藤井太洋のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
仮想通貨と移民労働者を題材にしたシステムエンジニア小説。東京五輪で移民が爆増した東京では、消費税その他諸々の課税から逃れる仮想通貨「N円」が流通しているという設定。
ゴリゴリにシステマチックな内容で、ルートキットとかapacheとかsshとかが注釈無しで会話中にポンポン出てくる。テンポはいいけど、ある程度のUNIX知識とシェルコマンド知識とセキュリティリテラシーを前提とされている感じ。この読者置き去り感がたまらない。
凄腕エンジニアなのに色彩デザイン感覚ゼロの恵さんのキャラクターがいい。Webエンジニアよりセキュリティエンジニアになったほうが稼げるんじゃないの?
地下経済で流通する仮想通 -
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Posted by ブクログ
ひとりのエンジニアを主人公にした連作短編集。まさに「エンジニアの夢」がいっぱい詰まった小説!動くものを作るワクワク感がヤバいです!なんか作りたくなる~!!
色々な技術を取り入れているが故に…ストーリー上の都合だと思いますが…技術的にやや不自然な描写があるのが(わりといつも大なり小なりあるのですが)いつもより気になってしまいました(汗)。あ、でも51%攻撃を多数派攻撃と表現したのは、わかりやすいなぁと思いました。
いつも“Hello World”じゃなくて“test”とか適応に書いちゃってますが、これからは新しい言語を始めるときは、“Hello World”でいきましょう!
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Posted by ブクログ
私にとっては、おもしろいんだけども、めっちゃくちゃおもしろいわけでもない、くらいでした。
あと表紙のイメージほどSFっぽくないというか、いや、しっかりSFなんだけど題材が地味というか……。
たとえば攻殻機動隊であれば光学迷彩で体を透明に見せたりするけども、そういうもんじゃなく、いまのzoomとかが進化してバーチャル空間がめちゃくちゃ進化してるでぇくらいの。
お話のメインは作物なので、地味と感じる理由はそこにもある。遺伝子組み換えがめっちゃ進化したから、最強のお米作れるで!イネ自体に色つけて最強の田んぼアートもできるで!光ったりするで!みたいな話。 -
Posted by ブクログ
ちょっとイライラすることがあったので、手元にあった小説を読んでみました。
結論から言うと、こういうときに読むべき小説ではなかった、笑。
とういうのも、テーマや著者の問題意識がが重い、重い。。
さらに今現在のロシアのウクライナへの侵攻のタイミングで、
ロシアが核を使うぞという脅しをかけている状況では、
まさしく核や放射能の危険性を伝えるタイムリーな小説と言えそうです。
ちょっと重かったけれど、著者は核や放射能について正しく認識してほしいという
問題意識を持っていたのではないでしょうかね。
そういう意味では、著者の目的は達成できている小説家と思います。