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「核の穴は、あなた方をもう一度、特別な存在にしてくれる」。原爆テロを予告する一本の動画が日本を大混乱に陥れた。爆発は3月11日午前零時。福島第一原発事故への繋がりを示唆するメッセージの、その真意を政府は見抜けない。だが科学者と刑事の執念は、互いを欺きながら“正義の瞬間”に向けて疾走するテロリスト二人の歪んだ理想を捉えていた――。戒厳令の東京、110時間のサスペンス。
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Posted by ブクログ
解説にも書かれているが、この小説はリアリズムである。であるが故に非常に怖い。現実に起こり得る出来事が描かれている。 東京オリンピックに向けた中で核爆弾によるテロが計画され実行されていく。現実ではコロナにより延期されているが、小説内では予定通り2020年に実施される予定となっている。 テロリストはIS...続きを読むの生き残りと日本人デザイナー。日本人デザイナーの動機は、日本に核の説明責任を果たさせる事。 デマの廃絶は現実世界でもまだまだだが、説明する事でしか解決出来ないと思う。
あぁ、素晴らしい! 緊張感、交錯する正義、実在するけど見てこなかった現実、そして希望。 僕はもうとにかく、この藤井さんの描く、多様な出自、バックボーンを持つメンバーがチームとなって目的をなそうとするところが大好きです!
One More Nuke。こんな文字を書くと、FBIやCIAからこのサイトが監視されそうです(苦笑)。 One More Nukeとは、「もう一度核を」と言う事。それはすなわち、(今のところ)最初で最後の被爆国の日本において、もう一度核爆弾を爆発させると言う事を意味しています。著者は、元々ソフト...続きを読むウェアエンジニアだった経験もあるので、そういうバックグラウンドのなせる業なのか、工学的な描写にすぐれています。 通常核爆弾は、核燃料を90%以上まで濃縮しなければならないとされていますが、この物語では、それよりはるかに低濃度の20%で核爆発を起こす事が可能な設計の核爆弾を設計し、製造してしまったと言う事が描かれています。(インターネット上の百科事典では核爆弾は20%以上の濃縮度と言う事になっている様ですが)でも、その低濃度核燃料で核爆発を起こす設計で、まぁまぁ高濃度の核燃料を爆発させると、出力が大きくなるんですね。どこまで科学的に正しいのかは知りませんが・・・。 日本が舞台でこの手の物語を描くと、荒唐無稽になりがちですが、この作品ではそんな事はありません。なんか「あるかも」と言う気にさせられます。
藤井太洋の作品は、本当にありそう、と思えるようなリアリティが感じられるところがすごく好きなんだと思う。 何が正しいのかをきちんと説明させるために、汚染を東京で引き起こそうとするテロリストと、事実を説明できる形に残そうとする科学者を中心に、原子力爆弾を巡って複数の立場の主体が駆け引きし合う物語。 忘れ...続きを読むてしまっているだけで、見えなくなっているだけで、偏見の芽はいくらでも残っているのだろう。 200812
今読むべき本、というのはこういうもののことを言うのだろう。 2011年3月11日から9年、2020年の3月11日を迎えるまでにこの本に出会い、読み終えられたことには本当になにか運命的なものを感じえない。 私たちの中に未だ深い傷を残すあの地震とあの事故にここまで誠実に大胆に向き合わせ、新しい角度か...続きを読むら考えさせてくれたこと、強い言い方になってしまうがあの事故に対して安い感動を与えることでそれらを美化するような小説しか発表されてこなかった9年間を脱却したことを評価したい。 また、あの事故とオリンピックを結びつけ、両者の問題をさらけ出すことこの本を2020年2月という時期に文庫化したことは作者の功績であり出版社の功績である。 今、日本人が読むべき1冊であると私は思う。
なんて気高い…! 著者の誇り高い仕事ぶりに、ただ涙が流れます。 万人に受ける小説ではないかもしれないけど、できるだけ早く(できれば3月11日より前に…!)、多くの人に読んでほしいと思う秀作です。 2020年の東京、3月11日に原爆テロが予告された戒厳令下という、聞いただけでギョッとなる設定。刑事、...続きを読む科学者、テロリスト、それぞれの線が最初は群像劇的に動いていき、やがて絡み合って…というストーリーです。 ※文庫の帯にも解説にも「爆心地」が書かれてしまっていたものの、そこまでネタバレ感はなく。 読み終わったばかりの今思うのは、著者から送られているエール。東京を守る人々に対して、核に傷つけられた人々に対して、そして福島の人々に対して。 あと1ヶ月でこの小説はひとつの区切り(悪く言えば、賞味期限)を迎えてしまう訳です。初出の雑誌連載は2015年から2017年だけど、この文庫は2020年1月29日に出版。どうしても2020年に出版したかった、ということなのでしょう。 現実の世の中はコロナウイルスのせいで別の不安に包まれてしまっていますが、本著が持つ希望の力は、全く色褪せないもの。3月11日が良い日で、2020年が良い1年になりますよう。
2020年3月、東京オリンピックを目前とした日本に、核爆弾によるテロの予告動画が流れる。 複数のテロリストの、それぞれの目的。それを止めようとする、複数の組織の人々。 それぞれの思惑と行動が交差して、常に緊張感のある1冊だった。 作中の時間が過去になる前に、今読まれるべき作品です。
直訳すると「もう一度核を」。恐ろしいタイトルである。 原爆テロを予告する動画が日本政府に届けられた。その時に向かって、各国の組織が、日本の警察が動き出す。 緊迫感溢れるストーリーである上に専門用語がバンバンと飛び交うハードなストーリーだ。かつてテロリストが米国内で核テロを企てる『ピースメーカー』とい...続きを読むう映画があったが、あれよりもずっとハードで、おまけにサスペンスフルだ。 最初こそ普段触れていない言葉に面食らうかもしれないが、そこを越えてしまえばあとはサスペンスに身を委ねればいい。緊迫感溢れるサスペンス小説だ。
現代東京、しかも時は2020年3月。 東京オリンピックを目前に控えた国内の混乱を具体的に描写しており、舞台描写はこの上なくリアル。 対して、そこで展開されるイスラム圏やCIAを巻き込んだストーリーは壮大で。 このリアルさと壮大さのギャップにイメージを刺激される。 突っ込み処はいくつもある。 例えば...続きを読む女犯人、超人過ぎ問題。 この人が本気出したら大統領選に出馬しながら自前でロケットつくりそう。 また例えば警官・科学者ペアの、察し過ぎ問題。 あの情報範囲からテロ犯の動機と分裂を見抜くのは第六感に近い。 世界を混乱に陥れ、日本経済に壊滅的ダメージを与えた犯人に、この人たちは事件による死者の「数」を日常のそれと比較して慰めたりもしている。 余波を思うと絶対そんな場合ではない。 ただこうしたザラザラした違和感を呑み下して先へどんどん読み進めるほど、魅力的な物語ではあった。 その魅力の主軸になっているのがおそらく、先述のリアルさに込められたメッセージ性。 3.11以降の原発問題や9.11以降のイスラム圏テロリズム勃興、隣国での核実験と人権侵害など、現代日本が抱える社会問題が多く織り込まれている。 読み進む程に、「我々日本人」は、「日本人だからこそ」、核・原爆を遠い国や過去の問題とせず、原発問題を過ぎ去った出来事としないで、学び続けねばならないと思いを強くする。 読後に余韻を引く物語。
良質なノンストップサスペンス。専門用語が多いが、犯人側の目的も、止める側の目的も明確。重要人物は経歴などの背景が過不足なく書かれてて感情移入しやすい。ラストも良い!映画化したら面白いと思う。
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