【感想・ネタバレ】ビッグデータ・コネクトのレビュー

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Posted by ブクログ 2018年10月23日

難しかった! でも面白かった!
IT産業の下請け体質のひどさとか、いろいろ知れた。
サイバーのことはほとんど解らないけど、私と同様に解らない人が沢山いて、そこに付け込んで、あわよくば気づかれないだろう、という犯罪が沢山あるんだろうな。マイナンバー制の犯罪は、本当にひどい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年09月18日

三年前の小説ですが、ネット社会における個人情報の扱いや、それらに関する世間の認識の甘さだったり、IT企業のブラックぶりなどは、今の世も変わってないなぁと痛感。被害者の月岡、ならびに武岱や内藤といった現場の人たちには(自分も一時期プログラマやっていたので)共感しきり。

著者も開発会社に勤務していたこ...続きを読むともあるらしいので、このように現場が困窮している実態を知って欲しかったりもしたのでしょうか。

お話的には……武岱が、ゲーム的に言うと武力も知力も高すぎるので、いざとなったらコイツが自分でなんとかするんだろうという安心感があって、緊張感が欠けていたところが残念ポイント。ありきたりかもですが、武岱は登場直後のヒョロガリのままで、足りない武力を綿貫あたりで補ったりした方がよかったんじゃないかなぁ。素人考えですが。

とはいえ、久々に面白いと思いながら読んでた本な気がします。一番最後のページに書かれている「命を落とした人物」が誰なのか気になりますので、いつかこの続きがあるんじゃないかと、うっすい期待して待つことにします。

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Posted by ブクログ 2017年04月28日

サイバー犯罪捜査官とサイバー犯罪の元容疑者がタッグを組んで個人情報絡みの事件を追いかける警察小説。 元容疑者である武岱のキャラが立っていて、その存在感に本筋の話が絶妙にフックアップされている。

「XPウィルス」の作成と配布の罪で逮捕された武岱は2年に渡る勾留の末に不起訴処分となるも、長期の勾留期間...続きを読むによって蝕まれた彼の身体は痩せこけ釈放された頃には骨と皮の亡者然に成り果ててしまう。しかし、その2年後には驚くべきことに彼は筋骨隆々・頭脳明晰というスーパマンへと変貌を遂げていた。 そんな武岱がかつて自分の取調べ担当だった捜査官とコンビを組むという「設定」を軸にして、主要登場人物達(主に警察関係者)のキャラが本筋の流れの中で自然に深掘りされていくのが良かった。

手垢のついたような構成の話だとしてもキャラに魅力・奥行きがあると見える光景が全然変わってくる。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年03月14日

コンピュータウィルス/詐欺名簿事件の冒頭から、組織・行政・国ぐるみの大きな展開に。章を追うごとに高まる緊張感と徐々に炙りだされていく全容。警察モノという新題材だが変わらず理性的・解説的な記述が特徴。

・警察のフリーダイヤル負担も捜査コストに
・”生活反応”
・住基ネット/マイナンバー/セキュリティ...続きを読む会社監視カメラが収集する顔紋データ/キャリア位置情報/店舗での購買情報/全てがつながったら・・?
・個人情報保護法の誤認(プライバシーの保護が目的ではない。企業が保有する個人情報が破損したり盗まれないよう保護する、利用方法を定めただけ。)
・顔紋は”特徴点を結んだデータの固まりにすぎない”=条文のいう個人を特定する情報ではない。顔紋にフラグをつけてやりとりするだけ、という抜け道
・利用者官吏システムと見せかけた市民監視による防犯活用の二重構造

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Posted by ブクログ 2016年02月09日

バディものを想定していたら、不仲でした。中盤まではアレですが、そこから終盤への追い込みは勢いがあって、良かったです。私の知っている限りだと、4次受けが最大ですが、再派遣は日常。忙しいくらいで、あの人はそこまで壊れるか?と思える人は幸せです。

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Posted by ブクログ 2016年01月08日

藤田太洋初めての警察モノ。当然ITがらみの話はどんどん出てくる。以前、ウィルス作成の疑惑で誤認逮捕された容疑者が犯罪を明かしていく。面白いキャラクタが揃ってるのでシリーズ化を期待したい。

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Posted by ブクログ 2015年10月08日

マイナンバー制度、冤罪事件、マスコミの偏向報道、警察の横暴捜査など、現実に今起きている、また今後起こりうる問題がてんこ盛り。

その上で、物語としてエンターテイメント性抜群で一気読み。

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Posted by ブクログ 2015年09月24日

XPウイルスの事案で逮捕されたが最終的に不起訴になった武岱修.弁護士の赤瀬香歩里と一緒に行動している.彼にコンポジタのプロジェクトの中心になっている月岡の切断された指が送られてきた.万田や綿貫が行う警察の捜査に協力する武岱.コンポジタに乗り込み月岡の同僚の内藤や中国人の劉が会う.最終的にはコンポジタ...続きを読むを推進する半田直人市長の取り巻きが、違法気味なデータ収集を目論むのを月岡が阻止しようとして殺害されたことが判明するが、最新のIT技術の一端が次々に出てきて、やや不消化の部分もあったが楽しめた.外字を確認するステップの不備を突いた武岱の試みが成功する場面は読んでいて興奮した.

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Posted by ブクログ 2022年12月17日

藤井太洋さんの本は、知らない世界に自然と連れていってくれる。一気読みしてしまう。ITのエンジニアとか、中国の不可解さとか、システムネットワークとか、全く未知なのに、知りたい欲を楽しく満たしてくれました。

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購入済み

デジタル時代のミステリー

2021年08月16日

テンポが早く、スピーディーに進むストーリーは上出来の小説です。

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Posted by ブクログ 2019年12月12日

なるほどなあ……とか思うくらいノンフィクションに感じた。現実に同じような事が、国内で起きているんではないかと思わせられたが、現実はどうなんだろう。ネットセキュリティーとか、プログラムとか、本当に分からない世界なので、全て信じてしまいそうだ。
ストーリー的にはブダイというキャラが個性的で印象的。
刑事...続きを読むものサスペンスというより、未知なITに対するサスペンスという気がした。

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Posted by ブクログ 2019年12月07日

友人に、SEが居ます。彼の言動の原因が、この本を読んで、なんとなくわかった気がします。病んでるなぁ・・・

って言うか、描かれている事が、余りにも“リアル”なので、不思議な感じがしたんですが、それはそう、著者が、元々ソフトウェア会社に勤務していたので、その経験が活きているんでしょうね。

ただ、ちょ...続きを読むっと足りなくね?と思ったのは、武岱の要望の変化の理由が、イマイチ明らかにされ無かった事。まぁ、想像すれば、色々と考えられるんですが、伏線と思っていたので、その謎が解明されなかったのは、ちょっと残念。

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Posted by ブクログ 2018年08月01日

ビッグデータを握ったものが、世界の覇者になれると思われる。GAFAが個人情報の元締めとなる。
インターネットが、実に便利になったと喜んでいたが、実は、個人情報がダダ漏れである事実の中で、それを意識的に統合しようとするものは、その情報自体が、マーケティング手法にとって大きな商品になるばかりでなく、あら...続きを読むゆるものがデータ化されて分析されていく。収入、貯金、ポイントカードの購買記録、その嗜好、犯罪者、病気履歴、親族関係、人脈。思想経歴、エッチサイト閲覧経歴、遺伝情報、などなど。ネットで繋がる限り、もはや個人情報を守ることができない。フェイスブックに顔写真を載せれば、監視カメラにより行動履歴はもはや全て監視される。スマホを持てば、GPS機能によりどこに行ったか、どこにいるのかもわかり、それが盗聴機能まで果たすことがある。
XPウイルスを作ったとされる 武岱が卓越した情報技術をもち、身体も強健で、あらゆる監視カメラや個人情報の流出をさせない人物設定が、本当にできるのとさえ思う。顔認証は、個人情報の中核ともなる。そのためには、整形を繰り返す事も可能だが、歩行様式や骨格までは変えられない。
まぁ。名誉毀損というか肖像権の侵害に対する裁判に勝つことで、生活費を稼ぐというのは、ちょっと、せこいのであるが。
サイバー対策の万田警部、そして 沢木警視。武岱を追いかけるが、物的証拠が上がらず、状況証拠でしかない。取り調べの可視化という問題がとわれながら、結局は冤罪を生み出してしまうとい現実。犯罪があっても、犯罪者として自覚がなく、倫理という不確かなものしか残されていない。
それにしても、プログラマーたちの残酷な下請け状態。労働環境の悪さと その悪さを改善するための方策もなく「仕事を奪われる」「能力がない」と見られるという個人に抱え込む体質。
こういうビッグデータの持つ危険性をもっと警鐘を鳴らすことは、必要である。

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Posted by ブクログ 2017年11月09日

住基ネットとカメラが結びつけば、リアルタイムで追跡されるんだろうけど、既にGoogleは位置情報と写真とその人の趣味とかビッグデータで持ってるからな 怖い世の中

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Posted by ブクログ 2017年10月29日

ITエンジニアの誘拐事件を取り扱った警察小説。マイナンバーや公設民営施設といったトピックを物語の中に上手く盛り込みつつ、その裏側を垣間見せられてちょっと恐ろしくなります。IT業界の労働環境って…。

同じ著者の「オービタル・クラウド」ほど仕掛けは大きくないのですが、ディテールが緻密でそれぞれのシーン...続きを読むに物凄く説得力があるのは相変わらず。物語も中盤からは疾走感を持って進むし、キャラも描き込まれていて感情移入できます。
ただ、それゆえに一部の登場人物の動機は「そこまでかなぁ…?」と思ってしまったところも。あと、個人的な好みのレベルですが結末はちょっと残念。

最新のトピックを表層的でない形で(しかも、面白く)物語に取り込むという意味では、著者以上の人はちょっといないかも。

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Posted by ブクログ 2017年01月15日

全体的にはこれまでの作品同様、技術的なことも盛り込みつつで面白かったけど、落ちがなんなあっけない…伏線を回収するのはええけど、すっきりしない感じ

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Posted by ブクログ 2016年12月02日

これまた面白いなぁ〜!
ITの発達は警察小説をも変えてしまう。
聞いたことないようなコンピュータ用語やら沢山出てくるけど、登場人物がイイんで読めちゃいます。
読めちゃったら、もう止まらない。イッキです!

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Posted by ブクログ 2016年07月24日

一般的に時給換算となる職種の人はコスト意識が低い。プログラマやSEではさらに、自分は特別という思いが強くなり、仕事を抱え込む傾向が昔から高い。プライドからサービス残業となっている場合もある。さらに、業務形態も孫請け、曾孫請けなどざらにある。本書では雲孫(ウンソン)、耳孫(エルソン)など何語だと思わせ...続きを読むる請負まで。。やはり、IT業界で儲かるのは人材派遣か、丸投げして中間マージンを搾取するしかないのであろうか・・・
武岱は、XPウィルスの作成者の疑いをかけられ、普通の社会人としては生きられなくなってしまった。復讐のため真犯人を一人で暴こうと、巨大な陰謀と戦う。その姿は、ハッカーらしからぬ鍛え上げられた肉体で、007で出てきてもおかしくない。そんな中、<コンポジタ>の主要開発メンバの月岡が殺され、脅迫メールが送られてくる。操作は再び武岱の身辺に及ぶ。
007のような特殊なメカは出てこないが、現実にありそうなシステムの矛盾・バグをついたトリックはなかなか面白い。
最後、トラに襲われたのは、武岱ではなく、守矢であったに違いない。

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Posted by ブクログ 2016年05月22日

昨今いろいろIT系で話題になったキーワードをちりばめつつ、 外字や業界の下請け構造みたいな泥臭い部分を うまくつなげて一つの事件にしている。
ちょっと超人じみたところがあったり、危機感を誇張しすぎている感はあるけれど、ありえなくもないIT的なSFとしては楽しめるかな。けど、興味のない人にとってはまっ...続きを読むたく???な感じで、読む人を選ぶと思う。

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Posted by ブクログ 2016年02月24日

ある程度、IT業界を知ってる人は面白いが、あまり一般的でない気がする
ブダイがそもそも何者なのか、設定に無理がないか?
個人的には続きとか読んでみたい

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Posted by ブクログ 2016年01月22日

面白かったけれど、期待していたほどではなかった。
GeneMapperがすごく面白くて、期待し過ぎていたのかもしれない。
前半のテンポがあまり良くなくて、なかなか読み進められなかった。
後半はエンジンがかかったかのように面白くなって、読後感は良いのだけれど、前半の印象が残ってしまっていて残念。
16...続きを読む0122

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Posted by ブクログ 2015年09月10日

結構大作で楽しめた。
非常にリアリティがあるところと、あり得ないフィクションめいたところが混在しているという印象だが。
ピンポイントで妙にディテールな描写のところもある。
関係者にとっては突っ込みどころ満載なのだろうけれど、まあ小説だから。

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Posted by ブクログ 2023年07月26日

藤井太洋。サイバー捜査官と過去にウイルスソフトに関わった容疑で勾留し、不起訴になったハッカーがITエンジニア誘拐殺人事件の捜査に挑む。捜査官は捜査への協力としてハッカーを監視することになる。
エンジニアたちの過酷な労働環境などは作者の体験談なのだろうか。IT関連には明るくないが雰囲気だけでも楽しめた...続きを読む。黒幕が正体をあらわすのが唐突でもう少し腹の探り合いが欲しかった。

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Posted by ブクログ 2021年02月03日

勝手にもうちょっと硬派な内容を期待してましたが、怪人物が登場してややエンタメよりでした。本書が発売されてから5年以上経って、今の技術はどのくらい進歩しているのか興味が湧きました(それともあまり変わってない?)。一点、舞台が関西ということで関西弁の人が何人か出てきますが、取ってつけたようで終始気になり...続きを読むました。標準語でもいいような気もしますが。関西の方は違和感なく読めるんでしょうか???

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Posted by ブクログ 2020年10月22日

出張のお供に小説を持っていきました。
犯罪小説はあまり得意ではないのですが、
テクノロジーな世の中になっているので、
それに関連しそうなネタであって、
ちょっと新しい著者にトライしてみたいということで
この小説を読んでみました。

ビック・データ時代に警笛を鳴らすような小説で、
これからはますますデ...続きを読むータを扱う人の
倫理観が求められてきそうな小説です。
著者はもともとIT業界出身のようで、
至る所に出てくるテクニカルタームが素人には理解できません。。
でも、小説の大枠はちゃんと理解出来て、
スリリングな展開を楽しめるので、問題ありません。
IT系の人なら業界のことをよく理解しているので、
もっと楽しめるんでしょうかね?

これからの時代、どんな人でもデータやAIなどとは
切っても切れない関係になってしまうので、
こういった小説で時代のニュアンスを感じておくのはとても良いと感じました。

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Posted by ブクログ 2018年12月14日

マイナンバー制度を題材にしたサイバー警察小説。元SEと言うだけあって、IT業界の内幕はゾッとする程リアル。作中の【十二次請け】という言葉が過酷な就業環境を端的に物語っている。中盤まではPM誘拐事件の陰に潜む巨額不正発注を捜査する社会派警察小説として楽しめたが、諸々詰め込み過ぎた所為で終盤は明らかに失...続きを読む速。構成が複雑な上に、説明不足も相まって、全体を通して散漫な印象が残るし、説明台詞ばかりで人物描写が圧倒的に足りず、登場人物のキャラクターも弱い。興味のある題材だけに、痒い所に手の届かないもどかしい作品だった。

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Posted by ブクログ 2018年02月25日

京都府警サイバー犯罪対策課 万田警部の物語。

官民連携プロジェクト「コンポジタ」の利用者管理システムに絡む巨大な陰謀。

万田の協力者として捜査協力に名を挙げたのは、かつてXPウイルスの開発者の冤罪で、汚名を着せられた武岱(ぶだい)。

様々なIT用語が飛び交い、個人情報保護法や住基ネット、戸籍...続きを読む文字の話(斉藤の斎)、マイナンバー、多情下請けなどなど、ややマニアックな面も...

ちなみに、IPAの脆弱性届出制度も、所々出できます(P190ほか)。
思わず、ニヤリ (^^;




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Posted by ブクログ 2017年02月02日

 IT業界の苛烈さは伝わってくるが、ITエンジニア誘拐事件に至る過程って、あまりに陳腐過ぎてことばにならず。文庫本の帯コメントから、期待大であったから尚更ざんねんの一言。多少救われるのが、過去に冤罪で逮捕され、捜査に協力する武岱のキャラが立っていたことぐらいかな。

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Posted by ブクログ 2016年07月03日

マイナンバー制度を利用して個人情報を収集し悪用しようとする組織と戦う刑事たち。以前に逮捕したが起訴できなかったハッカーと協力しようとするが。
物語は何故かボンヤリとして読みにくかった。それ以上にシステムエンジニアたちの闇が酷い。ここまでの奴隷根性は日本だけだと思うが、ありそうで怖い話だった。

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Posted by ブクログ 2016年02月28日

ビッグデータという割には犯罪のスケールが少々、小さいのと、主人公の造形に無理があったかな。いずれにしろ、他の作品でも感じるのだが、この作者の人物造形は物語を進めるために都合よく能力を持った脇役を配するので、都合よく、そんなに有能な人物たちが登場するのかなという点でリアリティが乏しい。

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Posted by ブクログ 2016年01月02日

ビジネスの観点では大活躍するマーケティングオートメーションが、犯罪の観点で詐欺に使われる。 ITって使い方次第。 

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