古沢嘉通のレビュー一覧

  • 汚名(下)

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    65歳を過ぎたハリーに潜入捜査をさせるなんて、ほぼ同じ年齢になった著者コナリーの飽くなき意欲を感じます。そのエピソードを含め、盛りだくさんで贅沢すぎる内容。ハラーも相変わらずでファン冥利に尽きる作品。今回、次作への期待を煽るお約束のあとがき(by古沢さん)がないことだけが残念。ますます次の翻訳が待てない!

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    2020年08月19日
  • レイトショー(下)

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    レネイ・バラード。新しいヒーローの誕生です。

    これだけの能力がありながらも、女性である事に起因するある事が理由で、深夜勤務のシフトに入れられてしまっている。でも、自分自身の実力で、事件を解決に導くのは素晴らしいです。

    受け売りですが、女性が男性社会で認められるには、男性の何十倍も努力して、何十倍も大きい成果を上げる必要があると聞いたことがあります。レネイは、その何十倍もの努力で、何十倍もの成果を上げたと言って良いと思います。

    女性の年齢と容姿を言うのは野暮で、今の世ではセクハラですが、架空の人物なので許してください。レネイは、警官になる前に一度社会人経験をしていて、且つ、警官になってから

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    2020年06月08日
  • レイトショー(上)

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    レネイ・バラード。ボッシュシリーズの新しい登場人物です。

    今回はレネイの初登場なので、ボッシュは出てきませんが、これからシリーズが進むしたかって、ボッシュとの辛みに期待です。

    上巻は、物語の立ち上がり。下巻で、どう事件を解決していくかも期待です。

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    2020年06月04日
  • レイトショー(下)

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    マイクル・コナリーによる新主人公のシリーズ第1作。女性であることとレイトショーと呼ばれる深夜勤務の特徴を活かした良作。結末の意外性も流石。

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    2020年05月29日
  • 母の記憶に

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    『紙の動物園』は選りすぐりの短編集で、ベストセラーになったため、残った作品でこの本を編んだようだ。
    前と同じくらい読みやすく、情緒的だったり、ストーリーが追いやすかったりというのを期待すると、読みにくい、分かりにくいと感じる人が多くなるのは当然だと思うが、だからこちらが劣っているとは思わない。むしろ、よりケン・リュウという作家の上手さを堪能できる作品集となっている。前作は「紙の動物園」「もののあはれ」がSFに興味のない層にも訴えかけるものがあった(そこまでしか読んでない人もいるようだ)が、こちらはテイストは似ていても、情緒性は押さえられている。
    最初の「烏蘓里羆」は前作の「良い狩りを」に似たス

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    2020年04月25日
  • 訣別(下)

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    ネタバレ

    (上巻より)

    ミッキー・ハラ―の助けを得ながら、
    人探しと暴行事件を追うハリー。
    大金がかかっているせいか、
    どうしても大富豪の子供探しの方に関心がむいてしまう。
    大金がかかっている以上、
    受け継ぐ者たちが危険にさらされるのでは無いのかと、
    はらはらした。

    ハリーの活躍は相変わらずで面白いが、
    相続がらみの事件はあっさり片づくし、
    往年に比べると全体的に落ち着いた感じ。
    娘との関係もそれほどひりひりしないし。
    そういえば、娘は警察官になりたいって言って気がするけど?

    とにもかくにも、久しぶりにハリーの活躍を読めて良かった。

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    2020年03月27日
  • 訣別(上)

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    言わずと知れたハリー・ボッシュ。

    どうも前回のラストが思い出せないが、
    ボッシュがロスとは別のところで、ボランディアでとはいえ、
    「警察」を続けていてほっとした。
    しかも、私立探偵の免許も持っているとは、
    ミステリーとしては素敵すぎる。
    権利の濫用にならないよう苦労しているが。

    またもや家族の再会を期待してしまった
    大富豪の子供探しだが、
    早々に大富豪が死んでしまう。
    一方、警察としての仕事は連続婦女暴行事件を追う。

    (下巻へ続く)

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    2020年03月27日
  • 暗く聖なる夜(下)

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    読みやすかった。結末のどんでん返しが面白い。沢山のシリーズを読んでいるが飽きがあまり来ない。電車の中で読むのには丁度いいですね

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    2020年03月25日
  • レイトショー(下)

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    マイケル・コナリーの新しいヒロインの登場である。題名「レイトショー」というのは、ロス警察内の隠語で、深夜担当勤務の刑事のことで、原則として警察内部で何らかの問題を起こすと、追いやられることとなる。主人公レネイ・バラードは、ある事で上司を告発してそれが不発に終わったため、レイトショー担当にされた。深夜担当故に色々な事件に遭遇するが、朝にはその本来の担当部署に引き継がねばならない。そのことに不満を持つ彼女は、関わった2つの事件を自ら追うことにし、深刻な事態を経験することになる。後半に入ると事態は切迫し、文字通り手に汗握る展開となる。結末は、やや予想に反する面があるが、次回以降に余韻を持たせる趣向だ

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    2020年03月08日
  • レイトショー(下)

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    新シリーズ。深夜勤務(レイトショー)の女性刑事バラード。これまでの男性主人公のシリーズとは違い女性の視点として進むのが新鮮であるということと、危険な捜査に立ち向かう、踏み込んでいくという姿、粘り強く捜査する姿がとても魅力的。警察内でのバラードの立ち位置、上司との対立や仲間への思い。一作目でまだまだ見えてこない部分があってこの先が非常に楽しみ。ボッシュやハラーたちと合流した時にどういう関係性になっていくのかも期待したい。

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    2020年03月01日
  • レイトショー(下)

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    ある夜、女装男性が酷い暴行を受け、昏睡状態に。独自捜査を進めるバラードだが、同夜ナイトクラブでの銃撃事件に駆り出される。ロス市警内部の闇と闘い、身の危険にさらされながら二つの事件の真相に辿り着く。邪悪極まりない男たちに敢然と立ち向かうタフで優しき女性刑事の姿に胸が熱くなる新警察小説。

    新シリーズの立ち上がりは、まずまず。今後の、他のキャラクターとの共演が実に楽しみ。

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    2020年02月24日
  • レイトショー(上)

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    ロス市警女性刑事レネイ・バラードはハワイ出身、三十代独身。上司とぶつかりハリウッド分署深夜勤担当刑事に。レイトショーは警察内隠語深夜勤を指す。初動捜査はできても本格的捜査は昼勤の刑事に委ねなければならないという制約のある中、使命を果たそうと苦闘する。新シリーズにしてニュースターが誕生!

    マイクル・コナリーの翻訳作品は、これで30作目になるのだとか。「バッドラック・ムーン」と「チェイシング・リリー」の二作はあいにく未読なので、私にとっては28作目となる。相変わらず、快調なペースで読ませます。

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    2020年02月23日
  • レイトショー(下)

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    「60歳を過ぎた作者が新たなキャラクターを創るなんて」と不安に感じたファンもいるのでは。かく言う私もその一人でした。結論、まったくの杞憂。というかむしろ傑作。主人公の造形とスピーディーな展開に引き込まれます。白眉は、下巻2/3くらいの上司とのやりとり。思わず喝采でした。コナリー最新4作のうち3作に登場するルネイ・バラードはハリー・ボッシュ、ミッキー・ハラーに続く存在になること間違いなし。次の翻訳が待てない!

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    2020年02月18日
  • 短編画廊 絵から生まれた17の物語

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    アメリカの書評で話題だったので気になっていましたが、和訳が出たので早速読みました。これを手に取るのはやっぱりみんなホッパー付きの人だと思うのだけれど、私もその一人で、で、読んでいる中で、お、と思うタイミングでホーッパー作品が出てくるので読んでて心地よかったです。いろんな作家さんの短編小説が入っていて、初めて知る人もいて、それも良いです。ただちょっとこじつけじゃないの?と思ってしまう組み合わせもありましたが、それもまあ楽しみかと。なによりこういう本を企画し実行した編集さんがすごい。

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    2020年02月03日
  • 転落の街(下)

    nao

    購入済み

    アーヴィング、懐かしい…途中消えたけど最後はアーヴィングらしく締めましたね。そういうところが変わってなくて嫌いになれないなー
    (ええ私はアーヴィング派)
    逆にボッシュはパートナーを雑に扱いすぎてて、腹が立ちました。本編でボッシュの事を自己満足のクソ野郎と考えている人が出てきますが、思わず大きくうなずいてしまいました。
    今までの経験や嘘を見抜く勘があるとか言ってる割に、自分がその人を認められるようになるまで相手の自尊心を傷つける事を平気でやり続けられるっておかしいんじゃないのこの人。
    なので、そういう人だと思ってなかったけど、人種差別的なモノを持っているように今回は感じました。
    あとど

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    2020年01月31日
  • 短編画廊 絵から生まれた17の物語

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    エドワードエドワード・ホッパーの絵を題材にした短編集。
    絵と物語を楽しめる。
    「オートマットの秋」「牧師のコレクション」「音楽室」が面白かった。

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    2020年01月26日
  • 短編画廊 絵から生まれた17の物語

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    エドワード・ホッパーの絵をもとに
    17人の作家の17つの短編。
    序文でローレンス・ブロックも言っているけど、本当にバラエティ豊かだ。
    色白で、表情が虚ろにも見える人びと。
    (そのせいなのかちょっと死体と犯罪が多い)
    スウェーデンの映画監督、ロイ・アンダーソンの作品にでてくる人みたい。

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    2020年01月18日
  • リンカーン弁護士(上)

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    リンカーン弁護士シリーズの三作目。上下巻にもかかわらず読みやすい上に面白く、今回は、ミッキー・ハラーとボッシュ刑事の競演とあってなじみもあり、すぐに読み終わった。
    コナリーの大好評であるシリーズとして、それぞれが主人公で活躍している、その二人がタッグを組む事だけでもわくわくする。
    ミッキー・ハラーよりもボッシュ刑事シリーズが多く書かれているそうだが、ハラーのほうから入ると、やはり法廷シーンの緊張感が嬉しかった。


    24年前の少女強姦殺人事件の犯人は、無実を訴え続けている。DNA判定が進歩して、証拠になった妹のワンピースの裾についていた精液が犯人のものと違っていることが判明した。
    「判決破棄」

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    2019年12月28日
  • リンカーン弁護士(下)

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    やっと、文句なしの面白い本に会えた。最近面白いなぁと思ったものは多いが、全編を通して、息継ぎがないくらいに読み通したのは久々で、評判どおりだった。

    リンカーン・コンチネンタルの後部座席を事務所にして仕事をする、弁護士のマイクル(ミッキー)・ハラー。

    儲からない貧乏仕事ばかりで、別れた妻の元にいる子どもへの養育費も含めて経費の支払いに汲々としている。計算高いが、人間味もある、勝つためには裏技も使う、知的戦力に優れ、法廷の弁論合戦も計算された演技力を駆使する。
    面白く読み応えがあった。
    いくつかの小さな担当事件が挿入されているが、これがメインの事件につながるところもあり、こういったわずかな報酬

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    2019年12月20日
  • エコー・パーク(下)

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    ネタバレ

    ウエイツが現場検証で逃げ出すのはドラマと一緒。
    ただし原作では森の中。
    撃たれて死んだのは2名、キズミンも撃たれて生死の境をさ迷うが生還する。
    しかし刑事生命は絶たれて本部長付きに戻る。
    逃走自体も陰謀だった、オシェイが筋書きを描いたのか?
    ボッシュはレイチェルと共に逃れたウエイツの隠れ家を見つけ出し人質を奪還しつつウエイツを射殺。

    陰謀の筋書きを追うボッシュ。
    実は引退間際の上司が、かつて殺された女性の真犯人(有力者ファミリー)から依頼された話だった。
    それを暴いたボッシュは上司に犯人たちと取引をさせるべく手配する。
    上司と犯人である息子と父親との3者での会談、遠くで見守る警察メンバー。

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    2019年11月19日