藤井太洋のレビュー一覧

  • マン・カインド

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    ネタバレ

    戦闘前に様々な取り決めをし、戦争の代わりに行われる公正戦。その様子が報道される近未来の世界。記者である迫田は公正戦無敗の男イグナシオに出会い、陰謀に巻き込まれていく。

    世界観は引き込まれるし、細かい設定も読み応えがあった。イグナシオがやろうとしていることが割と早い段階で見当が付いてしまったのが残念。

    機械に意識だけで残ったレイチェルがタチコマみたいでかわいかった。ぜひ映像化してほしい。

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    2025年03月24日
  • まるで渡り鳥のように 藤井太洋SF短編集

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    11編からなるSF短編集。AI、パンデミック、宇宙など様々なテーマのSFが読める。短編だからか、途中説明らしいパートがないため、?となることもそれなりにあったので、ある程度SFを読み慣れていないととっつきにくいかもしれない。「祖母の龍」はあらためて長めの作品でまた読んでみたいと思った。

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    2025年01月18日
  • オービタル・クラウド 上

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    有能だけど組織に属してない人物を、捨てたり、安く使ってる日本の組織は、何を考えてるのか、呆れるというか虚しさを感じた。
    というのをこの本を読んで感じた。これ作者の実体験?

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    2024年12月18日
  • Gene Mapper -full build-

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    「マン・カインド」を読んで、続いて年代を遡って自費出版の初期作品(恐らく)の改稿版となるこちらを。基本的に拡張現実が当たり前になった近未来であることや、遺伝子工学といった基本設定は「マン・カインド」と似ているなと感じ、なるほど初版が10年以上前と考えると、その間拡張現実の表現などを磨かれてきた結果の「マン・カインド」の表現だったのかと納得。
    展開的にはかなりの部分が謎が謎呼ぶで風呂敷広げすぎてる感がありつつも、ラストの怒涛の爽快感でスッキリできました。他の作品もまた読んでみようと思います。

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    2024年11月27日
  • ハロー・ワールド

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    2024.09.16 面白いが、仮想通貨など専門的なことはわからない。でも、なんとなく面白い。好奇心をそそられる。

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    2024年09月16日
  • アンダーグラウンド・マーケット

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    仮想通貨と移民労働者を題材にしたシステムエンジニア小説。東京五輪で移民が爆増した東京では、消費税その他諸々の課税から逃れる仮想通貨「N円」が流通しているという設定。

    ゴリゴリにシステマチックな内容で、ルートキットとかapacheとかsshとかが注釈無しで会話中にポンポン出てくる。テンポはいいけど、ある程度のUNIX知識とシェルコマンド知識とセキュリティリテラシーを前提とされている感じ。この読者置き去り感がたまらない。

    凄腕エンジニアなのに色彩デザイン感覚ゼロの恵さんのキャラクターがいい。Webエンジニアよりセキュリティエンジニアになったほうが稼げるんじゃないの?

    地下経済で流通する仮想通

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    2024年04月11日
  • 七月七日

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    日中韓の作者らによるSF幻想アンソロジー。
    全体的にあまり肌に合わなかったけれど、巨人少女という話が残酷で衝撃的だったのが忘れられない。
    SF大好きな方が読後どう思うのか気になるところです。

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    2023年10月15日
  • 七月七日

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    どの作品も楽しく読んだけど、特に面白いというほどではなかったかな。
    日本人作家の日本の伝承を基にした作品がもっとあるとよかった。

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    2023年08月22日
  • ビッグデータ・コネクト

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    藤井太洋。サイバー捜査官と過去にウイルスソフトに関わった容疑で勾留し、不起訴になったハッカーがITエンジニア誘拐殺人事件の捜査に挑む。捜査官は捜査への協力としてハッカーを監視することになる。
    エンジニアたちの過酷な労働環境などは作者の体験談なのだろうか。IT関連には明るくないが雰囲気だけでも楽しめた。黒幕が正体をあらわすのが唐突でもう少し腹の探り合いが欲しかった。

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    2023年07月26日
  • 東京の子

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    ジャンル分けが難しすぎる。そんなにレベルの高くない学校が奨学金をばら撒いて生徒を集め、学校と組んだ企業に就職すればその返済は優遇される。なるほどたしかに一度その経済圏に入ってしまったら抜け出すことは難しい。一方でストーリーとしては巨悪と戦うわけでもなく、どちらかというと青春小説っぽさが強い。パルクールは良いアクセントだった。

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    2023年03月26日
  • ハロー・ワールド

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    ひとりのエンジニアを主人公にした連作短編集。まさに「エンジニアの夢」がいっぱい詰まった小説!動くものを作るワクワク感がヤバいです!なんか作りたくなる~!!

    色々な技術を取り入れているが故に…ストーリー上の都合だと思いますが…技術的にやや不自然な描写があるのが(わりといつも大なり小なりあるのですが)いつもより気になってしまいました(汗)。あ、でも51%攻撃を多数派攻撃と表現したのは、わかりやすいなぁと思いました。


    いつも“Hello World”じゃなくて“test”とか適応に書いちゃってますが、これからは新しい言語を始めるときは、“Hello World”でいきましょう!

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    2023年03月26日
  • 第二開国

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    とても面白かった。途中で真のテーマが分かった時は、なるほど!と驚き、そこから一気に読みすすめた。最後は見事なエンタメ展開。ただ、警察関係のキャラクターが少々やり過ぎなのが好みではなかった。

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    2023年01月23日
  • オービタル・クラウド 上

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    SFといえばSFなんだけど、宇宙を背景にしたサスペンスというかテロ事件に立ち向かう1人の民間人、という感じ。最初は登場人物がたくさん出てきてどういう状況なのかよく分からなかった。読み始めるといっきに進む。

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    2022年12月24日
  • 東京の子

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    裏書から、サスペンスやミステリーの類だと思って読み始めた。でも実際には、今の、また近い将来の社会問題や若者たちの生き方に関する青春小説だった。これはこれで、いいかも。

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    2022年07月26日
  • Gene Mapper -full build-

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    私にとっては、おもしろいんだけども、めっちゃくちゃおもしろいわけでもない、くらいでした。

    あと表紙のイメージほどSFっぽくないというか、いや、しっかりSFなんだけど題材が地味というか……。
    たとえば攻殻機動隊であれば光学迷彩で体を透明に見せたりするけども、そういうもんじゃなく、いまのzoomとかが進化してバーチャル空間がめちゃくちゃ進化してるでぇくらいの。
    お話のメインは作物なので、地味と感じる理由はそこにもある。遺伝子組み換えがめっちゃ進化したから、最強のお米作れるで!イネ自体に色つけて最強の田んぼアートもできるで!光ったりするで!みたいな話。

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    2022年03月17日
  • ワン・モア・ヌーク(新潮文庫)

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    ちょっとイライラすることがあったので、手元にあった小説を読んでみました。
    結論から言うと、こういうときに読むべき小説ではなかった、笑。
    とういうのも、テーマや著者の問題意識がが重い、重い。。

    さらに今現在のロシアのウクライナへの侵攻のタイミングで、
    ロシアが核を使うぞという脅しをかけている状況では、
    まさしく核や放射能の危険性を伝えるタイムリーな小説と言えそうです。

    ちょっと重かったけれど、著者は核や放射能について正しく認識してほしいという
    問題意識を持っていたのではないでしょうかね。
    そういう意味では、著者の目的は達成できている小説家と思います。

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    2022年03月14日
  • Gene Mapper -full build-

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    ネタバレ

    将来は、この本のように完全人工な動物や植物ができると思います。

    人間は一つの遺伝子が欠落、もしくは異常を持っているだけで、完治が難しい病を患ってしまう、か弱い生き物です。
    だからこそ、希望を持ち技術と向き合う必要があります。

    私の頭が悪いせいですが、設定に入り込むのに少し時間がかかってしまいました・・・

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    2021年11月13日
  • 銀河英雄伝説列伝1

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    30年以上前に愛読した小説が今だアニメ化され、漫画化され広く愛され続けるのは感慨深い。その上に新作トリビュートまで出版されるとは!
    6作のうちでは石持浅海さんの作品がいちばん銀英伝ぽくもあり、かつ作者ならではの持ち味もありよかった。

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    2021年09月16日
  • ワン・モア・ヌーク(新潮文庫)

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    東京オリンピックを目前にした2020年3月、東京で原爆テロが発生する。
    世界中が新型コロナ禍にあえぐ中、1年遅れのオリンピックも終わり、イスラム国が息を吹き返したいま読むにはなかなか面白そうだなと思ったのだが、まさかの苦戦。テロの首謀者に本気度が足りなかったせいか、ぼくの頭が熱気でダメになったせいか。ちょっと(いや、かなり)不満の残る読後感だった。

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    2021年08月31日
  • ハロー・ワールド

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    白髪を蓄えた著者の風貌が記憶に新しいので、私小説的なフィクションと言われると妙に納得する。作中で取り扱う題材はアプリにGPS、ドローンにSNS、そして極め付けが仮想通貨。ITにとことん疎い私には現存技術と創作との境界線を判別出来ないが、知識と経験で苦難を乗り切る文椎の姿には爽快感を覚える。相変わらずキャラクターの掘り下げが浅い印象は否めないけれど、これも著者の作風だとようやく腑に落ちた気がする。こと今作においては、IT社会を巡る問題、課題、そして著者の描く展望そのものが作品を司る主人公格だった様に思えた。

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    2021年03月28日