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伊藤計劃が2009年にこの世を去ってから早くも6年。彼が『虐殺器官』『ハーモニー』などで残した鮮烈なヴィジョンは、いまや数多くの作家によって継承・凌駕されようとしている。伊藤計劃と同世代の長谷敏司、藤井太洋から、まさにその影響を受けた20代の新鋭たる柴田勝家、吉上亮まで、8作家による超巨大書き下ろしアンソロジー
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Posted by ブクログ
伊藤計劃って名前のせいなのか? この8人の作家による中篇集は、それぞれがかなりの攻撃力を持っている。 またまた、それぞれが異なる作風で僕をアタックする! 早逝した怨みを晴らそうとしているようだ。 たまらん!
いかにも伊藤計劃トリビュートらしい中編集。 戦争をAIから取り戻す「公正的戦闘規範」、AIが推奨される選択肢を掲示する世界「ノット・ワンダフル・ワールズ」が特に面白し、伊藤計劃らしさがある。 分厚さもありSFはじっくり読み込んでしまうので時間がかかったが非常に面白かった。
文字通り、伊藤計劃トリビュートの作品集である。文庫本で700ページを超える厚さであるが、作品数は8つの中篇集である。どの作品も伊藤計劃の影を感じさせる作品であり、作家らがいかに伊藤計劃氏の影響を受けているのか感じられる。しかもどの作品も驚くほど面白い。各作品に引き込まれるように読んだ。ページ数は多い...続きを読むがあっという間に読み終えてしまった。特に面白かったのは、「仮想の在処」「南十字星」「未明の晩餐」「フランケンシュタイン三原則、あるいは屍者の簒奪」。 以下、個別作品の感想。 ◎公正的戦闘規範(藤井 太洋) 格好いい話だ。ドローンや歩行兵器などが登場し、さらに戦争の規範を訴える。無人兵器が実用化されている現代において、生身の人間がどのように戦闘行為に携わるか、戦争の正義を提案しているとまでは言わないが、現代のノールールな戦争より少しはましな状態を描いていると思う。 ◎仮想の在処(伏見 完) 「ハーモニー」を彷彿とさせる物語。人間の意識とは、人格とは、存在意義とはなどを考えさせられる。伊藤計劃の作風に近い小説であり、彼の作品を読んでいるかのような感覚になった。 ◎南十字星(柴田 勝家) 伊藤計劃っぽさはあまりないけれど、作品自体は面白い。少女との出合い、少女の死、仲間の死、自我の死、いろいろな死が平気でまわりに存在する中で生きている自分。意識がある自分、他人と同化した自分、自分ではない自分、意識と生命の存在を意識したところはやはり伊藤計劃っぽいのかな。 ◎未明の晩餐(吉上 亮) 死刑囚に最後の食事を作る料理人の話。読んでいてどんどん引き込まれる。素直に面白い。哀しくもありハートウォーミングでもあり、見事な作品だと思う。 ◎にんげんのくに Le Milieu Humain(仁木 稔) ジャングルで生活する少数民族の話。部族に所属する“人間”と部族出身ではない異人がどのように生活するのかを描いている。普通に読んだだけでは、現実にある少数民族の普通の話のようにも読める。SFとして読むのは無理があると感じたのだが、他の人はどのような感想を持ったのだろうか。 ◎ノット・ワンダフル・ワールズ(王城 夕紀) 生命の進化とはを問う物語。その定義を作品に語らせている。おそらく学術的な進化とは異なる解釈がなされていて、「へぇ~なるほど」と思わせる。「ハーモニー」を思い起こさせる作品である。 ◎フランケンシュタイン三原則、あるいは屍者の簒奪(伴名 練) 実に面白い。「屍者の帝国」を思い出す。三原則についてはどこかで聞いたようなものもあるが、最初に出てきた原則を読んで瞠目した。確かに意識があるとかないとかはどのように判別するのだろうかと。それを疑問に思ってしまうと、自分自身が生きているのかどうかさえ疑ってしまう。この恐怖に震えてしまった。 ◎怠惰の大罪(長谷 敏司) 人口知能(AI)が出てくるものの、それ以外でSFを感じさせる要素はない。ストーリーはキューバを舞台にした麻薬がらみの裏世界を描いたもの。ゴッドファーザーを思い出させる。長編作品の第一章が掲載されている。SF要素を楽しめるのは、第二章以降なのかもしれない。
私的には話がすごく粒揃いだった。 未明の晩餐はぜひ長篇でもやって欲しい。もっとよみたくなる、話だった。
ページ数のボリューム感に感動した…気に入ったのは「未明の晩餐」「ノット・ワンダフル・ワールズ」「フランケンシュタイン三原則、あるいは屍者の簒奪」
文句なく面白かった。伊藤計劃と同時代のSF作家はこういう世界を作る ということがよく知らされたと思う。第三世界、AI、ドローンなど共通アイテムを持ちながら、それぞれが興味をそそられつつ読んだし、短編ながら充足感があった。 長編が気に入らなかった某作家が、意外にもここではめっぽうひきこまれるものを読ま...続きを読むせてくれたのも発見だった。
読んでてダルくなる話が多いなと思ったのは私の読解力のせいとして…。未明の晩餐とフランケンシュタイン三原則はとても素敵な香りがしました。
収録作のどの作家の作品も読んだことがない と思うけど、トリビュートという縁で知ったからには 少し手を出してみようか、と思うくらいに どの作品も面白く読める。 勿論、伊藤計劃という対象があってのことだけど。
SFって踏み込んでしまうとエラいことになりそうで、星新一→筒井康隆→清水義範、小林恭二以外には手を出さないようにしてました、伊藤計劃まで。まぁ伊藤計劃も「ハーモニー」「虐殺器官」「屍者の帝国」しか読んでないけど。 というSFあまり読まない人間の感想。一番伊藤計劃っぽいなと思って気に入ったのが藤井太洋...続きを読む、次が柴田勝家かな。機械による戦争というか殺戮への反発、中国辺境のムスリムテロリストとか伊藤計劃好きそう、と思いました。どうもファンタジー系は苦手みたいで伏見完と仁木稔はちょっと苦手。王城夕紀と長谷敏司は単独でおもしろいけど、前2人も含め伊藤計劃あまり関係ない印象。 伴名練は屍者の帝国のスピンアウトなので一番伊藤計劃直結の内容やけど、個人的な好みでもう少し手前で描写止めてほしかったかな。伊藤計劃ならそこまで書かなかったんちゃうか、という。いや、トリビュートであって、みんなが伊藤計劃になろうってことやないんやけども。
いろんな作家さんの短編集。 伊藤計画っぽさとかは問うていないらしい。 伊藤計画らしいのもあれば、全く違うものも。 影響を受けて書いた作品というところでまとめてもこれだけ幅のある短編になるんだなあと感心しました。 個人的には、「怠惰の大罪」という作品が面白く、「公正的戦闘規範」という作品が伊藤計画っ...続きを読むぽいかなと思いました。 読むのに結構時間かかってしまいましたが、その他の作品もお薦めです。 伊藤計画さんの本を読んでなくても楽しめると思う。 短編集なのに長編の冒頭だという作品が複数有り、(「怠惰の大罪」もだけど・・・)何だよ~という感じだったので星3つ。
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