【感想・ネタバレ】ビッグデータ・コネクトのレビュー

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Posted by ブクログ

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三年前の小説ですが、ネット社会における個人情報の扱いや、それらに関する世間の認識の甘さだったり、IT企業のブラックぶりなどは、今の世も変わってないなぁと痛感。被害者の月岡、ならびに武岱や内藤といった現場の人たちには(自分も一時期プログラマやっていたので)共感しきり。

著者も開発会社に勤務していたこともあるらしいので、このように現場が困窮している実態を知って欲しかったりもしたのでしょうか。

お話的には……武岱が、ゲーム的に言うと武力も知力も高すぎるので、いざとなったらコイツが自分でなんとかするんだろうという安心感があって、緊張感が欠けていたところが残念ポイント。ありきたりかもですが、武岱は登場直後のヒョロガリのままで、足りない武力を綿貫あたりで補ったりした方がよかったんじゃないかなぁ。素人考えですが。

とはいえ、久々に面白いと思いながら読んでた本な気がします。一番最後のページに書かれている「命を落とした人物」が誰なのか気になりますので、いつかこの続きがあるんじゃないかと、うっすい期待して待つことにします。

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2018年09月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

コンピュータウィルス/詐欺名簿事件の冒頭から、組織・行政・国ぐるみの大きな展開に。章を追うごとに高まる緊張感と徐々に炙りだされていく全容。警察モノという新題材だが変わらず理性的・解説的な記述が特徴。

・警察のフリーダイヤル負担も捜査コストに
・”生活反応”
・住基ネット/マイナンバー/セキュリティ会社監視カメラが収集する顔紋データ/キャリア位置情報/店舗での購買情報/全てがつながったら・・?
・個人情報保護法の誤認(プライバシーの保護が目的ではない。企業が保有する個人情報が破損したり盗まれないよう保護する、利用方法を定めただけ。)
・顔紋は”特徴点を結んだデータの固まりにすぎない”=条文のいう個人を特定する情報ではない。顔紋にフラグをつけてやりとりするだけ、という抜け道
・利用者官吏システムと見せかけた市民監視による防犯活用の二重構造

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2016年03月14日

Posted by ブクログ

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一般的に時給換算となる職種の人はコスト意識が低い。プログラマやSEではさらに、自分は特別という思いが強くなり、仕事を抱え込む傾向が昔から高い。プライドからサービス残業となっている場合もある。さらに、業務形態も孫請け、曾孫請けなどざらにある。本書では雲孫(ウンソン)、耳孫(エルソン)など何語だと思わせる請負まで。。やはり、IT業界で儲かるのは人材派遣か、丸投げして中間マージンを搾取するしかないのであろうか・・・
武岱は、XPウィルスの作成者の疑いをかけられ、普通の社会人としては生きられなくなってしまった。復讐のため真犯人を一人で暴こうと、巨大な陰謀と戦う。その姿は、ハッカーらしからぬ鍛え上げられた肉体で、007で出てきてもおかしくない。そんな中、<コンポジタ>の主要開発メンバの月岡が殺され、脅迫メールが送られてくる。操作は再び武岱の身辺に及ぶ。
007のような特殊なメカは出てこないが、現実にありそうなシステムの矛盾・バグをついたトリックはなかなか面白い。
最後、トラに襲われたのは、武岱ではなく、守矢であったに違いない。

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2016年07月24日

Posted by ブクログ

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勝手にもうちょっと硬派な内容を期待してましたが、怪人物が登場してややエンタメよりでした。本書が発売されてから5年以上経って、今の技術はどのくらい進歩しているのか興味が湧きました(それともあまり変わってない?)。一点、舞台が関西ということで関西弁の人が何人か出てきますが、取ってつけたようで終始気になりました。標準語でもいいような気もしますが。関西の方は違和感なく読めるんでしょうか???

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2021年02月03日

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