ナガサキ・フクシマを経験した日本で、2020東京五輪を目の前にした東京で「核」をもう一度というあらすじで、テロ組織とそれを追う者たちの時限サスペンスの物語構造。
    重視されているのは2020東京のリアルタイムであることと、核爆弾の設計製作仕様のリアリティにあるように思う。
    原子力や放射能について、今この時代に、正しい科学的知見を持たなければならないという著者のメッセージを感じた。

    0
    2023年02月07日
  • 第二開国

    Posted by ブクログ

    世界遺産の美しい島、奄美大島。去年、何度か訪れようと下調べしたが、どのガイド本にも旧日本軍関連の話は無かった。「中国の覇権主義から太平洋を守る島嶼防衛の要衝」奄美大島。日本地図眺めれば一目瞭然なのに…平和ボケ恥じ入るばかり。方言に戸惑ったが、この展開は予想出来ず。

    0
    2023年01月05日
  • オービタル・クラウド 下

    Posted by ブクログ

    和海がスーパーマンすぎてそんなにトントン拍子に上手くいくのか、という気もするけど、技術と理解力でアメリカを巻き込んで活躍する感じ、かっこよかった。流し読みだったので、スペーステザーがどういう仕組みでどんなものなのかイメージが把握しきれなかった。

    0
    2022年12月24日
  • ビッグデータ・コネクト

    Posted by ブクログ

    藤井太洋さんの本は、知らない世界に自然と連れていってくれる。一気読みしてしまう。ITのエンジニアとか、中国の不可解さとか、システムネットワークとか、全く未知なのに、知りたい欲を楽しく満たしてくれました。

    0
    2022年12月17日
  • 第二開国

    Posted by ブクログ

    奄美大島を何度か訪れたことがあり、古仁屋や加計呂麻島など知っている土地が多く出てきたので、非常に親近感を持って読んだ。地元の人に聞いた数々の話を想い出す。感想を細かく書くと個人が特定できるような事象も多いので、読後感想は封印しておく。

    社会問題を盛り込んでいながらそれほど辛辣でなく、課題解決見守り型の優しさのある結末が、シマと共に歩んだ人々の歴史を象徴しているように感じた。

    0
    2022年11月27日
  • 東京の子

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    少し難しい部分もあったけど、重い問題と軽やかなパルクールのシーンが交錯し、面白かった。
    前向きなラストでよかった。

    0
    2022年08月17日
  • 東京の子

    Posted by ブクログ

    東京オリンピックの数年後の東京を描いているので、もうSFではなくてリアル小説といってもいいかもしれません。本作で描かれている東京デュアルは現在の日本では実現していませんが、多くの学生が奨学金という借金を背負って社会に出ていくという状況を鑑みれば、ある意味とてもリアルです。日本はもう人身売買国家なのかも。

    0
    2022年07月31日
  • 銀河英雄伝説列伝1

    ネタバレ 購入済み

    士官学校生の恋は
    ヤンが士官学校時代。同級生の恋バナをキャゼルヌ少佐にしたことから不穏な話に…キャゼルヌ夫人がまだキャゼルヌ少佐と交際中、名探偵さながらに謎を解く話。

    0
    2022年06月26日
  • ハロー・ワールド

    Posted by ブクログ

    IT技術にフィーチャーした現実寄りのSF連作短編集。
    「ハロー・ワールド」3…広告ブロックアプリ
    「行き先は特異点」3…ドローン
    「巨象の肩に乗って」4…マストドン
    「めぐみの雨が降る」4…ビットコイン
    web業界で働いているので耳慣れた言葉が多く興味深かった。
    ちょっとだけ村上春樹臭がした。

    0
    2022年04月05日
  • Gene Mapper -full build-

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    近未来を描いた物語。
    単語や背景の理解に最初時間がかかったものの、本当にありそうな話しで一気に読むことができた。
    よくある?遺伝子を組み替えるのではなく、遺伝子すべてを人工的に作りそれが生命として誕生する、なんてできるのか?と読み終わった後考えてしまいました。すごくおもしろかったです。

    0
    2022年03月28日
  • オービタル・クラウド 上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ――

     スペクタクル。もうほんと、そんだけ。

     純粋なSF、であると同時に科学ミステリ。サスペンス大作でもあり、冒険小説でスパイ小説でお仕事小説でもある。むしろ含まれてない要素はなんだ。ラブコメ? ちょっとある。

     物語のスケールが地球規模なので、沢山の立場の沢山のひとたちが出てくるわけだけれど、皆がみなそれぞれの場所でそれぞれの肩書きの上でしっかりとキャラクタしているからとてもとても魅力的。こんなに登場人物の顔と名前が一発で入ってくることあんまりない。真っ黒な悪人が居ないというのも好み。
     にしても宇宙のふたり(笑)は本当に魅力的かつ、最後に美味しいところを持っていくキーパーソンにもな

    1
    2022年02月08日
  • オービタル・クラウド 上

    Posted by ブクログ

    IT詳しい人が書いた感じはするけども、なんかワクワクしない。
    2022からだと8年前、単行本だともっと前かもしれないけどさほど陳腐化した感じもしない。

    0
    2022年02月06日
  • ハロー・ワールド

    Posted by ブクログ

    面白かった!
    短編集なのでサクッと読むことができる。

    SFというジャンルだと「オデッセイ」や「AI崩壊」のような派手なファンタジーを思い浮かべがちだけど、この作品は極めて日常に近い。
    エンジニアの日常がここまで物語として面白く昇華されていることに感激です。GoogleやGitHubみたいな固有名詞が出てくるのもリアリティがあってよい。
    作者がエンジニアだからなんですね。コードも書けて小説も書ける、すごい才能だ。

    どれも面白かったけど、「五色革命」が1番好きかなあ。

    0
    2022年01月26日
  • ワン・モア・ヌーク(新潮文庫)

    M

    購入済み

    おもしろい

    藤井さんの小説はこれで3冊読んだが、ハズレ無し。学識的に理解できない内容もあるが、ストーリーがともかく面白い。これからも期待。

    0
    2021年12月17日
  • Gene Mapper -full build-

    Posted by ブクログ

    ソフトウェア×遺伝子工学の近未来を描いた作品。ミステリー仕立てで最後まで飽きずにハラハラ読めた。ツールのインターフェースや、コードの書き方でauthorの技術力がわかるなどエンジニアあるあるみたいなネタも散りばめられていた。メッセージとしては、テクノロジーの急速な発達に対する人々の見方の正しい姿を描いている。MR技術を身体改造によって受け入れられている社会の実現性に関しては疑問を抱いた。

    0
    2021年12月14日
  • Gene Mapper -full build-

    Posted by ブクログ

    遺伝子をマークアップし、スタイルシートでデザインして遺伝子組換作物をフルスクラッチで作ると言う発想がまず面白い。それを取り巻く環境や背景の設定もかなり綿密で「いつか本当にこうなるかも」と思わせるリアリティすらある。
    科学的な知識がなくてもスムーズに読ませる明快さ、ギブスンやディックを思わせる拡張現実の描写も見事でこれがデビュー作とは思えないほど。面白かった。

    0
    2021年12月11日
  • ワン・モア・ヌーク(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    あぁSFエンターテイメントだった。
    ワンモアヌーク。
    最初はなんか面白くないかもと思ったけれど尻上がりにドキドキしていった。
    スマートフォンがこんなに出てくる小説初めてかも。
    令和2年発行なんだね。そりゃスマートフォン使ってるよね。

    0
    2021年12月01日
  • 公正的戦闘規範

    Posted by ブクログ

    SF短篇が5つ。カバーは表題作の山場、近未来の中国での対テロ戦です。テロリストを倒すのは未来兵器なのですが、戦闘への人の関わり方を考えたお話しです。戦闘能力を持ったドローンが大量生産されたら怖いですね。

    0
    2021年11月18日
  • オービタル・クラウド 上

    Posted by ブクログ

    藤井作品には今でも実現できそうな技術が登場し、それを扱うエンジニア達の活躍は爽快です。本作品の要となる宇宙技術も実験されてると解説にありました。

    0
    2021年11月18日
  • オービタル・クラウド 下

    Posted by ブクログ

    映画のような純粋娯楽作品。SF用語の連発は、理解できなくても雰囲気で味わい、後は話の展開で楽しめると思います。
    解説にもあったように、登場人物全てまともで、変なストレスのない展開になるのは好き嫌いが別れるか?

    0
    2021年09月29日