古沢嘉通のレビュー一覧

  • エコー・パーク(上)

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    期待を違わぬボッシュシリーズ。
    アマプラで観た物語とダブっているが関係なく新鮮に読める。ボッシュのプライドと使命感、それが個人的に暴走しそうになるが踏みとどまる。
    また気まずく別れた女にも捜査の為には連絡を躊躇わなくて、しかもヨリを戻す図太い神経、さすがだぜボッシュ!
    上巻では犯人にしてやられたけど、下巻が楽しみだ!

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    2019年11月14日
  • ブラック・ハート(下)

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    ハリー・ボッシュ・シリーズ第3弾、今回はボッシュがハリウッド署に異動になった原因となるドール・メイカー事件の裁判から始まる。原告側女性弁護士の名前がチャンドラーなんてハードボイルドだ。

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    2019年11月10日
  • 罪責の神々 リンカーン弁護士(上)

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    面白い展開。期待たっぷりで下巻へ。
    事件とは別に、前作の記憶があやふやで親子関係がどうやったか思い出せないなー。

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    2019年11月03日
  • 終決者たち(下)

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    ネタバレ

    凶器である拳銃に残されたDNA。
    合致したチンピラの電話の盗聴と動かすための新聞記事を仕掛ける。
    この作戦にまつわるエピソードで下巻の半分を使う。

    チンピラは殺されてしまい、その作戦は大失敗。
    窮地のボッシュ、復帰3日目で馘首か?

    アーヴィングの勝ち誇った態度に反発するボッシュ。
    その反応としてアーヴィングの部下がボッシュの家を訪問する。
    彼の話で、更に失敗を噛み締めるボッシュだが、
    記録を読み返して殺された少女の部屋が保存されていることに目を付けて新たな証拠を入手する。

    更にチンピラ殺害の時の電話のからくりに目を付けて、ついに犯人を確定する。
    警察を去らざるを得なくなるアーヴィングとほ

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    2019年10月16日
  • 終決者たち(上)

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    ネタバレ

    ボッシュシリーズはアマプラでドラマを見て以来、時系列を無視して適当に読んでいる。
    今回は以前読んだ「天使と罪の街」の後の物語。
    その物語の最後の方で、かつての相棒であったキズミン・ライダーからの電話でロス市警復帰を強く促された。
    当作上巻はその話を受けてロス市警に復帰した初日の話。
    殆どが朝7時から真夜中まで、巻末が翌日の朝。
    いやあボッシュ、飛ばすなあ。
    この頃は54歳くらいか?
    事件は1988年に起こった黒人と白人の混血少女の殺人事件。
    過去の事件記録を読んでキズミンと捜査方針を決めて精力的に関係者に会いに行く。

    このシリーズも大体のパターンがあって、
    ボッシュと相棒、上層部の敵役、直属

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    2019年10月14日
  • 訣別(下)

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    ネタバレ

    連続強姦犯人の生体情報を得られるかもしれない覆面と手袋を入手して、更に盗難車情報から車のキーを現場に落としたのでは?との推理をしたボッシュ。
    しかし大富豪の末裔探しが佳境になっており手が離せない。
    相棒女性刑事に任せたところ連続強姦犯に拉致された模様。
    署内総出で探し、そこで気づいた犯人像。
    そいつの家で色々あって、さすが修羅場を潜り抜けたボッシュ、サイコパスなクソ野郎に銃弾を浴びせる。
    躊躇いなく撃てるっていうのもボッシュならでは。

    こっちが一段落したと思ったら大富豪の死因が殺人だということで二人の刑事の訪問を受ける。
    この刑事達との駆け引きもボッシュならでは。
    彼等を手玉に取りながら与え

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    2019年10月14日
  • 訣別(上)

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    ネタバレ

    ボッシュシリーズ最新刊
    予算が切り詰められた小さい署で無給の刑事と私立探偵をやっている66歳のボッシュ。
    娘は大学生、家を出て一人住まい。
    ある日かつての嫌いな上司の天下り先に呼ばれたボッシュ、嫌々訪問する。
    元クソ上司から大富豪からの依頼を紹介され翌日に赴く、この辺はチャンドラーの「大いなる眠り」っぽい話になるかと思ったが、大富豪との会談はあっさりしたもの。
    10代の頃、妊娠させた女性が居るので係累を探して遺産を相続させたいとのこと。

    いつものようにボッシュは他にも事件を抱えていて、それは連続強姦犯。
    どっちも精力的に追っかけて行くのだが、職場の嫌な上司、意欲的な女性相棒、無能な同僚など周

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    2019年10月11日
  • 短編画廊 絵から生まれた17の物語

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    エドワード・ホッパーという画家の絵から、17人の作家たちがそれぞれの物語を紡いでいく、いっぷう変わった趣向の短編集。

    文章に合わせた絵ではなく、一場面を切り取った絵から背景にある物語を想像するというのは、なかなか興味深い。皆それぞれ個性的で、そこまで想像の世界を広げていくのかと驚く。
    知っているのはキングとキャロルオーツくらいだったが、大御所キングの作品は絵そのままという感じでいちばん凡庸だった。
    自分ならこの絵からどんな物語を作るだろうと、読む前に考えるのも楽しかった。

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    2019年10月02日
  • ブラックボックス(下)

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    ネタバレ

    下巻の後半から事件捜査に弾みがつく。
    上司の警部補からの告発を受けて内部監査部の女性刑事からの調査を受ける。
    そんなこんなで捜査を妨害されるのを防ぐために休暇を取って関係者と思われる男達の地元に乗り込む。
    危機に陥るが、何故か女性刑事に救われる。
    ここはなんだかな、ちょっと都合良いな。
    むしろ自力で切り抜けて欲しかった。

    ハンナとは別れるんだろうな、という予感と
    最後に被害者の兄との電話の会話で幕を閉じる。

    62歳、一時はこれまでかと娘の事を思いながら死を覚悟した瞬間もあったが意気盛ん、流石アメリカンはタフだな。

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    2019年09月27日
  • ブラックボックス(上)

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    ネタバレ

    20年前のロス暴動の際に路地裏で射殺されたデンマークの女性ジャーナリストの未解決事件を追うボッシュ。
    検挙数字や自分の成績しか考えず干渉してくる新任の警部補。当初はギャングが使った銃から、ストリート絡みかと思われたが、湾岸戦争の時の戦争犯罪を取材していた。
    しかし捜査の前途に暗雲が漂う。それに抗った報いで内部監査からの調査にかけられてしまう。

    このボッシュの捜査にかける情熱、周りを巻き込む執念と秘密主義。こういった事から一部からは否定的なリアクションを招いてしまう。
    娘を思う気持ちの強さと、それゆえ娘との摩擦や前作で知り合ったハンナとの関係など、濃い人生だなあ。
    まあ薄かったら物語にならない

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    2019年09月24日
  • 転落の街(下)

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    元上司の息子の転落事件を解決して、
    もう一つの事件、これもチルという男を見つければ終わりと思われていたが、そこには大量殺人事件が。
    市警と政治、さらに市議との確執、闘い。
    ハイジンゴという政治がらみの捜査等にうんざりして、もう辞めっかなーと娘に吐露したボッシュだが、大量猟奇殺人を見て思い直す。あと5年の刑事生活を送ることを決心する。
    しかし60過ぎてハンナとの出会いとか、すごいぞボッシュ。

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    2019年09月21日
  • 紙の動物園

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    「折りたたみ北京」の編者兼英訳者が書いた短編集。

    原題?に「fantasy and science fiction」とあるように、SFというよりファンタジー感が強い。

    「折りたたみ北京」でも感じた抒情性はさらに強く、作者の作風なのか、中国”SF"の一般的傾向かはわからないが、何となく前者のような気がする。

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    2019年09月20日
  • 転落の街(上)

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    ネタバレ

    このシリーズでボッシュがしばしば口にしたり思ったりするのが、捜査の勢いを維持する、ということ。勢いはタイミングということも有るのだろうが自分の思考やアイデアを次々と実践する事で見えてくるモノがあるのだろう。
    そうやって証拠や証言を基に次の行動に繋げて行く。今回は2つの別の事件を追っている。
    確執の上に警察を去った元上司の息子の転落死と数十年前の強姦殺人事件、この2つの事件が交錯するかどうかはまだ判らないが、それぞれを後回しにせずに追って行く。
    そんな中で出会いもある。
    61歳なのに、そんな事は気にしない。
    ボッシュ頑張れ。

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    2019年09月20日
  • 天使と罪の街(下)

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    ネタバレ

    レイチェルとともにポエットを追うボッシュ。
    住処を突き止めたが大きな爆発によりポエットの生死は不明。
    怒り狂う上司を制して捜査に留まり続けるレイチェル。

    ポエットの次のターゲットを見破ったボッシュと嵐の中ポエットを追う。
    氾濫する河の中での死闘の末にポエットを仕留めるボッシュ。
    犯人も死んで事件解決、、、なのだが
    ポエットを追い詰めた時のやり取りの中でレイチェルの嘘を見破ってしまったボッシュ。
    なんとなく良い仲になりつつあったがあっけなく破局な感じでエンド。
    ボッシュ、元気だな。

    ボッシュシリーズ面白い!
    マイクル・コナリーすげえな。

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    2019年09月16日
  • 天使と罪の街(上)

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    ネタバレ

    ハリーボッシュシリーズ。
    何巻目かは知らないけど娘のマディが5歳なのでハリーは52歳くらいか。

    警察は引いて私立探偵をやっている。
    この辺の事情はシリーズを読んでいないので不明。
    前作(未読)での相棒役だったテリーの死因を調べる。その過程で連続殺人事件捜査に巻き込まれる。
    というか事件に行き着く。

    自分にとってこのシリーズは、事件とかはどうでも良くてハリーの我が道を行く姿勢、敏腕さ、身の処し方、気持ちの持ち様、孤独の中での思考、そんな描写が楽しめる。

    FBIのレイチェルと一緒に犯人を追うところで下巻へ。

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    2019年09月10日
  • 贖罪の街(上)

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    ネタバレ

    前作で刑事を引退に追い込まれたボッシュは弁護士ハラーに殺人事件調査を依頼される。
    刑事弁護士という刑事の天敵の為に働くことに抵抗を覚えて一度は断ったものの引受ける。
    仕事の虫ボッシュは元の同僚ソトの助けを借りたり、今までのノウハウを駆使して捜査に取り組む。

    2015年でボッシュは65歳。
    深夜にまで及ぶ調査、真相を求めて駆けずり回る行動力、警察からの圧力に怯まない気迫、ハイスクール卒業間近の娘との生活、いやはや元気だなあ。

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    2019年09月02日
  • ブラック・ハート(下)

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    一般人は警察に平和を守れとか犯罪をなくせとか
    いろいろ言うくせに、その対価を払うのにはきわめて後ろ向きで、警察の不祥事みたいなのにはものすごい不満を言うし、誤認逮捕やらなんやら、本当に手厳しい。
    そういう嫌なものは見ずに蓋をしてしまいたくなる感覚って、なんか日本人っぽいのかな?と思ったけどその感覚は日本でも米国でも同じなんだなぁ、と。警察が、なんと都合の良い、と思う気持ちも分からんでもない。
    まぁでもそれが庶民だよねぇ。

    そしてこの本はその庶民の代弁者であるチャンドラーさんの話であって、妙になよなよしたり気弱なところがあるボッシュさんは責め立てられるMの立場で、心の中ではもにょもにょ言いなが

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    2019年08月30日
  • 訣別(下)

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    ボッシュの、経験が、事件を解決に導きます。やり方の違いで、ちょっと角が立ちかけていたSFPDの仲間と上司ですが、事件を解決したボッシュの実力の賜物で和解して、無休の立場から、常勤の立場を提示されるようです。この作者の傾向を見ると、実際に、常勤になるかどうかはわかりませんけどね。

    早く次作を読みたいです。翻訳家の方、よろしくお願いします

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    2019年08月23日
  • 訣別(上)

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    新天地で、ボッシュが始動。

    結局、LAPDとは喧嘩別れっぽいですね。その代わりと言っては何ですが、SFPDで、無休ではあるものの刑事を続けている様です。

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    2019年08月23日
  • 訣別(下)

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    ハリー・ボッシュ・シリーズ19作品目。前作も面白かったが、コナリーもさすがと言うかしぶといと言うか(失敬)、本作品も甲乙つけがたい面白さ。

    連続暴行犯の意外な犯人像を経ての息詰まる対決も面白かったが、今回の読みどころは私立探偵としてのボッシュだろう。少ない情報から糸口を見出し、そこから紐解いていく秘められたドラマが秀逸。じっくりと事件を追及する展開に隠された家族の物語がいい具合に絡んで、どっしりとした厚みとなってストーリー全体を支えている。刑事であろうが探偵になろうが、シリーズとしての世界観や雰囲気は損なわず、謎解きも緊迫感も相変わらずのハイレベルなのが嬉しいのよね。

    無難な着地に若干物足

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    2019年08月18日